☆ 実戦的教育をすることで研修医が集まる
若い医師が徒弟制度の残る大学病院よりも民間の医療機関を研修先に選ぶケースが増え、地方では定員の半数も確保できない病院も出てきており医療の地域格差は拡大している。
また、医師の総数は増えているものの外科や産婦人科が減っているように部門毎の格差も広がっている。
そんな中、若手医師が集まる大学病院がある。
「昭和大学病院」の産婦人科には32人の医師が在籍する。
全国平均13.7人に比べ約2.5倍の人員で、さらに毎年人数は増えているという。
医師が増えれば患者も増え、同病院での出産数も増え続けている。
医師が増える理由は、同病院の産婦人科を希望する研修医が多いためで、それは、ここなら産婦人科医としてのスキルを上げられると思える良い研修が受けられる環境にあった。
昭和大学病院では、ベテランの医師が研修医の若手をマンツーマンで教える体制を作っている。通常マンツーマンで教える病院は少ない。
また、研修医でも普段の診療に必要なことはマンツーマンでどんどん経験させていく。
一般的に大学病院の医師は診療や研究に時間をとられ若手の教育が不十分といわれる。
そこで、昭和大学病院産婦人科の岡井教授は、医師の実戦的教育に重点を置いた体制に切り替えた。その効果が出てきている現われという。