イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

80. 祈りの答え

2006年10月09日 | Weblog
 祈り終わって、もう大丈夫と腰を上げた時、ちょうど柳田さん夫妻が玄関先を通りかかったので、伝言をお願いしました。
「あのー、私たち少し遅くなりますから、泉さんに伝えて下さいませんか」
「どうかしましたか?」
「ええ、鍵が合わなくて部屋のドアが開かないんですよ。今、お祈りしたから、もう大丈夫だと思いますが・・・」
すると彼らが入ってきて、奥さんが
「ちょっと貸してごらん。多分、小室さんとこの鍵と反対になってるかも知れないわ。私たちもそうだったのよ」
と言って、小室さんの鍵を挿したらすぐに開いたではありませんか。試しに今度は私たちの鍵を、小室さんの部屋に挿したら、すんなり開くではありませんか。ということは、初めから、私たちは反対に持たされていたわけです。ん? じゃ、最初にあの案内人はどうして開けたわけ??? もしかしたら、うまくいけば4ドル稼ごうという彼らの知恵だったのでしょうか。まさか・・・・。

 しかし何よりも、主がすぐに答えてくださったことの方が大きな喜びでした。考えてみれば、シナイの麓でひざまずき、真剣な祈りを捧げよという警告だったのかも知れません。私たちは信仰を試されていたのでしょうね。ヤコブの手紙の中にあります。
「あなたがたのうち、知恵に不足している者があれば、その人は、とがめもせずすべての人に与ええる神に願い求めるがよい。そうすれば与えられるであろう」と。
本当にその通りでした。

 さて、手荷物を整理してバスに戻りましたが、小田さんの具合がずいぶん悪いようです。心臓発作を起したとか・・・・。泉さんも、倉田さんもまだ駈けずり回っています。電話をかけたり、医者を呼んだり、今後のスケジュールの調整もあるでしょう。一時間ぐらいは待ちました。一度、倉田さんがバスに戻ってきて、
「みなさん、お祈りしてくださいませんか」
と言い残して、また走り去って行きました。あの時の真剣な顔、あれこそ男の魅力というものでしょう。結局、小田家族3人と添乗員の泉さんが、このままシナイの荒野に残り、私たちは倉田さんと共に出発することになりました。シナイを去る前に、今朝通ったセントカテリーナ修道院を見学します。
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79.小田さん、死んじゃだめ!

2006年10月09日 | Weblog
 【写真:住宅のようなシナイ山のホテル】

 さて、バスでレストランに戻り、軽く食事をすませました。睡眠時間2時間半で、その後、歩いたり登ったりの約6時間半、食欲など全く消え失せています。小室さん夫婦と一緒に、手荷物を受け取りに外へ出ますと、先に戻った小田さんの奥さんが、ただならぬ声で叫びながら走ってきます。
「小室さ~ん、小室さ~ん。うちの主人が~、倒れて~」
どうやら、癒しの儀式が必要なようです。小室さんがすぐ駆けつけました。

 私たちはそのまま、都営住宅のような一軒家に戻りましたが、さあ、今度はどうしたわけか、手荷物を置いてあるベッドルームのドアが開きません。鍵が合わないようなのです。昨夜は案内人が開けてくれて、そのまま預かった鍵なのに。
 連絡をするにも、ここはまだ電話がない。歩いて行くにも、またレストランまで岩場を歩かなければいけないし・・・・。だんだん集合時間が迫ってきます。登山をリタイアして、修道院から戻ってきた小室さんの奥さんも、同じ目にあって・・・責任者に来てもらったら2ドル請求されたとか。
 そんなバカなことはしたくないと、半ば呟きながら児玉さんと二人で、押したり、引いたり、叩いたりしましたが、どうしても駄目! 万策尽きてリビングルームに行きますと、添乗員の泉さんも、ガイドの倉田さんも、仲間の鈴木さんも、小田さんの家に走って行くのがガラス越しに見えます。大変な様子です。
「まさか・・・・小田さん、こんな所で死んじゃだめ! エルサレムを見なくっちゃ」
 そう言い放ちながら、頭の半分は鍵、かぎ、カギと叫んでいます。結局どうしようもないと悟った時、この件に関しては初めて主に助けを求めることにしました。小室さんの奥さんにも加わっていただいて、三人が床にひざまずき、小田さんのこと、鍵のことを祈りました。
                    
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