恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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一人で無理しないで~その7

2016-05-24 08:03:00 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。


『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


一人で無理しないで~その7

〈譲二〉


百花「ずっと前にも言ったけど、もっと私に頼ってください」

百花「譲二さんからみたらまだまだ子供かもしれないけど、私、譲二さんの力になりたいんです」

百花「今日だって、紅一さんに連絡するだけじゃなくて、もっともっと譲二さんの側に付いていていてあげたかった…」

百花「ただ抱きしめられるしか役に立てないなんて…」



そこまで言うと、百花ちゃんの瞳から涙が溢れて来た。


譲二「百花ちゃん、泣かないで…」


ベッドから身体を起こすと百花ちゃんを抱きしめた。


(ごめんね。こんなに泣かせてしまって…)


百花ちゃんを心配させないように、百花ちゃんの負担にならないように。

そう必死で頑張ってきたことが、返って彼女を辛くさせてきたんだ。

そして…百花ちゃんは俺が思ってたよりずっと大人になってた。

だから、きっと…もっと彼女を頼ってもいいんだよね?

俺にはとても難しいことだけど…。


彼女の頭を優しく撫でる。


譲二「ありがとう。俺のことを思ってくれる百花ちゃんの気持ちはとても嬉しいよ」

譲二「百花ちゃんは俺が思っているよりずっと大人の女性なんだね…」

百花「…」

譲二「俺は付き合い出してから、ずっと百花ちゃんを守らなきゃって思ってて、いつも守ってるつもりだったけど…」

譲二「本当は俺の方が百花ちゃんに守ってもらってるんだと思う。特に今日みたいなことがあるとよく分かるよ」

譲二「3年前にも同じこと思ったはずなのに…俺はだめだな…」

百花「譲二さんはだめじゃないです」

譲二「…ありがとう」

百花「でも、一人で無理しないでください」

譲二「うん…」

百花「そして、もっと身体を労ってください。お店だって私に手伝わせてください」

譲二「うん、分かった…だからもう泣かないで」


涙が流れる頬に優しくキスした。

唇でその涙を吸い取る。

口の中にしょっぱい味が広がった。


その8へつづく