チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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食事会あれこれ

2016-03-13 | グルメ色な日記

暖かくなったり寒くなったりで、体調崩している方も多いのでは?私もとうとう崩してしまい、只今ゆっくりしています(だからブログアップしているわけ)。

スタジオをオープンしてからは、今までのようにリサーチという大義名分のもと食べ歩きをする時間もなくなってしまい、かなり前から計画された食事会に行くのが唯一の外食、なんて悲しいことになっている。そして、すぐにブログアップしないから、美味しい記憶が薄れてオロオロしてしまっているのがまた悲しい。

では、第二回Mさん幹事の食事会の話から。今回は三宮にある「料和・大道(だいどう)」という和食店で、ランチを堪能させてもらった。

↑アオリイカ、雲丹、岩津ねぎにゆずソース

↑ごま豆腐とこごみの椀物。器の右上には、偶然にも窓の外、神戸の北野の景色が映っていてナイス!

↑初めて食べたハガツオ(歯が犬歯状で鋭いことから歯鰹と呼ばれているそう)の刺し身。高知の天日塩、九条ねぎソース、ニンニクの千切りとともに。とろける美味しさ!

↑彩りも美しく、漆器の右上から時計回りに:芽キャベツ、紅芯大根、牛蒡、モロッコいんげん、ロマネスコ、カリフラワー、蕾菜に黄身酢、淡路・奥田さんのトマト(めちゃくちゃ甘かった!)、そして中央は、もちろん筍。

珍しいヒラスズキの焼き物と島らっきょうもいただいたのに、写真がないや。

あきほなみ、という鹿児島の希少米は粒も大きく、一粒一粒がしっかり立っていて甘くて食べごたえがある。

↑漬物の一つは、高菜の古漬けと豚肉を炒めたもの。ここまで出ると、どなたか鹿児島の方いらっしゃいます?と聞いてしまった。やっぱり。給仕して下さっていた奥様が鹿児島出身だった。

常連さんのリクエストでお持ち帰り可能となった名物プリンに使っている卵は堺市、吉田ファームのもの。せとかと苺の上にかかっているのは、人参のスムージー。

旬の食材を目にも舌にも美味しく調理してもらえると、本当に嬉しい。この日は次の予定もあり、残念ながらアルコールなしだったので、次回はカウンターに座ってゆっくりとお酒とお料理いただきたます。ご馳走様でした!

次は、中華の食事会の話。大学時代の友人Tちゃんお気に入りの中華料理店が大阪新町にあり、4、5年前に連れて行ってくれた。一階は「酒中花・空心」という地方ジャンルを超えた中華、二階は点心と中国茶に特化した「茶酔楼・時ノ葉」。その後も時ノ葉にしか行ったことがなく、その独創的な点心と味の良さはかなりのものと感心していた。でも神戸からは遠いから行く機会もあまりなく、昨年、偶然にも大阪ガスの特別レッスンで点心師・金山伊瑞美ちゃん(時ノ葉担当)とオーナーシェフ大澤広晃さん(空心担当)の料理を直に学ぶことができた時にはとても嬉しかった。

今回常連のTちゃんが、普段すっごく忙しい店だから、この際貸し切りにしてゆっくりとシェフ達が作りたいものを作ってもらおう!と考え、彼女のご主人が用意したワインとコラボした食事会を企画、招待してくれた。

一階は狭くて席数も少なく、Tちゃんの友人12人ほどの参加。滋賀の堅田にある予約が取れない地鶏屋「穏座」オーナーご夫婦も参加。穏座もまだ行ったことがないから是非行きたいな。

この日のメニューは、なんと、12品コースという圧巻な料理の数々だった。

大澤シェフ以下、7人の若手シェフ達が試行錯誤して考えたメニューを披露。自分の料理は自分でサーブし、横に来て説明をしてくれる。高級食材を好きなように使わせ、冒険させる大澤シェフの懐の暖かさにも感動した。素晴らしい若手育成法だよね。

↑ひな祭りの頃だったので、まず出てきたのは時ノ葉流ひなあられ、河合真緒さん作。クミンの味付けは目新しい。

↑↓佐藤誠晃君作の「金と翡翠のサラダ、甘酒のソース」。山盛りのパクチーの下には金華豚、キーウイが隠れていて、上には山椒ソース。奇抜な組み合わせは、意外な美味しさになっていた。

↓青鮫のお刺身、鮑肝と海水うに、金針菜。

↓紀州産ほろほろ鳥の丸揚げ、すり身とトリュフの春巻き(炭井雄策君作)

二階から、金山伊瑞美ちゃんが料理を持って下りてきた。ますますレベルアップしてるね。松葉がにの小籠包みぞれあんかけ↓

割ったらこんなの↓

初めて会った時は21歳ぐらいだった彼女も、もう26歳だそう。長女と同い年。すっごくおいしかった!

続いて二階から、後藤亜佳音ちゃんの「西川さんの近江牛焼き餃子へのオマージュ」↓

餃子の中は、ミンチではなく牛ステーキのような厚みのある肉。白州ウィスキーでフランベしたら、トマトとレモンのサルサ風ソースと共に食べる。ウィスキーがほのかに香り、わ〜食べたことない美味さ。

↑「十年物五島列島産鮑とタラの芽の炒め、ムージャン(木姜)の香り、キャビアのコク」は、大澤シェフ作。赤くて丸い四川唐辛子が色どりを引き立たせている。鮑が見えないぐらい、こんなに沢山キャビアがのってるなんて、すごい贅沢!

同じく大澤シェフの「千葉県産活伊勢海老のフォアグラ醬炒め、春トリュフの香り」↑

イタリアには季節ごとにトリュフが存在し、春に採取されるもの色合いが白っぽいことから、ビアンケットと呼ばれる。小粒で香りが豊富な春トリュフがこれまたこんなにのってるなんて。。これまた伊勢海老はどこ?

この後、「近江八幡牛テールカレー」、「とらふぐの焦がし上湯、幸福太平燕」と平らげたのに、不覚にも写真を撮ってなかった。。あ〜〜!幸福太平燕を作った田中奨真君、ゴメンナサイ!いぶりがっこや燕の巣も使っていたのは記憶にある。だいぶ酔ってたのかな〜。とらふぐは白子で和えてあって、すっごい濃厚だったのは覚えてる。

「料理人らしい、気持ちいい食べっぷりですね〜」と大澤シェフ(写真左手)に褒められた?のは覚えてるけど。そして隣を見たら、Tちゃん達はお持ち帰り用としてカレーには手をつけていなかった。私と連れの友人は、伊勢海老のソースをぬぐうために蒸しパンまで特別に出してもらったというのに。。

シェフが見せてくれた分厚い特上燕の巣↓

↓デザートの写真は撮ってました。「エストラゴンのムース春のおとずれ」は、この夜ずっとサーブをしてくれていた西澤淳君作。生姜のアイスがすっきり爽やかに締めてくれた。

気がついたらスタートから4時間以上たっていて、終電が無くなる前に神戸組は大慌てでタクシーで大阪駅へと急いだ。Tちゃんには感謝感謝、とても面白い食事会だった。第二弾も是非企画してね、と頼んでおいた。

中華料理の粋を超えた創作料理の数々、素晴らしかったです。大澤シェフ、これからも若手育成頑張って下さい。そして、7人の将来がとっても楽しみ!みんな、頑張ってね。