懈怠石

結晶系、屈折率:100、主要産地:東京近郊、つまりそういう日記

ベルトの役割とは。

2011-12-05 21:42:27 | Weblog
兄がベルトを探して、かれこれ一ヶ月が経ちます。

といっても失くしたワケでも
クリーニング屋に紛失されたワケでもなく。

探しているのは、息子(7歳)のクリスマスプレゼント用の
仮面ライダーの変身ベルト。

私はとんと疎いんですが、
すごい人気でどこの店でも売り切れらしいですね。

ベルトを所望している甥の説明によると、
「カードいっぱいいれてね、うまとかライオンとかね、
 そんでぎゅーんってつよくなるの!」
とのことで、よくわからんがベルトだけじゃなく
カードだか何だかも追加で大量に買わなくてはならない
メーカーにとっては夢のような変身ベルトらしいです。
すげえなあ。


ちなみにちょっと調べたら、「金枝篇」にも
変身ベルトが出て来るみたいです。
北ドイツの伝説で、オオカミの皮でつくった紐を
腰に巻くと人がオオカミに変身することができると。

昔っからあるんだなあ。変身ベルト。

というか、遠い昔、ベルトは実用的なものというより
呪術的な役割が大きかったという説があるみたいです。

確かにベルトはずしても大抵のズボンはずり落ちないし。
ベルトって実用的じゃないなあとは思ってました。
腹が出てるせいではなくてな。


というわけで仮面ライダーの変身ベルトは
元々のベルトの役割に近い存在ではないかと。

今必要なのはそんな知識ではないと
兄の怒りを買いそうな気がしないでもないが、
自分としてはスッキリしました。

スーツのボタンホールというもの。

2011-11-26 21:37:33 | Weblog
もはやかなり昔のことですが(つうても7年前)、
入社ほやほやの新入社員のころ
毎朝めんどくさいなあと思っていたのが、
スーツの襟に会社のバッジをつけることでした。

会社のバッジ。

なにそれ?って感じですよね。

一応、入社ほやほやのころは、
その銀色のバッジを頂戴して
誇らしい気分になったんですよ。

あっという間に、
新品のスーツの襟に穴が空くので
憎らしい気持ちでいっぱいになりましたが。
女子のスーツには、社証をつける「ボタンホール」が
無いデザインのものが多いんですよ。

つか、そもそも「ボタンホール」って
社員バッジをつけるとこじゃないらしいですよ。
議員バッジなんかを自慢げにつけてるのは
日本人だけらしいし!

もともとは寒いときに、襟を立てて
右襟についてるボタンをとめるためのものです。
コートみたいに。
それがいつの間にか単なる飾り穴になったのを、
日本人は律儀に使おうとして
「よし、バッジでもつけちゃおうか!自慢げに!!」
となったとかなんとか。

ちなみに、今では単なる飾りのボタンホール、
フランス人は何に使っているかと言うと
お花を飾るのに使うとのこと。

おお、なんか負けた感じするな!
社員証つけてる場合じゃない!!

と言いつつ今は私服で許される部署なので、
スーツ着てないし当然のように社員証は紛失したんですけど。

電話の話しのつづき(しつこい)。

2011-06-24 22:03:05 | Weblog
電話の話しのつづきです。
(しつこい)

いわゆる「電話する」ことを
「電話をかける」と言いますが、
この「かける」って動詞は何?
という気がしませんか。

夏目漱石先生は「電話を掛ける」という漢字を
用いたそうです。(『行人』)

これってたぶん、昔の壁掛け型の電話の形態から
きてるんじゃないのかなあと思うんですが
どうなんでしょうね。

辞書にはあまり載ってないらしいですが、
ちょっと古い表現で
「電話をかける」ことを「架電」と言うらしく
てことは「電話を架ける」と書いてもいいのでは
とも思うけど、「架ける」って、
なんつうか「虹を架ける」とか「平和の橋を架ける」とか
メルヘンなこと言いたくなるのは私だけでしょうか。

