染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
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物が売れると嬉しいこと

2018年09月17日 | 店主の一日
物が売れるのは嬉しいです。明日の食い扶持もできるしw
「物が売れる」ということは、何と言っても買ってくださった方が、自分たちが扱うものを評価してくださったということに他ならないからです。

今回はカンタのショールを揃えてみたのですが、今日、中でも一番おもたい加工をしてあるショールをお求めいただきました。
台湾からご旅行の方でした。
ショールを数枚一通り鏡で合わせて、その中から二枚求めてくださいました。

「これは日本で作ったものです?」と聞かれたので、

「これはインドで作ったものです。日本ではもう、こんなに、細かな加工をすることはできないのです」

「日本では自動車でもコンピューターでも精密なものづくりができたのになぜ、このステッチの入った布を作れないのですか?」

「手作業のコストが高くなってしまって、作れないのです。技術ではなくて、コストの問題なのです」

まあ、こんな会話をした後で彼女はこの布を「手作りに満たされたとても美しい布。とてもきれいだ」と言ってお買い上げいただきました。

このカンタや更紗の手仕事の美しさはもう日本では失われつつあるものです。
その精緻な仕事を高く評価してくださったのはとても嬉しかったです。
もちろん、好みのあるのですが、この布を評価してくださった方が意外と少ないのはとても残念でもありました。
まあ、東京は物に満たされていますからね。あまり気にならないのかもしれません。

きものの反物にも興味をもってくださったのですが、「切り売りをしてもらえないか?」と言われたので、申し訳ないのですが丁重にお断りしました。
あはは。



上の二枚は今回用意したものの一部。
今回、お求めいただいたものを撮っておかず、残念。



彼女は言いました。
「二枚買うから、少しまけてくれない」

そんなお客様にはちょっとだけでもおまけしてしまうのです。
「気は心」です。
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