であった頃ならきっと見過ごしてた@kirekoです。
>引き続き
100のお題やるゾォ。
(漢字から話を引き出すのが難しすぎると感じる今日この頃)
061:歯車
「歯車ってなあに?」
「かみ合うことで、互いに力を発揮するものさ」
風車小屋にたたずむ親子の会話を聞きながら、人間も同じだなと私は感じた。
062:蜜蜂
花に群がり、蜜をせっせと運び出す蜜蜂たち。
彼らは何を考え、また何を思って蜜をかき集めるのだろう?
まあ蜜蜂に、人間のような自我を求めるのも変な話だが。
063:涙
「泣けばすむ問題じゃないし、涙で自分を蔑むようなマネはよせ。今直面している問題をどうすれば解決できるか。君は、それだけを考えれば良いんだ」
部下が泣いて助けを求めてきた時の対処法100選より。
064:留守番電話
幼稚園からの腐れ縁である彼の家の留守番電話には、いつまでも破棄されない一件の音声メモがあった。
なぜ消さないのか。と、聞いてみたところ、彼は電話のほうから眼を背けて、こう言った。
「僕が大人になるまで、消しちゃいけないんだって。パパが言ってた」
悲しそうな彼の口ぶりに、僕は何も言えなくなった。
彼のお父さんは、幼稚園に迎えに行く時に、交通事故で亡くなったらしい。
065:外套
雪のふる山道を、外套も着ずに走った。
急ぐ私の体は、確実に冷気に脅かされている。
だが、たとえ風邪をひいても、肺炎になっても構わない。
十五年ぶりに声を聞いた、彼女との約束を守るためなら。
066:遊歩道
幅広の遊歩道で無邪気に走り回り、今会ったばかりで顔も知らない、子ども達の遊ぶ姿を見て、ニンマリと穏やかな表情を浮かべる男。
身なりは綺麗な服装で整えられ、風体からして怪しげなところは一つもない。
しかし、その手には飴玉が握られている。
「坊や」
男は、親しげに子ども達の内の一人に声をかけた。
「飴玉あげるから、おじさんについてきな」
子どもは、飴玉を受け取ると、笑顔を浮かべる男にテクテクとおぼつかない足で、ついていってしまった。
男が、子ども専門のベテラン誘拐犯だとも知らずに。
067:七分袖
手漕ぎのボートを操るには根気とコツがいる。
やりたいというので、漕ぎ手を彼に代わってあげた。
しかし、おそらくこの選択はミスだったろう。
ただでさえ不器用な彼のことだ、七分袖ぐらいまで腕をまくったジャケットが、船着場に戻るまでには、きっとビショビショになってしまうだろう、と。
そして、そのビショビショと街を歩かなければならないと考えると、私はデートの最中だというのに、憂鬱な気分になった。
068:疑心暗鬼
誰かを信じることが出来なくなり、誰にでもあらぬ疑いを持つ事が疑心暗鬼というならば、おそらく人間は大小全て、疑心暗鬼であるといえよう。
069:恋愛観
自分の恋愛観を語れる人は、心底すごいと思う。
だって、己のフェティシズムを赤の他人にさらけ出す勇気があるのだから。
070:茫然自失
ギャンブルに負けて、多大な借金を抱えて茫然自失となった男は、その翌年、なぜか国会議員になった。
宣伝ポスターにデカデカと書かれた売り文句は「国も私も借金返済」というユニークなものだったという。
071:林檎
魔女が死に至る毒林檎をつくって白雪姫に食べさせたことも悪いと思う。
だが、白雪姫が空腹に負けて毒林檎を食べてしまった事も悪いと思う。
072:黒猫
「幸せのつかみ方ぐらい、自分で把握できなくてどうするんだ」
不幸の象徴と言われる黒猫は、私を見て、こう言った。
073:伊達眼鏡
「サングラスを日本語訳すると、日除け伊達眼鏡だよね」
「似合わないから、とれよそれ」
074:自己陶酔症(ナルシシズム)
自己陶酔症の一番の問題は、勝手に浮き沈みに陥り、勝手に他人を巻き込んで、勝手に己を終わらせるところだ。
075:骨董品店
骨董品店で、ある骨董品を買った女が、一ヵ月後、骨董品店に怒鳴り込んできた。
