恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


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疑惑~その2

2016-09-19 06:33:37 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


疑惑~その2


〈百花〉
みんながクロフネに集まっている時に譲二さんのことを相談してみた。


竜三「ジョージがどこかに出かけてるって?」

春樹「そういえばそうだよね。この前出かけようとしてたから、どこへ行くのか聞いたら適当にはぐらかされたよ」

一護「兄貴は何か聞いてないのか?」

桃護「いや…。だけど、そう言えばマスターが出かける時は電話がかかってから出かけることが多い気がするな」

理人「誰かに呼び出されてるってこと?」

桃護「そんな感じがするね」

一護「兄貴はその電話を取ったりするのか?」

桃護「そういう電話は、大抵、譲二さんが取ることが多いけど、二三回は俺が取ったこともあるよ」

剛史「誰からだった?」

桃護「ん~、個人名だったからな~」

剛史「いつも同じ人間なのか?」

桃護「いや、それぞれ別人だったと思う」

理人「まさか女の人?」

桃護「それはないよ。みんな男の人だった」


桃護さんが私を安心させるように言った。


春樹「やっぱり実家の仕事関係なのかな?」

百花「でも、それなら仕事だって言えば済むことだし…」

理人「理由を隠してるのが怪しいよね」

百花「どこかに出かけてることよりも、何も話してくれないことがショックで…。やっぱり私は子供扱いなのかなって…」

桃護「百花ちゃんが子供扱いされているわけじゃないと思うよ。相談してもらえてないのは俺も同じだしね」

一護「マスターは何でもかんでも自分一人で抱え込もうとするからな…」

竜蔵「ちょっと探ってみるか…」

春樹「リュウ兄、探るって?」

理人「どうするんだよ?」

竜蔵「ジョージの後をつける」

一護「そんなの、すぐばれっだろ!」

竜蔵「桃護兄、マスターがでかけそうになったら、知らせてくれ」

桃護「え? いいけど…」

一護「俺は行けねぇぞ」

春樹「それに何人もぞろぞろついて行っちゃ目立つだろ?」

竜蔵「俺と百花と…」

百花「私もつけるの?」

竜蔵「そうだ」

剛史「俺も行きたい」

理人「百花ちゃんが行くなら僕も行きたい」

竜蔵「お前らはジャンケンでどちらか決めろ」

理人「ジャンケン?!」

剛史「ほら、やるぞ」

理人「五回勝負だからね!」

剛史「おう!」


必死でジャンケンをするりっちゃんと剛史くん。

そんな二人を面白がって煽る仲間たち。

一緒に笑って見ながら、気持ちは憂鬱だった。


(譲二さんの後をつけて何かわかるかな?)

(ううん、それより…私に何も話してくれない譲二さんのことが情けない)

 

その3へつづく


疑惑~その1

2016-09-18 06:05:54 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


疑惑~その1


〈百花〉
桃護さんがお店に入るようになって余裕ができた、と譲二さんは言っていた。

実家の仕事も自分がタッチしなくてもいいことが増えてきて、楽になったとも言っていた。


だけどこの頃様子が変だ。

それに、何かと外出することが増えた気がする。

いったいどこに出かけているんだろう?



百花「今からお出かけですか?」

譲二「うん、ちょっとね」

百花「実家のお仕事では無いですよね?」

譲二「ああ、だからすぐ帰って来るよ」

百花「譲二さん、何か手伝えることがあれば言ってくださいね」

譲二「ありがとう。だけど、百花ちゃんにはもう十分手伝ってもらっているよ」


そう言って譲二さんは私の頭をぽんぽんと叩くと手を振って出かけて行った。


♪~カラカラ~ン

閉まったドアをしばらく眺める。


(やっぱり私はまだまだ子供だから相談はしてもらえないのかな?)


玲「あ、百花! そこにいたの? よかったら手伝ってもらえない?」

百花「はい。何ですか?」

玲「今日はお店に入るのが少し遅くなっちゃって、仕込みに手間取ってるの」

百花「私にできることだったら言って下さい」

玲「じゃあ、ちょっと厨房に来て。それでね…」


(譲二さんのことは気になるけど、くよくよしてても仕方がないよね)


ふと思いついた。


(そうだ! みんなに譲二さんのことを相談してみよう)


高校時代に比べると、ハルくんたちはクロフネに集まることは少なくなった。

それでも、私が見逃した譲二さんの様子をみんななら気づいているかもしれない。

 

その2へつづく


シェアカフェ~その13

2016-09-16 07:39:39 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

お待たせしました。

ほぼ二ヶ月ぶりです。

『譲二の勝手に3年後編』の続きをupします。


☆☆☆☆☆

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


シェアカフェ~その13


〈譲二〉
(なんでこんなに動揺しているんだろう)


百花ちゃんを俺の部屋に連れて入り、黙ったまま顔を突き合わせている。

百花ちゃんは眉尻をさげて心配そうに俺を見ている。


(こんな顔をさせたいわけじゃないのに…)


