私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

 「自右廻」って「阿那邇夜志愛袁登古」と

2015-07-12 11:20:41 | 日記
 それぞれ天の御柱を左右に分かれて廻ってから、夫婦の「摩具波比」を行うのが、古代の結婚式の儀式だったのですが、この時、女性は右から、男性は左から夫々半周して、又、元の位置で出会います。
 イザナギもイザナミも、この古代の結婚式の風習に従って同じように「天の御柱」の周りを廻ったのです。そして、再び、二人は出逢います。そこで、まず、声を出したのが誰だと思われますか??? 男神か女神か?  

 まず、声を出したのが、この時は女神「イザナミ」だったのです。天照大神を始め、女性の方がより物事に積極的だったという古代日本人の特性を強調したのではと思いますが、どうでしょうか。でも、現在の近代的欧米式の結婚式でも、まず、神父が尋ねるのは男子の方ですね。「あなたはこの人を永遠の妻としますか。」「はい」は男の方が最初に声を出します。
 そんなんことはどうでもいいのですが、古事記では、先ず、最初に声を出したのが、男神ではなく、女神「イザナミ」だったと書いております。

 “阿那邇夜志 愛袁登古<アナニヤシ エオトコ>”

 と。そして、それに続いて男神「イザナギ」も、それにつられるが如くに、

 “阿那邇夜志 愛袁登売<アナニヤシ エオトメ>」
 
 と云います。
 でも、この声、何となく、元気がなく、物寂しげに聞こえはしませんか、どうでしょうか。男神「イザナギ」の心に何となくひっかるものがあったのではと思えます。