汗をかきながら慌てて応対した主人に向かって、女は骨董品を差し出し、こう言った。
「仕事の出来るシニアの方を紹介いただきたかったのに、口は悪いし、協調性はないし、仕事に穴はあけるしで、まるで使えないわ。どうしてくれるの?」
店主は、「骨董品ですから……」としか言えなかった。
シニア専門の人材派遣会社というのも、なかなか難しいようだ。
076:水玉模様
「ゴキブリが水玉模様だったらどうする?」
「みやすくて叩き潰しやすそうね」
077:朱鷺(とき)
朱色がかった濃いピンク色を朱鷺色と呼ぶことがある。
非常に響きが良い言葉であるし、色も艶やかであり良いのだが、朱鷺の人工繁殖と同じで、場所も時間も、その勝手が難しい。
078:青玉(サファイア)
同僚の男性から、君はサファイアのような人だねと言われた。
気になったので調べると、サファイアの石言葉は、慈愛、誠実、貞操だという。
私は、薄気味悪くなった。
男が、男に対して、そんな言葉を使うなんて。
079:無我夢中
無我夢中で掴んだ最後の蜘蛛の糸。
慌てて昇ろうとする私のはるか頭上には、まるでその必死さをあざ笑うかのような、いやらしい笑みを浮かべる仏の姿があった。
080:指輪
指輪というのは、それだけでステータスであり、最強の虫除けでもある。
たとえ現在相手がいなくても、中指、薬指につけておくだけで、悪い虫がよってこない。
たまに、逆効果となる時もあるが。
===今日はここまで====
081:被害妄想
082:空白
083:微熱
084:現実逃避
085:粉雪
086:白銀世界
087:白昼夢
088:神無月
089:裸体
090:耳朶(みみたぶ)
091:最終電車
092:月見酒
093:弾丸
094:自由自在
095:加速
096:蜃気楼
097:春夏秋冬
098:類似品
099:遺書
100:愛人
>引き続き
100のお題やるゾォ。
(漢字から話を引き出すのが難しすぎると感じる今日この頃)
061:歯車
「歯車ってなあに?」
「かみ合うことで、互いに力を発揮するものさ」
風車小屋にたたずむ親子の会話を聞きながら、人間も同じだなと私は感じた。
062:蜜蜂
花に群がり、蜜をせっせと運び出す蜜蜂たち。
彼らは何を考え、また何を思って蜜をかき集めるのだろう?
まあ蜜蜂に、人間のような自我を求めるのも変な話だが。
063:涙
「泣けばすむ問題じゃないし、涙で自分を蔑むようなマネはよせ。今直面している問題をどうすれば解決できるか。君は、それだけを考えれば良いんだ」
部下が泣いて助けを求めてきた時の対処法100選より。
064:留守番電話
幼稚園からの腐れ縁である彼の家の留守番電話には、いつまでも破棄されない一件の音声メモがあった。
なぜ消さないのか。と、聞いてみたところ、彼は電話のほうから眼を背けて、こう言った。
「僕が大人になるまで、消しちゃいけないんだって。パパが言ってた」
悲しそうな彼の口ぶりに、僕は何も言えなくなった。
彼のお父さんは、幼稚園に迎えに行く時に、交通事故で亡くなったらしい。
065:外套
雪のふる山道を、外套も着ずに走った。
急ぐ私の体は、確実に冷気に脅かされている。
だが、たとえ風邪をひいても、肺炎になっても構わない。
十五年ぶりに声を聞いた、彼女との約束を守るためなら。
066:遊歩道
幅広の遊歩道で無邪気に走り回り、今会ったばかりで顔も知らない、子ども達の遊ぶ姿を見て、ニンマリと穏やかな表情を浮かべる男。
身なりは綺麗な服装で整えられ、風体からして怪しげなところは一つもない。
しかし、その手には飴玉が握られている。
「坊や」
男は、親しげに子ども達の内の一人に声をかけた。
「飴玉あげるから、おじさんについてきな」
子どもは、飴玉を受け取ると、笑顔を浮かべる男にテクテクとおぼつかない足で、ついていってしまった。
