しかぜきょうこの1日1枚+

スペイン在住フラメンコ研究家/通訳コーディネーターによるフラメンコCD紹介

第87回 エンクエントロ(出会い)

2006-08-15 20:50:08 | そのほか
06年9月号のパセオ・フラメンコに堀越大画伯の大発見。ソレアの起源、お読みになりました?
バングラデシュの盲目歌人の歌とソレア酷似説。わたしもぜひそのバングラデシュの曲をきいてみたいと
切に願っておりまする。
んで、これを読みながら思い出したのがこのアルバム。
アマルガマ「エンクエントロ」でございます。
簡単にいうとヒターノたちの故郷インドのミュージシャンと
フラメンコたちの「出会い(エンクエントロ)」なのであります。

インド周辺関係との共演はなにもこればかりではなく、
私はむか~し、カチャックダンスとファミリア・フェルナンデスの共演とかもみたし
わりと最近では
ペペ・アビチュエラとボリウッドストリグンスの共演「ジェルバグエナ」や
パキスタンのカッワーリーとドゥケンデらが共演してる「カッワリーフラメンコ」
なんてもんもありますね。
これはそれにさきがけること十数年前っすね。
わたしCDじゃなく、レコードでもってるし。

音楽的な発見はそれほどないんだけど
パルマではじまる最初の曲とか、テンポもよく“まる”でございます。
そう、全体的にアップッテンポできもちよくきかせてくださいます。

グループ名アマルガマは日本語でいえばアマルガム。ちょうじては混合のこともそうよぶんですね。
参加メンバーがなかなか豪華でございまして
歌にホセ・メルセ、グアディアナ、エバ・ドゥラン、チャロ・マンサーノ。
フルートのフアン、バイオリンのベルナルドのパリージャ兄弟や
ビセンテ・アミーゴのベーシストもつとめるアントニオ・ラモス。
タブラを叩くのはわたしのごひいきパーカッション奏者の一人、ラモン・ポリーナ。
とフラメンコ好きならお、っと思うメンバーがいて
そのうえ、現在、オホス・デ・ブルホのパーカッション奏者シャビや
国立バレエ団ミュージシャンとして活躍したパウ・マルティネスなんかもいる。
ギターは名門ロサーダ一家のヘスースとラファエル・モラレス。

メロディ的にはホアキン・コルテス~アントニオ・カナーレス・バックバンド風。
これはやっぱフアン・パリージャのせいですかね。
でもうこうしてきくと、あの頃(90年前後)めちゃ新しかったあのバックの音楽の感じが
いまやふつーとゆーか普遍化してるな、と、時代の流れを感じます。
ついでにいえば、今、考えるとあれはある意味、革命的な動きだったのかも。
あれ以降、新しい動き、潮流ってないですもんね。
あえていうなら、最新の動きであるところの、1舞踊家に1歌、1ギターでしょうか。。。
でもま、これは先祖帰りでありますしな。。。

フラメンコ、なかでもポップ系
コルテスのバックとかお好きな方に絶対おすすめの一枚です。

なお、フラメンコにはじめえてタブラをもちこんだティノ・ディ・ジェラルドは参加してません。。。(残念!)




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2 コメント

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Unknown (KdeA)
2006-08-17 13:42:30
これはよく聴きました。リズムがシャープかつタイトで、音も詰め込み過ぎず、すごくいいバランスです。コルテスバンドよりずっといい。DM企画「なんでこれ聴かないの」シリーズで、チューリのパティータ・ネグラと共に取り上げたこともありました。
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Unknown ()
2006-08-17 22:06:08
コルテスバックだとやはり主役が踊りで、それを盛り上げるためにセーブされるとこもあるのかも、ですね。

パティータ・ネグラ!あのアルバムもよいですね。同じ頃(少し前か)ポティートのマカンデも好きです。カニがいいし。
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