しかぜきょうこの1日1枚+

スペイン在住フラメンコ研究家/通訳コーディネーターによるフラメンコCD紹介

第12回 フアン・ラミレス

2005-10-18 20:59:12 | バイレ
これはちょっととんでも盤的なところもあるディスクです。

フアン・ラミレスはち超絶コンパスのバイラオール。
この人の名前をはじめにきいたのはたぶん、パコ・デ・ルシアの「シロコ」(邦題「熱風」)。
そー、一時パコのグループにいたんですよね。飛行機嫌いですぐやめたけど。
いやパセオに20年くらい前に友繁晶子さんが書いていたエッセイの方が先かな。。。
記憶ははっきりしないけど、いや~、シロコが日本でリリースされたときに、
踊りのファンもきいてね、って原稿を書いた覚えが。
ま、それはともかく、とにかくすごい踊り手なんですよ。
なんといってもコンパス。サパテアードがパーカッション。
生できいたら圧倒されること間違いなしです。
私が最初にみたのは、う~ん、90年頃だと思うんだけど、ギタリストのビエヒンにすすめられて
カサ・パタだったと思うんだけど、いや~、もう声もでないほど驚きましたね。
なんだこれは!? 状態。
まったくちがうんですよ、ふつーのバイレと。

とにかく足!で、腕がないとかもいわれちゃうんだけど(実際は手にもすごいエネルギーがある)
リズム感覚がふつーじゃない。
身体で絵をかくのが舞踊というイメージとかあるかもだけど
この人の場合はとにかくリズム。サパテアードが音楽。
もう目閉じてきいているだけでもいい、っていうくらい。

なんで、このCDみたときも、おっ、あの靴音がきける!ってよろこんだんだけど、ね。
いや、靴音もはいっていて、それはそれでよいのですが、
いやま、曲のアレンジがほんとひどい。特にフルート。
最初の曲なんて、レメディオス・アマジャがすっごくすてきにうたっているのに
フルートやら、バイオリンやら、ごちゃごちゃつめこんで台無し。
いや,フルートやらの楽器に罪はない。上手い人がやればいい。でも下手なの。
センスない。
ギターとパルマ、歌と靴音だけでいーのに。って思うけど。うーむ。
ラミレス的にはそーゆーのはいつもやってることだから、
他の楽器からんだ方がかっこいいって思うのかもしれない。
しかしほんと許せない! とくにフルート!
レメだけでなく、グアディアナもいいかんじでうたっています。だからよけいにもったいない。

そんだけではない。ラミレス、歌っているんですよ=・
いや、もともと歌い手として録音もしてたんですけど、それがガキの頃。
いや,下手じゃないんですよ。音程もコンパスも。でも声がないの。
声ってやっぱ重要よね。
ついでにいえばギターもひいていたりする。
ほんと全方向フラメンコなんですよね。

で、とんでも盤、といいたくなる名曲をひとつ。
7。ロス・フラメンコス・デ・ホリウッド(ハリウッドのフラメンコたち)
ラップフラメンコと、かいてあるんですが、いや、これがまたずごい。
一度聞いたら数日間は頭の中にこの曲がなり続けるにちがいない。
アルティスタの名前を並べた歌詞(もちろんラミレスの自作ね)をつい口ずさんでしまう恐怖。
しかし、これラップでしょうか???うーむ。

なおインタビューをはさんあだライブのDVDも付属しているので
踊りの人にもぜひみていただきたいかと。
一度はみるべきですね、フアン・ラミレス。





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2 コメント

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頑張って~! (おれいくこ)
2005-10-20 02:32:31
ども~!初コメントゲット FROM フラメンコ日照りのバルセロナです。

面白い事始めたのですね~。応援してます。近々是非にヘラルドの事なんかも書いて下され。
返信する
Unknown ()
2005-10-21 18:45:20
ありがとございます~

はい、ヘラルドも絶対かきます。あ、ヘラルド今年、ヘレスのプレミオ・ナショナル受賞しましたよん。もう賞総なめです~
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