映画「アスファルト・シティ」を観ました、心が震える見応えのある作品です。ニューヨークのハーレムで大学
の医学部入学を目指すクロス(タイ・シェリダン)は救急救命隊の隊員として働き始める、ベテランであるラット
(ショーン・ペン)と共にハードな勤務をする。ギャングの抗争、家庭内暴力、薬物中毒者、独居老人の人生の終
わりを見届けたりとその仕事の内容はとてもハードだ、映像もとてもリアルです。ある時はアパートの部屋へ入る
が耐えられない悪臭で多くのハエが飛んでいた、とても見ていられないのでスクリーンを手で隠した、リアルな映
像はなく良かったが。クロスは次第に辛い現場に追い詰められて行く、地下鉄の駅で線路に飛び降りようと・・・
メンタルがやられてしまったシーンがありましたが、何とか乗り切りました。
なぜこんなにも逼迫した状態の患者が頻出するのか、なぜ医療従事者がこれほど精神的に追い詰められなければ
ならないのか。救急要請した相手がどんな状態でも分け隔てなく、時には過酷な状況に身を捧げている救急隊の事
をこの映画を観て理解していただきたいと救命士の経験のある方の言葉がパンフに書かれています。
映像は全体が暗く独特な映像美です、救急車がニユーヨークの街を走行し鉄道の高架を走るシーンは1971年
公開の「フレンチ・コネクション」を思い出しました。ラストは街を走行するシーンが長くありました、そしてテ
ロップでは多くの救命隊員の自殺者がいるとありました、考えさせられる内容の作品です。
映画「アスファルト・シティ」のパンフレット。