一歩前へ

秋草誠のブログ
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だから一歩前へ

瀕死のカナリア2

2013-12-20 16:52:10 | FMICS

最近、大学の方からよく耳にするのが、財政が厳しいという理由から金融関連の方々を財務の重要なポストに招くという話です。(あまり成功している話を聞きません)

この方々が、まず、最初にやるのが経費削減の連続。

企業に勤めていた者にとって、大学の経費削減は簡単なことです。

経費の削減も2~3年も続けると絞るところがなくなってくるので、同時に提案するのが人件費の削減です。

その結果、人件費を削減したしわ寄せは学生にふりかかる可能性は高くなります。(多くの大学がこれによって、いいところまで失くしているのが現状ではないでしょうか)

このまま削減を続けると学生対応が悪化し、学生から見放される大学が出ることは間違いありません。(当然の結果ですね)

学生は大学の存続のためにお金を払っているわけではないのです。

大学が企業のような経営を目標に急速に改革に向かっている現状に違和感が残るのは私だけではないはずです。(この時の感覚は間違いではなかったと思っています)

そろそろ経費削減・人件費削減等をやめて学生主体の大学へ転換する時期が訪れているような気がします。(これが出来なくてズルズルとひきずった大学が多いですね)

これからの大学は人件費の削減を推進するより、一人ひとりが戦力アップを図り、学生のために大学に“何が”必要か考えられる(提案)できる教職員が必要になります。(一所懸命に提案した職員はどの大学にもいたはずです。がぁ・・・なかなか聞き入れない組織が大学ですね)

FMICS人としては、母校を廃校にしないために新しい“大学のカナリア”を見つけることが求められていると感じます。(少なからずとも、自分なりにはどうにかやっていると思っています)

瀕死のカナリアは、そこここに居るはずです。

そのカナリアが生まれ変われるような環境を創造する能力が必要なのです。

“大学のカナリア力”は「FDとSDの融合」から生まれる予感です。(このFDとSDの前に必要なものがやっとこ少しだけわかってきました。これが遅いのか分かりませんが、少しずつ変えていきます)

 


瀕死のカナリア1

2013-12-20 16:44:32 | FMICS

平成19年11月29日にFMICSに提出した原稿に赤で加筆しました。 

炭鉱のカナリアって知ってますか?

炭鉱なんてもう廃坑になっていますから、知らない人が多いですよね。

実は炭鉱夫の間で先頭を行く人にカナリヤを持たせてカナリヤが毒に敏感に反応をして死ぬのを見てから、カナリアより毒性に強い人間達は帰還時期を決めると言われていました。

これを炭鉱のカナリアと呼んでいます。

「ウェブ時代をゆく」の著者梅田望夫氏は、“炭鉱のカナリア力”を発揮して、組織や仕事にこんな兆候があると危険だという注意事項5つを挙げています。

(1)「世の中と比べ、おそろしくゆったりと時間が流れている」組織は要注意。

(2)「毎日同じことの繰り返しで変化がない」仕事は要注意。

(3)「新しいことを何もしない」ことが評価される社風は要注意。

(4)小さなことでも個に判断させず、判断の責任を集団に分散する傾向のある会社は要注意。

(5)幹部の顔ぶれを眺めたとき、「その会社に関するプロ」(その会社の内部のことを知り尽くした人たち)ばかりが重用されている会社は要注意。なのだそうです。(自分の組織に当てはまりますか?)

12月21日の日経新聞の朝刊に大学法人64と短大法人34が早急に改善が必要な「経営困難状態」にあり、うち15法人は「いつ潰れてもおかしくない」レベルだと発表されました。

社会の風潮は大学も企業と同様の経営を求めてきます。(あれからかなり時間が経ちました。思っていたよりつぶれていませんね)

しかし、ここで疑問に思うのは、果たして大学は企業と同じような手法で経営改革を進めて良いのだろうかということです。(今でもずっと疑問のままです)