ウエルバ出身の歌い手、ヘスース・コルバチョのデビューアルバム「デバホ・デル・ロメーロ」
1986年生まれというからまだ25歳。この若さでCD録音は、今のフラメンコ界の状況からしたらかなり珍しい。それも彼のデモテープを聴いたレコード会社がコンタクトしてきたというからたのもしい。
でもアルバムを聴くとやはりその若さが出てしまっている感がある。
シギリージャ、マラゲーニャ、ソレア。どれも表面的でいかにも勉強しました、で、まだ中に入っていないような感じ。
でもきいているうちに、この口先で歌うような感じが彼の個性なのかも、と思い直したり。
声質的にはグアヒーラなどがあっているのかな。
ファンダンゴやタンゴのコーラスのアレンジなど、ちょっと前の“新しい”風で、それが今きくとなんか古い感じになっていることに驚いたり。ちゃかぽこ(掘越画伯命名)系はもう流行遅れですな。
これまで舞踊伴唱ではきいていても、ソロで聴いたことがなかったのですが、もう少し時間がたつとまた変化するのでは、と将来に期待。
最後に2歳半のとき、おかあさんといっしょにファンダンゴを歌っているのをボーナストラックとして収録。若いといってもベテランなわけですね。