☆ 孤立型から集合型へ向かうメリット
フードコートにメリットがあるといっても、今まで郊外型に馴染んできたファミレスをそのまま持ってくるというような簡単なものではない。
そこでは、競合店が鎬を削る厳しい生存競争に勝ち抜かなければならない。売上が芳しくなければ退店を余儀なくされる。
リンガーハットが“イオン 北戸田ショッピングセンター”で新たに出店する場所も前の店舗が閉店したあとのスペースとなる。
また、フードコートはセルフサービスによる回転率の良さもメリットだが、それゆえスピードが競争に勝つ重要な要素となる。
リンガーハットでは、いかにスピードが出せるか調理方法をも変えた。今まで別々に調理していた麺とスープを一緒の鍋で調理できるように材料から作りかえた。
外食が注目するフードコートだが、専門家によれば、フードコートが入る商業施設自体の魅力が薄れてきたことを指摘する。
それは既存SCの落ち込みだけでなく、新規オープンのSCでも当初見込んだ集客力が得られないところもあるからだ。
それでも、リンガーハット八木社長は、フードコートでのノウハウが郊外店の生き残りにつながると考えている。
ファミレスという郊外型の単独店は、周りの情報に疎くなりがちであり、競争の激しいフードコートでは、危機感を学ぶことになる。
それは外食にとっていわば道場で、様々な外食と切磋琢磨した勉強の成果が郊外型の店にも効果を及ぼすという。
最近、“おひとりさま”がちょっとしたブームになっていますが、ファミレスは、時間帯によって一人で入りにくいことがあります。
郊外型とはいえ、客の対象をファミリーから個人へシフトしていくことも考えなければならないのかも知れません。
実践!おひとりさま道 葉石 かおり ライブドアパブリッシング このアイテムの詳細を見る |