虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

ブログに寄せられた質問に回答する-1-

2011-09-11 15:00:42 | 南ア-その他-

最近、当ブログのコメント欄に、
日本の方からたくさんの質問をいただきました。

質問の内容は、南アに対する素朴な疑問や、
協力隊として活動する上でのことについてでした。

私は、コメント欄をサイドバーで公開していないので、
これらの質問の答えを書いても、
多くのブログ読者の方は、気付かないように思います。

そこで、今回と次回の2回に分けて、
かつての質問とそれに対する答えを、改めて公開します。
(回答は過去に答えたものです。)

ご確認ください。

 南アフリカの使用言語について

①現地では、英語ですか?生活では、何語を話しますか?

⇒南アフリカは公用語が11言語あり、それぞれの民族がそれぞれの言葉を話しています。
詳しくは、wikipedia等で調べてみてください。
ちなみに南アでは、黒人がたくさんいて、白人もいて、その混血であるカラードがいて、
さらにインド系移民もいます。マンデラさんは、この国を『虹の国』と呼んでいます。
私の任地は、スワジ語を使用しています。
同じ民族の方たちの会話は、それぞれの民族の言葉を用いていますが、
他民族との会話は、基本的に英語を用いています。

②ケープタウンやヨハネスブルクなどの大都市でも、派遣されている場所の言語は通じますか?
南アフリカには11の言語があることに驚きました。11の言語は、全然違うものですか?

⇒11言語をいくつかに分類すると以下のようになります。

共通語‥英語
白人もしくはインド系‥アフリカーンス(元はオランダ語に近い)
黒人①系‥ぺディ語、ソト語、ツワナ語、
黒人②系‥ズールー語、コサ語、スワジ語、ンデべレ語
黒人③系‥ツォンガ語、ヴェンダ語

それぞれの分類によって、似ている部分があります。

私の知る限り、ズールー語とスワジ語は、8割~9割が同じ言葉です。

ヨハネスブルグの黒人タウンシップの小学校では、
それぞれの民族の言語に応じて、クラス編成をしているようです。

私は、スワジ語がちょっとだけ分かるので、
黒人最大言語である、ズールー語やコサ語の人に話しかけるとかなり喜ばれます。

ちなみにケープタウンは、コサ族の黒人が多いです。
また南ア第3の都市ダーバンは、ズールー族が多いので、同じくスワジ語がそれなりに通じます。

ただいずれにせよ、観光目的で話す場合は、たいてい英語が通じるのでご安心ください。

③現地に日本人が少ないようですが、言語の習得は、容易ではないですが、
努力をすれば早いですか?現地の言葉や英語はどうでしょうか?

⇒本人の努力次第で、語学力はつくと思います。
ただしそれは、日常会話と業務で使用する言葉に限りますが。
というのは、普通の南ア人の英語レベルは、極端に低く、
英単語集のターゲットなどに書いてある慣用句などはほとんど通じません。
南アで取得した英語力が世界のビジネス会話で使用できるとは到底思いません。

さらに私の場合、英語をふだん全く使わない子どもたち相手に授業するので、
使う語彙数を極端に減らして指導しています。これによりさらに語彙数は増えません。
もし私のような立場で、語彙数を増やそうと思ったら、
それこそ単語帳や英字新聞等、独学で勉強しないといけないと思います。
補足ですが、私は普段、彼らが日常的に使っている言い回しを多く使うように気をつけています。
隊員によっては、それこそターゲットで出てくるような慣用句を使おうとする人がいますが、
残念ながら彼らにはほとんど通じません。相手に思いをしっかりと伝えるには、
できる限り相手の普段使っている言い回しを覚える方がいいように思います。

南アの小学校について

④公立は学費が無料だと聞いたのですが、本当ですか?

⇒まず前提としてお伝えしたいのですが、
私の活動しているのは、南アの田舎なので、
都会のことは詳しくは分かりません。

私が巡回しているムプマランガ州の25校の公立小学校のうち、
ほとんどの学校が授業料を無料にしています。

しかし、旧白人学校などでは、
授業料のような形の授業補助費(寄付金ともいう)を徴収している公立小学校はあります。
(授業料という名前を使用していないケースが多いようです。)

これらの金額は、SGBと言われる学校ごとの組織で決められるので、
個別の学校に問い合わせないと正確なことは言えません。
(SGBについて、過去の記事で書いたことがあるので、
こちらを参考にしていただけると幸いです。)

・SGBについて(リンク)
・旧白人学校の授業料について(リンク)

⑤南アは教科書を生徒たちがシェアすることができるくらい持っているのですか?

⇒学校によりますが、だいたい生徒2~3人に1冊はあります。
ただし、「数が足りない」や「なくなると困る」と言って、生徒に触らせず、
資料室などに放置のものもたくさんあります。もったいない環境だと思います。

教科書の重要性に気付いている先生もいれば、
教科書に書いてあることが理解できない先生
(もしくは教科書に書いてあることを質問されても答えられないので見せたくない先生)も
少なからずいるのが、現状です。


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