男が、子ども専門のベテラン誘拐犯だとも知らずに。
067:七分袖
手漕ぎのボートを操るには根気とコツがいる。
やりたいというので、漕ぎ手を彼に代わってあげた。
しかし、おそらくこの選択はミスだったろう。
ただでさえ不器用な彼のことだ、七分袖ぐらいまで腕をまくったジャケットが、船着場に戻るまでには、きっとビショビショになってしまうだろう、と。
そして、そのビショビショと街を歩かなければならないと考えると、私はデートの最中だというのに、憂鬱な気分になった。
068:疑心暗鬼
誰かを信じることが出来なくなり、誰にでもあらぬ疑いを持つ事が疑心暗鬼というならば、おそらく人間は大小全て、疑心暗鬼であるといえよう。
069:恋愛観
自分の恋愛観を語れる人は、心底すごいと思う。
だって、己のフェティシズムを赤の他人にさらけ出す勇気があるのだから。
070:茫然自失
ギャンブルに負けて、多大な借金を抱えて茫然自失となった男は、その翌年、なぜか国会議員になった。
宣伝ポスターにデカデカと書かれた売り文句は「国も私も借金返済」というユニークなものだったという。
071:林檎
魔女が死に至る毒林檎をつくって白雪姫に食べさせたことも悪いと思う。
だが、白雪姫が空腹に負けて毒林檎を食べてしまった事も悪いと思う。
072:黒猫
「幸せのつかみ方ぐらい、自分で把握できなくてどうするんだ」
不幸の象徴と言われる黒猫は、私を見て、こう言った。
073:伊達眼鏡
「サングラスを日本語訳すると、日除け伊達眼鏡だよね」
「似合わないから、とれよそれ」
074:自己陶酔症(ナルシシズム)
自己陶酔症の一番の問題は、勝手に浮き沈みに陥り、勝手に他人を巻き込んで、勝手に己を終わらせるところだ。
075:骨董品店
骨董品店で、ある骨董品を買った女が、一ヵ月後、骨董品店に怒鳴り込んできた。
汗をかきながら慌てて応対した主人に向かって、女は骨董品を差し出し、こう言った。
「仕事の出来るシニアの方を紹介いただきたかったのに、口は悪いし、協調性はないし、仕事に穴はあけるしで、まるで使えないわ。どうしてくれるの?」
店主は、「骨董品ですから……」としか言えなかった。
シニア専門の人材派遣会社というのも、なかなか難しいようだ。
076:水玉模様
「ゴキブリが水玉模様だったらどうする?」
「みやすくて叩き潰しやすそうね」
077:朱鷺(とき)
朱色がかった濃いピンク色を朱鷺色と呼ぶことがある。
非常に響きが良い言葉であるし、色も艶やかであり良いのだが、朱鷺の人工繁殖と同じで、場所も時間も、その勝手が難しい。
078:青玉(サファイア)
同僚の男性から、君はサファイアのような人だねと言われた。
気になったので調べると、サファイアの石言葉は、慈愛、誠実、貞操だという。
私は、薄気味悪くなった。
男が、男に対して、そんな言葉を使うなんて。
079:無我夢中
無我夢中で掴んだ最後の蜘蛛の糸。
慌てて昇ろうとする私のはるか頭上には、まるでその必死さをあざ笑うかのような、いやらしい笑みを浮かべる仏の姿があった。
080:指輪
指輪というのは、それだけでステータスであり、最強の虫除けでもある。
たとえ現在相手がいなくても、中指、薬指につけておくだけで、悪い虫がよってこない。
たまに、逆効果となる時もあるが。
===今日はここまで====
081:被害妄想
082:空白
083:微熱
084:現実逃避
085:粉雪
086:白銀世界
087:白昼夢
088:神無月
089:裸体
090:耳朶(みみたぶ)
091:最終電車
092:月見酒
093:弾丸
094:自由自在
095:加速
096:蜃気楼
097:春夏秋冬
098:類似品
099:遺書
100:愛人
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