まあ、ひらがなでいいか、と思いますけど。

ちなみに漱石先生も
当時としては貴重な電話をお持ちだったそうですが、
けっこうな電話嫌いだったそうで
普段は受話器をはずしたままにしていたらしい。
じゃあ買うなよ。

電気症候群

2011-06-23 19:15:46 | Weblog
明治大正の頃、
電話はどこの家にでもあるものではない存在で、
貴重なもの、いわゆる「財産」だったそうです。

とある事業に失敗した商人は、
いよいよ明日、電話を取り外されてしまう段になった際、
悲観して電話機に紐をかけて縊死したそうな。

という話を読んで、「古い電話」ということで
サザエさんちの黒電話を想像した私。
ちょっと首をくくるのは難しいな・・・と思いましたが、
もっと古い電話だ。
なんつうか、壁掛け型でラッパみたいなのが横にかかってるやつだ。
すごく曖昧で恐縮です。

それはさておき、当時は電話がとても貴重な存在だったうえに、
「電気」という目に見えないのに働きを及ぼす存在の不思議が
現代よりも濃厚だったわけで。
電話から別世界の指令を受けたと主張する人が
かなり多数いたらしいですね。
ぴぴぴっと。

藤森照信はそーいう現象を「電気症候群」とでも名付けようか
とおっしゃってました。

また話しが逸れる気もしますが、
当時、ちょっと新しくて不思議なものに
「電気」と名付けるのが流行ったというのもうなずけます。
「電気ブラン」しか思いつかないですが。

もったいないの話し

2010-06-11 10:51:29 | Weblog
近所に住んでいる友人に子どもができました。
で、しばらく家飲みは控えるとのことで、
ストックされていたお酒をごっそりいただきました。
友人夫妻はもともとあまり飲まない方で、
頂きもののワインや焼酎が貯まっていたようです。
良いお酒を労せずしてゲット。
ラッキー。

人間関係といっしょで、
お酒とも相思相愛が幸せのカタチですよね。

なに言ってんだって感じだと思いますが。

学生のころに住んでいた下宿の大家さんは下戸で、
頂きもののワインは煮詰めて
アルコールを飛ばしていたんですよ。
ある日、そのアルコールに火災報知機が反応して、
何事かという騒ぎに。
勿体ない上に、大迷惑です。
私にくれ!!と思ったものです。

ちなみに家族全員お酒が飲めない友人の家では、
いただきものの越乃寒梅は料理酒なのだとか。
くれ!!
うちの料理酒やるから、くれ!!

ちなみにちなみに、大学時代の友人Rの母上に至っては
いただきものの高級ワインをハエ取りに使っていたという。
(ワイン+洗剤でハエを退治するトラップができます)
お金払うから、やめてー!!

涙が出そうになりました。

深夜の大江戸線で

2010-05-30 19:06:45 | Weblog
先日、驚いたことに、電車で男子に声をかけられました。
恐縮です!

終電間際の空いている時間帯。
本を読んでいたら、かるーいノリの若者が
隣に座って声かけてきたんですけどね。

「何読んでるの?おうごんたびかぜ!俺も読んだよー」

その本のタイトルは「黄金旅風」。
「おうごんりょふう」と読みます。

なんか、マンガみたいだなあと、ほほえましい気分になりました。

ちなみにその彼は沖縄出身の25歳で
「本が好き」で、好きな本は「スラムダンク」でした。

なんか、ほほえましいなあ。

川の底から再び

2010-05-18 13:52:55 | Weblog
「川の底からこんにちは」を観たという上司を発見しました。
ふたりで感想を言い合い、誉めちぎり合い、
周囲にいたスタッフに無理やり薦め合いました。

「ところで、僕の隣に若いカップルが座っていたのだけれど・・・」

と、語り始めた上司の話し。

その学生らしき若いカップルは通路側に座っていたので
映画が終わると、上司の前を彼らが歩くわけです。
後ろから見ると、彼女がハンカチで目を押さえています。
肩が震えてます。つうか、泣いてます。
そこまで感動したのか・・・若いってすごいな・・・
と思った矢先。彼女は言いました。
「男も女もあんなカンタンに浮気するなんて、
 こんな酷い映画、観たことないよ・・・!!」
・・・悲しくて泣いていたらしい。

彼氏はオロオロしながらごめんねと謝ったそうです。
まあ、謝るしかないよなあ。この映画の良さを説明しても無駄だし。

さて、ユーロスペースといえば。
東京が誇る渋谷丸山町ラブホ街の只中にあるサブカル系映画館。
ちょっぴり際どい映画や、いろんなニュアンス漂う作品も数多く上映。
映画鑑賞後、街の深奥に消えゆくカップル多数。

そーいう場所です。

彼女に言いたい。
ユーロスペース夜の部に来て、夢見てんじゃねえ!!

