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ことりのあしあと

ほんのわずかなじかん、立ち止まって耳をすませて自分を見つめたい。そんなあしあとをペタペタとのこしています。

誰がためでもなく、小さく咲く花

2012年04月23日 06時51分25秒 | 日記

芝桜のもとからチューリップが一輪。
球根を植えたのは、もう二年も前のことなのに。

そして、今朝いまにも降り出しそうな
薄暗い空のもと、
水やりすらできずにいるシクラメンが
小さく花を咲かせていた。
二年にわたり、越夏、越冬したシクラメン。

私の手、私の目も、かまいもせずに、
静かに、咲いた。

淡々と命をつむいでくれているのが
ただただ、ありがたい。

ありがとう、の言葉さえ、うつろに流れていく。
凛と咲く花々を前に。

植物的、読書

2012年04月22日 21時52分18秒 | 日記
本を、欲している。
のどが渇くように。

毎日、本のある空間に身を置いているのにも、かかわらず、なお。
通勤時間が短くなり、乗りかえが小刻みになり、
読む時間が少なくなった。

のどが渇くのです。

そして、読んだ先から、忘れていくのです。
何をよみ、何を味わったのか。
読んでいる瞬間の心地よさばかり。

まるで、植物が、生きるために、水と光を欲するように。
私の読書は、それに似ている。

書かれている内容が、頭に入り、
自らの思考を構築し、再構成していくのを、
血や肉となると言う。
動物的読書。
いまの私は、植物的読書。

水を欲し、光を欲して、
少ない時間をやりくりして本屋さん、図書館に足を運ぶ。
生きのびるために。

姉、弟、それぞれの、ガーデンパーティ

2012年04月22日 19時56分56秒 | 日記


むむちゃんの学校を会場にガーデンパーティ。

曇り空の、肌寒い日。
朝から張り切っているぷうちゃん、むむちゃん。

むむちゃんはあっちに行ったり、こっちに行ったり、
体験コーナーも、食べ物屋さんも。

ぷうちゃんは、おまつりおまつり、と
張り切っていた割に
スーパーボールすくいに並んでみた後は
腰が引けてしまう。

ワニたたき、とか、じゃんけんゲームとか、風船割りとか、
ダーツとか、輪投げとか、楽しそうなのになぁ。
目の前でついたおもちとか、カレーとか、焼きそばとか、
フランクフルトとか、パンケーキとか、美味しそうなのになぁ。
眺めるだけなら平気。騎馬隊のお馬に釘付け。

今日は消防署に入ることもでき、
消防署の屋上ではレスキュー体験も。
むむちゃんはベルトを装着して、ビューンと果敢に挑戦。
ぷうちゃんは屋上からスーパーボールを、ピューンと落として、涙顔。
対照的な姉弟。

例年は、汗をかくほど暖かい、日差しの明るいお祭りも、
今日は、お昼過ぎに十分に冷え切って退散。
それでも雨はパラリ程度でもちました。

かれこれ10年住んで、
それでも、この地域を自分の街と思いはじめたのは
むむちゃんとぷうちゃんが生まれてから。

私がかつて小さい頃に住んでいた
あの場所は、いくつになっても「帰る場所」。
むむちゃんや、ぷうちゃんにとって
ここは「帰る場所」になるのだろうか。
なる、だろうか。

花冷えに、ことこと煮るマーマレード

2012年04月22日 18時50分39秒 | 日記


学校でもらった夏ミカン。

昨年と同様に、マーマレードを煮る。

昨年の教訓を生かし、しっかりワタをとって皮を刻む。

むむちゃんとぷうちゃんが、お手伝いを申し出る。
包丁をつかって皮を刻みたい!と。
夏ミカン3つ分。けっこうな量を、
飽きもせずに、いや、飽きても投げ出すことなく、
刻む。

とり出したばかりの実はぷりぷりと、美味しそう。
ぷうちゃんとむむちゃんの手が伸びる。
口に含むと、すっぱぁ~!

昨年の教訓で、惜しまずアクを抜いて。
水を換えて、ことことと煮る。
昨年の教訓で、お砂糖も惜しまず入れて煮る。

オレンジの太陽の色に煮あがったマーマレードは、
ほんとうに美味しそう。
冷めるを待ち切れずに、
ぷうちゃんが「たべる~」
むむちゃんも「食べる~」
スプーンの先でペロリ。

「おいしい~」と、むむちゃん
「おいしい・・・。」と、ぷうちゃん。
「でもぷうちゃんは、あしたのあさのパンは、バタにする」と。

ふふふ、おとなの味でしょう。

でもね、きっとね、来年もペロリとなめたくなります。
だって、できたての太陽の色、ほんとうに美味しそうなんだもの。
*~*~*~*~*~*~*
加藤志保
kkshiho@gmail.com

むむちゃんと、自転車。

2012年04月15日 00時45分31秒 | 日記
新学期がはじまって、私の出勤が早くなったのに伴って、
むむちゃんとぷうちゃんの動き出しも早くなった。

朝早いスタートは、新しい生活の大きなハードルだった。
子どもたちの適応力は高い。
むむちゃんもぷうちゃんも、パッチリ目覚めておおむねご機嫌の朝が続き、ホッとする。

むむちゃんにいたっては、私とぷうちゃんよりも早々と用意して
学校の始業よりずっと早く家を出るようになった。


保育園の運営会のときには、
親子ともども始まる前に少し腹ごしらえをする。

その軽いお夕飯を買う時間が、
お迎えの時間めがけて走る私には作り出せなかったりする。

むむちゃんが、むむが買っておこうか、と。
お試し気分でお金を渡してお願いしてみる。

おにぎりと、ぷうちゃんの好きなパンと、飲み物と、からあげくんと。
完璧。
ポイントカードにポイントもつけてもらって。

むむちゃん、すごい。
3年生って、すごい。


その日、むむちゃんは保育園まで自分の自転車に乗ってきていた。
2年生の終わりのころ、学校の安全教室で自転車の乗り方を教わり、
3年生になったら、大人が一緒でなくても
自転車に乗って良い、ということを学んだ。

特に、相談していたわけではなく、
むむちゃんは自転車で来ていた。

電動自転車であっても、
むむちゃんとぷうちゃんを乗せて帰るのは、
私の力も、自転車の耐性もとっくに越えてはいたのです。

むむちゃん、今日は自転車で来たの?
と、たずねると
だって、ママ、ふたり乗せるとたいへんでしょ。
むむ、3年生になってひとりで自転車のれるから。


胸がくっと熱くなる。
むむちゃん。。。

むむちゃんが育つ。
ぷうちゃんが育つ。

ぷうちゃんの成長は、いつだって子どもとしてのほほえましさがある。
むむちゃんの成長は、なぜだか、うれしくて悲しい。
急いで大人の配慮をできるようにさせてしまっているようで。

むむちゃん、ごめんね。と、心の中で。
むむちゃん、ありがとう、と、声に出してギュウっとする。
うれしそうに、誇らしそうに、照れくさそうに、笑顔。
もいちど、むむちゃんに、ありがとう。