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ことりのあしあと

ほんのわずかなじかん、立ち止まって耳をすませて自分を見つめたい。そんなあしあとをペタペタとのこしています。

おもちと、がけと、黒い靴下。

2012年02月07日 17時15分44秒 | 日記

2月4日は、保育園のおもちつき。
少しあたたかになった陽射しにほっとする。

ディキャンプ場で、3つ炉にせっせと焚かれた火のそばで過ごす一日。
子どもたちは、おもちよりも、崖のぼり、崖すべりに興じる。

アウトドアは得手ではないので、
器用にあれこれ立ち働く人たちの周辺をうろうろしながら、
手持ちぶさたに、火であたたまる。

もち米をゆっくり炊くので、杵と臼とでおもちをつくのは、
40分感覚。

ちょっとついて、ちょっと食べて、待って。
待っている間に、焼き芋やけんちん汁を食べて。

ちょっとついて、ちょっと食べて、また待って。
がけすべりをする子どもたちを眺めて、おしゃべりをして。

10時にはじまり、15時ころにようやく最後の7臼目。

5臼目で、ぷうちゃんは「ぷうちゃんも、おもちつく~」
7臼目になって、むむちゃんは、「ママ、おなかすいた、おもち食べた~い」
がけすべり>おもちつきの日、さながら。

おもちつきの後は16時にひとつ予定を入れていたので、
ちょっと疲れたむむちゃん、ぷうちゃんをつれて
たき火の匂いをさせながら、出向く。

その間、ぷうちゃんはぐっすり。

遠回りして家に帰って、くつしたを脱ぐと、泥だらけのまっくろくろの靴下。
ひゃあ~、ご飯の前にお風呂にはいろ~。
お風呂に入りながら、くつしたを洗っていると、
ぷうちゃん、むむちゃんは、「あらう~」
真っ白になるまで、ごしごしごしごしこすってくれました。
いつものお洗濯の靴下より、きれいになったかも。

日長いちにち、外で過ごす。
この季節には珍しい。
おもちと火のおかげで、寒さに負けない立春の一日。

鬼と福

2012年02月07日 17時14分01秒 | 日記

ぷうちゃんが恐れていた2月3日。

前夜、むむちゃんが小さな声で「ママ、ぷうちゃんに鬼のこと、言っちゃだめだよ」とささやいたけれど、
朝、ぷうちゃんは「あぁ、きょうはおにがくるからほいくえん行きたくないなぁ・・・」
聞こえないフリ。

話をそらし、気をそらし、保育園へはニコニコご機嫌の様子。
にっこりバイバイ。

********
夕方、いつもより遅いお迎え。
帰ると、元気いっぱい遊んでいる。

保育士さんからの今日の報告。

泣きながら豆を投げてたたかったよ。
鬼をやっつけた後、保育士さんにぎゅっとだっこして
号泣したよ、こわかったんだね。
こわかったけど、がんばったんだね。

読みながら、胸も目元も熱くなる。

大暴れの赤鬼と青鬼を前に、
立ち向かったんだ。
逃げて隠れて、じゃ、なく。

十日も前から怖がっていたのに。
泣きながら「やすんでもいいですか」って、保育士さんに精一杯ていねいに交渉してたのに。

ぷうちゃんに、おに、どうだった?とたずねると、
「ゆうき出したよ」

えらかったね、がんばったね、
来年はもうこわくないね。

「もう、むり。もう、いい」
そりゃそうだ、来年の話、鬼が笑います。
ごめんごめん。

帰って、むむちゃん、ぷうちゃん、それぞれに
好きな具を入れて、お好みの太巻きをつくる。
黙って食べるんだよ~。
北北西を向いて、目でコンタクトをとりながら、一本食べるまで、
言葉を発さず。
あぁ、美味しかった~。

豆をまく。
小さな声で。

ぷうちゃんは、「やさしいきもちだから、大きい声しなくても、おにはいないよ」と。


むむちゃんは、
「心のオニは何ですか」の作文を書いたそうだ。
心のオニをはらいましょう、と。

豆まきはしなかったそうだ。
お箸で豆つまみ競争をしたそうだ。

心のオニに豆をぶつけて鬼はそと、か。
怖さに勇気をふるって立ち向かう、ほどカッコ良くなくても、日ごろの鬱憤をえいやっとぶつけて払う
「節分」が、よいなぁ。
と、思う。

鬼のひとりくらい、棲まわせてやろうじゃないか、とも思う。
天野邪鬼とか。

*********
さて、これで今年も一年、元気に過ごせる。

読書日記1/30-2/2 海堂尊『ジーン・ワルツ』『ジェネラル・ルージュの凱旋』上・下

2012年02月02日 16時39分17秒 | 日記

文庫本であることが好都合で、海堂尊を読みあさる。

『ジェネラル・ルージュの凱旋』は、
映画になっているので、姿を浮かべながら読もうとするけれど、
田口公平が、田口公子で竹内結子の姿で読むのは、
なかなかに難しく、小説の中から立ち上がってくる
姿の方が力強い。
ひといきに、上下とも一気に読んだ。

