虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

南アの学校教育の課題-2-

2011-05-03 09:14:25 | 南ア-その他-

前回に引き続き、
南アの学校教育の課題について書くことにします。

第2回は、『公立学校に残る格差の現実』です。

前回も書いたように、
南ア政府からの援助が充分でないために、
SGBによる運営に差がついてしまったため、
義務教育段階の公立学校にも依然として格差があります。

今日は、その具体例を紹介しようと思います。

私の所属先のマレラネ地域事務所の管轄する
公立小学校25校のうち、1校だけ旧白人学校があります。

この旧白人学校がいろいろな面で他を圧倒しています。
※以下、( )内は、旧黒人学校。

まずハード面。

全面手入れされた芝生の運動場(ほとんどが土の運動場、というかさら地)。



校舎は、2階建て(2階建ては、みたことありません)。

次にソフト面。

子どもたちは、専用のワークブックを購入して使用します。
(ワークブックはつい最近、ようやく手に入りました。)



図書館があり、読書カードのようにノートにメモしていきます。



先生は、ジンバブエ人の先生以外は、すべて白人です。
校長先生も事務員さんも白人です。

昨年の学校訪問のときの記事

ここまで見ると、気になるのが、授業料です。

前回も書きましたが、
各学校の授業料は、SGBによって決められます。

先日、学校に行ったので、先生に聞いてみたところ、

毎月の授業料R500。
維持費(寄付金を含む)R500。
タームごとに(3ヶ月に一度)出かける合宿代R1000
放課後特別補習 約R500(成績がふるわない場合。)

その他に、学校に通うための交通費やお弁当代が別途かかります。

黒人学校の多くが、NoFee(授業料無料)であることを考えると
この差はかなり大きいと言えます。

このお金が払えない方は、原則この学校には通学できません。

実際、この学校に通う生徒の約半分が白人。
残り半分は、インド人や黒人が占めていますが。
黒人の保護者の大多数は、公務員や教員などの比較的高収入の家庭のみです。

余談ですが、
以前他の協力隊員から
南アの白人の教育レベルは、先進国並みじゃないのかと質問を受けましたが、
私の知る限り、決して高い印象は受けませんでした。
(依然として黒人の多くよりは高いと思います。)

にほんブログ村 海外生活ブログ 青年海外協力隊へ
にほんブログ村


最新の画像もっと見る