俺はそんな百花ちゃんを抱き寄せるとギュッと抱きしめた。


百花「ごめんなさい…」

譲二「…」

百花「玲さんが手伝ってって言ったんじゃなくて…私が…」

譲二「うん…そんなのわかってる…。謝るのは俺の方だ。ごめん」

百花「どうして? 譲二さんは悪く無いです。お酒を出す店だから心配してくれたんですよね?」

譲二「それもあるけど…」

百花「え…?」

譲二「いや…。なんでもない」


玲さんに嫉妬した…とは情けなくて言い出せない。


百花「それとも何か他に…」


百花ちゃんはその先をいうことはできなかった。

俺がその唇を塞いだからだし、その後は俺の愛撫に喘ぐ声しか出すことができなかったからだ。



今夜は彼女に確認することもなく、俺の部屋に泊めてしまった。

玲さんも察したのだろう…閉店後は俺の部屋に声をかけることもなく、店の鍵をかけて帰ったようだ。



俺の胸に顔を埋め、すやすやと寝息を立てる百花ちゃん。

俺はその髪の感触を楽しみながら、そっと撫で続けていた。


ため息が漏れる。


譲二「やっぱり…シェアカフェには無理があったな…」



だけど、それなら一体どうしたらいいんだろう?

いまさら、玲さんによそへ移ってくれとは言えない。


だとしたら…。


もう一つの可能性を考えて、俺はまた深いため息をついた。

 


『シェアカフェ』おわり

次は『疑惑』になります。


シェアカフェ~その12

2016-09-15 07:36:37 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

お待たせしました。

ほぼ二ヶ月ぶりです。

『譲二の勝手に3年後編』の続きをupします。


☆☆☆☆☆

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


シェアカフェ~その12


〈譲二〉
(なんで…? なんで百花ちゃんが店を手伝っているの?)


百花「譲二さん、おかえりなさい」

譲二「百花ちゃん…。何してるの?」

百花「玲さんが…ひとりで忙しそうだったから手伝ってました…」

譲二「手伝うって…。課題は終わったの?」


(何を言ってんだ…俺)


百花「はい…。終わらせてます」

譲二「だからって…。もう何時だって思ってるの?こんな時間に…」

百花「ごめんなさい…」

玲「マスター、ごめんなさい。百花は悪くないのよ」


(俺の百花を呼び捨てにするな!)


心の中で叫んだ。


譲二「玲さん、これはどういうことなんだ?」

百花「あのね、譲二さん…」

譲二「もしかして、俺が留守にした時はいつも百花ちゃんに手伝わせていたのか?!」

玲「ちょっと落ち着いて、マスター。今日はたまたまなの」

譲二「どういうこと?」

百花「喉が渇いたので下に降りてきたら、玲さんがライムソーダをつくってくれて」

玲「その時ちょっと立て込んでいたので、百花が気を効かせて手伝ってくれたのよ」


玲さんは時計を見た。


玲「そうね…正味30分くらいなものよ」

譲二「時間じゃないだろ。百花ちゃんはまだ若い子女の子なんだからね。こんな…」

玲「ごめんなさい。私の店には合わなかったわね。これからはこういうことがないようにするわ」


茶化すように言うと玲さんは百花ちゃんに軽くウインクをした。


譲二「とにかく…上へ行こう」


俺は百花ちゃんを引きずるように階段を登った。

 


その13へつづく


シェアカフェ~その11

2016-09-14 07:48:33 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

お待たせしました。

ほぼ二ヶ月ぶりです。

『譲二の勝手に3年後編』の続きをupします。


☆☆☆☆☆

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


シェアカフェ~その11


〈譲二〉
シェアカフェを始めて、何かと気苦労が多いことに気づいた。


夕方の店の引き継ぎの時に申し送りはするし、夜の店が終わった後にも俺が居る時は玲さんもひと声かけてくれて、お互い譲りながら経営をしている。

それでもちょっとした不都合はある。

厨房の物の置き場所が変わっていたり、共用の調味料なんかが切れていて、買いに走るハメになることや、玲さんの店の予約の電話をとったり、昼間にアルコールを求める客が来ることもある。

どれも些細なことばかりだ。

だけどその些細なことがこんなにも精神を消耗させるとは思わなかった。




そんなとめどのないことを考えながら、実家から帰ってきた。


通りに立ってクロフネを眺める。


ドアの前には玲さんの店の看板がスポットライトに照らされていた。


(これだけ暗くなると綺麗なもんだな…)


窓から漏れる灯りはクロフネの時よりも薄暗く、馴染んだクロフネとは違って夜の店らしい感じがする。


(ハァ…。外から見ると全く別の店だな…)

(俺の店ではなく…確かに玲さんの店だ)


いつものように勝手口から入ろうかとも思ったが、玲さんの店に来るお客さん目線でクロフネを見てみたくなって、正面のドアを開けた。


カラカラーン~♪


百花「いらっしゃいませ」


玲さんの店の雰囲気とは全く似合わない明るい声が聞こえて、俺は呆然と佇んだ。

 


その12へつづく