『ジーン・ワルツ』は今まで読んできた作品とゆかりのない登場人物たちだけれど、
筆致がすっかりなじんでいるので、
その勢いで読み倒す。

海堂シリーズはどれもそうなのだけれど、
医師だから書ける、倫理と生命だと、つくづくと思う。

現場で起こっていることは
美しい筋書き、整った文脈で運ばれることはない。
でこぼこの中で、汗をかいて、
やりとりがちぐはぐしたりかみ合ったりしながら、
ぎりぎりの選択は、あたることもはずれることもある。

医療が命を救うのは当然で、
そこに身をゆだねるしかない患者の側は、
救われること、治癒されることを前提に、
多大に期待してそこに立つ。

だけれど、人間の行う行為である限りは、
完璧な温室の中のそっと丁寧に行われることではなく、
日常の営みにあるでこぼこの延長でしかない。

*********
現役の医師であるからこそ、そこに立つ人たちの
揺れも描き出した小説が書ける。
それは真実を越えて、実際に起こっていることを表現する。

医療に限らず、現場に身を置いていて、
目の前に起こることに立ち向かって対処しつづけて、
立ち止まり、自分のおこなったそこからたぐり直して
示していく真理がある。

私は頭でっかちになりがちだから、
だからこそ、現場ではありとあらゆることが
起こりうるんだ、その起こったことを、じっと見て、受け取っていくことから
学ぶんだ、そこに謙虚でありたい、と思う。
小説は楽しんで読む。
楽しみながら、どん欲に読み取ろう。

1/28-29 NPO区民活動フォーラム@大田区をはじめ、地域で活動するということ

2012年02月02日 13時00分33秒 | 日記



1月28日、29日に大田区のNPO区民活動フォーラムがありました。
よりみちのいえは、大田区からのスタートアップ助成をもらっている関係で、
スタッフのみんなで手分けをしてフル参加しました。

平成23年度NPO・区民活動フォーラム(地域活動って楽しい!)
http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/chiiki/katsudou/npokuminkatsudou_f/kaisainaiyou.files/fo-ramu.pdf


・スタートアップ助成のプレゼンテーション
・助成事業のパネル展示
・地域デビューのきっかけパネル
・連動企画「地域を元気にするあの手この手・子ども編」@micsおおた
 

よりみちのいえは、2010年10月に立ち上げよう~!
と、仲間が集まって、
2011年6月から活動開始、
2011年9月から毎週水曜日の活動へ。

活動をはじめてから、まだ一年も経ていませんが、
今回の二日間でも「よりみちの・・・」と言うと、「あぁ、よりみちさん」と、
ずいぶんとたくさんの方々に言っていただけるようになりました。
子どもたちと楽しみたい企画もプランもあり、
子どもの育ちを支えたいビジョンもあり、
地域に住まう子どもと直接出会いたい方々にも
ぜひ、ご一緒していただきたい気持ちもあり。

1月29日は、4つの団体の方々とご一緒できました。
じいちゃんち http://g-chan-chi.blogspot.com/
気まぐれ八百屋だんだん http://ameblo.jp/kimagureyaoyadandan/
チーム幻 http://genki365.net/gnko05/mypage/index.php?gid=G0000035
五丁目公園の会 http://genki365.net/gnko05/mypage/mypage_sheet.php?id=8420

みんな悩みどころは一緒。
同じところで悩むと言うことは、参加者、利用者、支えたい層に届いていないのかな。
それとも、参加したい人、利用したい人、支えたい人が不在なの?
いやいや、子どもから地域を元気にする、という手法に、まだまだ開拓の余地があって、
そこにチャレンジしていく私たちの活動から、糸口をつかんでゆくんだ、きっと。
だって、今を変えるための、活動なんだもの。

よりみちのいえも、他の活動団体も
やわらかい、あたかいまなざしで、子どもたちを見つめられる場を
地域の中につくっていきたい、という意気込み120%。

やり方も未熟だし、続けるための場所も、人も、お金も、とぼしい現実に、
たちすくみたくなる気持ちもあります。

それでも、やってみる、やり続けてみる、ことからはじまり、はぐくまれていくに違いない。
そう信じて、今日の一歩、明日の一歩。

あがいている仲間を目の前に、
そしてなんとかいい活動になっていって欲しいと願う大田区の職員の人たちを前に
がんばろ~、お~!
という気持ちになりました。

今日から如月、ちょっぴりあたたか。

2012年02月01日 20時40分59秒 | 日記



ほんの少し寒さが緩んだ。
今日から2月、如月。月がキリッと空を切る。

新しい年が訪れたと思っているうちに、ひと月が過ぎ去った。

今年は気合いを入れて、ゆるりと過ごそう、と、思い決めた新年。
年度内はいまだ、追い詰められるようなあれこれを積み上げている。
来年の今ごろはゆるりと過ごしている年度末にしよう。と、既に来年に心を逃がしたりして。

時は、着々と、粛々と、この身を未来へと運ぶ。
終わっていく今日。
明日ですら必ず終わって行く。
残酷でもあり、それだから、生きてゆけているようでもあり。

夕方から再びひんやりとした空気が差し込んできた。
明日はまた冷え込む。

子どもたちが、時期遅れの福笑いに興じている。
はしゃいだ笑い声で部屋は暖か。

こうしているうちに厳しい寒さの冬も、やがて春になる。