SIDEWALK TALK

法治国家

Taiho「法治国家」などというと何やら厳めしいけど、
シンプルに、スポーツにルールがあるのと同じようなもの
と思えば、肩の力も抜けてくる。


スポーツにルールがなければ競技自体が成立しないように、
国家に国民が暮らすためには法律が必要だ。
もちろん、法律として制定するまでもない
その国(地域)独特の文化や慣習などがあることはいうまでもない。


個人としては死刑制度に反対の立場をとっている
千葉景子法務大臣が、先般、死刑執行の許可をだした。
死刑制度の賛否については緒論あるだろうが、
日本が死刑を法制化している現状では、法に則って粛々と執行されるべきだろう。


刑事訴訟法では、
死刑確定から6か月以内に刑を執行しなければならない
と、定めてられている。
法相の考え方や信条によって、執行のペースが左右されるとすれば、
法治国家として異常な事態であるといわざるを得ない。


千葉法相については、先の参院選で落選したことなどもあり、
今回の執行には批判的な声もある。
しかし選挙結果と行政官としての法相の執務遂行を
同じテーブルで議論することはどうだろう?
法に基づく今回の執行は、法相として当然の責務だ。


長くなるけど、話を死刑制度に移す。
今や死刑制度は、僕ら一般国民にとっても他人事じゃない。
裁判員に選出され、死刑をジャッジする可能性もあるからだ。


死刑については、存置論と廃止論が対立しているのが世界的現状だ。
死刑には、犯罪の抑止効果が本当にあるのか?
誤判の場合に、とりかえしがつかないではないか?
国家が、意図的に人を殺していいのか?
犯人が罪をさとり、改善される可能性までうばっていいか?
こういう問題をかかえて、さまざまな意見がある。


僕は、わが国が死刑制度を廃止するためには、
絶対的終身刑についての議論を深める必要があると思う。
死刑制度の是非については専門家による検証にまかせたいが、
シロウトの雑駁とした感想を許してもらえるならば、
「重犯罪人への刑罰は、犯罪者の人権よりも被害者遺族の心情の方にウェイトを置くべきだ」
と、思ってる。


ついこの間まで、法務省は、死刑について徹底した「秘密主義」を貫いてきた。
執行した死刑囚の氏名まで公表するようになったのは、3年ほど前からだ。
こういうのを情報公開というべきどうかは微妙だけど、
わが国の死刑制度について、国民的な議論をするべき時期がきているのは確かだ。


法律というルールを作る手続きをするのは国会議員だけど、
その基幹を構築するのは、
このろくでもない素晴らしい法治国家に暮らす、僕ら一人ひとりだ。

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