ああでもちょっとうらやましいなあ。
結局、ユーロスペース出て右手に向かったんだろうなあ。
(ちなみに左に向かえば駅だ)

川の底からこんにちは

2010-05-13 16:12:55 | Weblog
数年ぶりにユーロスペースに行きました。
しかも立て続けに2回。
しかも満島ひかり主演作を2連チャンで。

どんだけ好きなんだよ。

いや、特にそういうつもりで行ったのではないんですが、
「川の底からこんにちは」を観て、すっごい好きになった。

脚本も演出もすごく良かったけど、(石井裕也監督は26歳!若い!)
やはり満島ひかりが良かった!
なんか、スクリーンの向こう側に生々しい世界が広がってた。
クライマックスで啖呵切るとこなんか、
目え剥いてるし唾とんでるし声割れてるんですが
そして、敢えて言ってしまうと、大したこと言ってないんですが
(ダメ女の開き直りだ)すごくいいんです。
カンタンな言葉たちだけど、並びとか、リズムとか、あとなんだろ、
とにかくちょっとしたものたちがピッタリはまって、すごくいい感じ。

日常の会話の掛け合いも最高です。監督の才能でしょうね。
投げ合うセリフのひとつひとつが、ちゃんと繋がってるんですよね。
映画によくある、そらぞらしいキャッチボールではないというか。
主人公の肝になるセリフは「しょうがない」と「がんばる」です。
って、文字で見るだけだと、まるでヒネリが無い!のだけど
ちゃんと生きてるんですよ。会話の中で。

とにかく!良かった!良い映画でしたっ!!

ちなみにもう一本は、「カケラ」ですが、こっちは全然ダメ。
満島ひかりを脱がせりゃいい。吐かせりゃいい。みたいな使い方。
体当たり女優と勘違いしてます。
監督は若い女性で、結構有名な監督の娘だった気がしますが(調べる気もしない)
今後、がんばっていただければ。

世界一サービスが悪いエアライン

2010-05-11 17:06:25 | Weblog
ここ半年で、数回、飛行機で出張に行く機会があったのですが。
国内線だから機内食が出ないのは昔からだと思うのだけど、
最近、なんというか、侘びしくなってませんか?
機内サービス。

以前は、お茶うけにちゃんとした焼き菓子とか、お酒とつまみとか、
こどもにはオモチャとかが出ていた気がするんですが。

とはいえ、国内線の記憶というと7,8年前の学生旅行だから
観光的サービスだったのか、
もしくは私の記憶が妄想にシフトしているかだ。

ところで、そんなサービスの対極にある
格安エアラインがあるらしい。
アイルランドの航空会社で、ライアンエアと言います。
パリ-ロンドンが最安で約160円!
大江戸線の初乗りより安い!

モチロンさまざまなコストカットと、客単価を上げるための工夫をしています。
機内サービスは水から機内食まで有料、とかね。
全席自由席だから、好きな席に座りたい人々には優先搭乗券を販売する、とかね。
立ち乗りエリアをつくる、とかね。
トイレは有料、とかね。

いやいやちょっと待て。
飛行機の立ち乗りはやりすぎだろ!160円より安いのか?
ていうかトイレ有料って!!

さすがにトイレ有料までやってないみたいですが、
モットーは(公式ではなかろうが、その精神は感じます)
格安なのだから、サービスがそれなりなのは当然。クレームがきてもかまわない。

なんだかんだ言いましたけど、学生のころに知ってたら
多分チャレンジしてたと思う。