「なんでもスピードやねん。
金儲けもそうや。
儲かる奴と儲からん奴の違いはスピードや。
速い=儲かる。
どないやこれ?」
「あのなあ、金にならんことばっかり、時間使こてるさかい、金持ちになられへんねや。
貧乏な奴は、7割の時間を金にならん取り組みに費やしてる。
だけど、おれは儲かることに7割の時間を振り込んでんねん。
意味のない行動せーへんねん。
どやこれ。
まいった?」
あ、兄貴、儲かることって何なんですか?
教えてください!!
ぼくは雄たけびを上げていた。
兄貴はニっと笑って、ぼくを見た。
「人を豊かにすることや」
その本は、金持ちになる方法を、「ダム」をたとえに説明していた。
ダムに入ってくる支流の数を増やし、流れ出る水を徹底的に減らす。
さすれば巨大な資産が手に入ると。
「その発想がまず完全に間違えている。
日本の金持ちは、必死で、我が利益のために、ダムの水をせき止めてんねん。
河口のことを考えてないねん。
そら神さまのバチあたるで」
河口のこと……。
そんなことを説いた成功本が過去にあっただろうか……。
「ダムを作るっていう発想自体が間違えてんねや。
火山ボカーン爆発して、いきなりてっぺんにカルデラができるくらいじゃないとあかんねや。
カルデラの豊かな水は、河口まで全部幸せにするんや。
ようするにな。
常に感謝し、常に人を豊にしてる奴に、バチは当たらん」
兄貴はニっと笑った。
「人に儲けさせることを徹底的に考えんねや」
兄貴は、ギロっとぼくの方を見た。
「基本的に、自分がどう儲けるか考えるんじゃなくて、人をどうやって儲けさすか徹底的に考えんねや。
それが一番近道や。
おれは徹底的に奉公してきて、その結果として、ますます儲かってきたんやで」
兄貴は、机の上で携帯電話をクルクルクルっと回した。
「ようするにな、人の豊かを創造するちゅうことや。
そうしてる奴が一番えらい。
豊かっちゅうのは、金儲けのことちゃうで。
他人様を幸せにするちゅうこっちゃ」
兄貴は、おもむろに煙草をくわえ、火をつけた。
白い煙をスパーと吐いて、兄貴はぼくを見た。
「相手にとっての成功は、自分にとっての大成功やねん」
お客さんに限らず、
自分に関わる全ての人の豊かを創造すること。
ヨシ、これは「隣人に幸あれ理論」だ!!
「自分だけの豊かなんて続かないし、おもろないで。
時々、日本の金持ち見てかわいそうになんねん。
おれなんか全部そろってるもん。
豊かで、友達いっぱいで、毎日楽しく、限りなくパーフェクトやがな。
国士無双や」
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