リョウブのオットマンスツール

2022-05-02 | 椅子
まずはショールームにてオットマンスツールに座っていただきました。
座面の大きさや座り心地はこのままで、高さを30cmに、
脚は自然木で節や枝を少し残してごつごつしたワイルドな感じが好みです。
というご注文でした。

  
 
リョウブの小径木のこの部分がちょうど良さそう、と節を活かして制作しました。


座面は七島い編み。中心の交差するところを後ろにずらし編みする方法で
太ももの裏側を広く受けるため一層ゆったりとした座り心地になります。

小径木の椅子の場合、そのものの持つ存在感と造形美が助けになり、
どう活かすかだけ考えて作ればかっこいい椅子になってくれます。

リョウブという木は工房周りにも高木の下に普通に生えている中低木です。
サルスベリのようなつるっとした肌感、皮の濃い茶色と削った部分の白とのコントラストがとても綺麗で、表情がでます。
細い木ですがとても固く、粘りがあります。
その強さから昔は天秤棒に使ったそうです。
細い枝でもそう簡単には折れないので曲りをそのまま椅子の脚に使うことができます。
2〜3mに切った小径木は梁の上等に置いて2.3年乾燥して使います。
しっかり乾燥すれば木口割れもほとんどなく椅子の材料として素晴らしい素材となります。

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