しかぜきょうこの1日1枚+

スペイン在住フラメンコ研究家/通訳コーディネーターによるフラメンコCD紹介

第103回 アウレリオ・デ・カディス「最初で唯一のSP録音

2009-01-17 01:52:36 | カンテ
どうも。ご無沙汰です。あっという間に2009年に突入してしまいました。。。
スペインでも毎日、経済危機、危機と連呼していますが、それよりもこの寒さをなんとかしてほしい。。。
雪こそ50数年降っていないセビージャですが、最低気温が0度なんていうのはけっこうあるんですよん。
ご旅行の際はあったかくしておいでくださいまし。

正月、といってもスペインはお休みは1日だけだし、いわゆる正月気分は皆無。
ともいえるのですが、1月6日レジェス(セビージャではレージェと発音してますな)の休日までなんとなくお祭り気分。
日本でも今年は暦の関係で9日間の連休を満喫したお勤め人の皆様も多かったと聞きますが、
セビージャでもけっこう連休にしちゃった人いたみたい。
で、わたしもなんとなく正月気分で呆けてたんですが、いや、ゆっくりしたせいか、古い録音などききたくなってきてまず手にとったのがこれでございます。

アウレリオ・デ・カディス、というよりも、日本ではアウレリオ・セジェスの名前の方が知られているかと思いますが、
はい、カディスの古典。正統本格。今もマラゲーニャにその名を残すメジーソを直接知っていた、つまり、その薫陶をうけた、この人のSP録音復刻版。今は廃盤になってまする。
CDの解説によると1929年、43歳のときに、ラモン・モントージャの伴奏で録音した10枚のSPが原盤だそうで、
ソレア5曲、マラゲーニャ3曲などカディスの人らしい選曲の中に、グラナイーナが2曲あるのが面白い。
反対にアレグリアスが1曲しかないのも、ん? かな。
とにかくよいです。
この人の録音はほかに、イスパボックスのもの、コロンビアの58年録音59年発売のものなどがあり、
私も最初に聴いたのはイスパボックス盤でございます。
これはもうほんと晩年の録音でありまして、声のかれたかんじとかもすごーくよいのですが、
このSP盤もできればぜひきいていただきたい1枚でございます。
声がなーんともあったかい。やさしいのです。
歌い回し、レトラとも晩年の録音に共通するとこありますが、
しみじみ、きけまする。
モントージャのギターもよいですし。。。

うーん。いろいろきいて結局はカディス、ヘレスにかえっていく、そんな気がする今日この頃でございます。



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