千里ニュータウンの今

暮らす街の移り変わりをカメラで捕らえる

90万年前の千里

2008-10-24 17:42:56 | 公園

  去る9月21日、アズキ火山灰層についてちょっと紹介したが、解説資料が

用意されている万博記念公園内の自然観察学習館へ行って見た。

 『90万年前、厚さ40cmの火山灰が降った』

 90万年前のある日、大阪の空はにわかに曇り、夕方のように暗くなりました。
西からやってきた火山灰が降り始め、降灰は何日も続きました。当時の大阪は
火山灰に埋め尽くされ、灰色の世界となりました。アズキ火山灰が降ったのです。
                             (吹田地学会資料より)

 

 

 この灰の層は地質学的に大変重要なもので、遠く隔たった地域に分布する

地層中に「時間目盛り」を刻み込む「鍵層」とよばれるものだそうである。

  

 

 万博記念公園の最南端に位置するホテル阪急エキスポパークのちょうど

対面で外周道路に沿った竹やぶの中にある。しかし車道の外側にもう1本ある

自転車道路ぎわなので、ゆっくり観察することが出来る。

 タケノコ泥棒よけも兼ねてフェンスが張られているので、写真を撮る場合は

レンズの小さなカメラを持っていくことをお勧めする。

 

 http://kansai-concierge.nikkei.co.jp/kansai-culture/index.asp?wrt_cd=5501&bk_p_no=1

 この火山灰層が発見されたいきさつや、万博記念公園内の自然観察学習館

に展示されるようになったときのエキサイトした様子は上記のURLホームページ

日経関西コンシェルジュ 07年1月10日号と1月30日号に詳しく書かれている。

 

 

 全く余談ではあるが、この火山灰に興味を持ったのは我々家族が体験した

恐ろしい地すべりを思い出すからである。

 1985年当時信州・長野市で山腹に造成された住宅団地に住んでいたが、背後

の山が大規模な地すべりを起こし、260戸ほどの住宅と老人ホームが甚大な被害

を受けた。その地すべりの原因となったのが「モンモリロナイト」と呼ばれる極く微細

な粒子の粘土鉱物で、水分を吸収すると膨張して滑りやすくなり、大崩落を引き起

こしたのである。火山灰ではないがやはりピンク色をしていた。当時いやというほど

聞かされたこの言葉を忘れることは出来ない。