☆ 加速する低価格戦略
景気の悪化で苦戦するアパレル業界、最近消費者の支持を集めているのは、高品質で値頃感のあるブランド。
その値頃感がさらに低価格戦略を加速する動きが進みそうだ。
ファーストリテイリング傘下でユニクロよりも低価格品展開の「gu」は、新価格戦略を打ち出した。
それは、柳井会長も日本で販売するジーンズでは最低価格アピールす、990円のジーンズだ。
カジュアル衣料品の最低価格を目指す「gu」の主力商品として春から展開される。
990円とはいえ、素材感、縫製などしっかりした商品となっている。
ユニクロのジーンズとの大きな違いは生地を中国製にしたこと、さらに縫製は中国より人件費の安いカンボジアで行うことによって大幅にコストを下げている。
節約志向の高まりで「gu」の直近の売上は前年比36%アップとなっている。
現在、ユニクロの3分の2程度の価格帯を今後半分以下へするという低価格を強く打ち出す戦略をとる、それでも利益は十分とれるという。
低価格戦略は衣料品だけではない。セブン&アイホールディングスは、低価格スーパーの「ザ・プライス」を本格化するように大手スーパーのディスカウント店出店は加速している。
節約志向の中、価格を下げないと売れない時代となり、一社が低価格戦略を打ち出せば競合他社も価格を下げざるを得ないという状況となっているようだ。
それにしても、この低価格戦略、利益を出せる仕組みを持つ企業が頑張るのはいいと思います。
ただ、不況下のデフレを生み出すことになり、結果的に景気後退に拍車をかけそうで心配です。