他の二人は...歳だからと二次会は出ないと云っているが必ず行くであろう。
私は行かないと言ったら行かない。
行ってみたい気持ちもあるがタクシー移動なので...軍資金も少ないので無理していくことは無いと決めた。
決めたがホテルにいて何もしないわけではない。
ひとりホテルの周りを徘徊するのであった。
寂しいネオンの灯り。
場末を感じさせる彩である。
真っ暗い道に明かりを燈した店をみて鮟鱇を思い出した。
この灯りに引き寄せられ店に入ったら薄いウイスキーで何千円も取られるのだろう。
やはりとって食われるわけではないが鮟鱇に似ていると思う。
やっとラーメン屋を見つけた。
結構地元の人たちで賑わっている。
ラーメンと生ビールの小を頼む。
麦酒があまり喉に入っていかない。
やはり西界に行かなくて正解だったと呟く。
ラーメン....美味いね。
特に飲んだ後はラーメンが美味い。
とぼとぼとホテルをめざし歩く。
ふと目に入った看板。
深川....時代小説に良く出てくる地名だ。
なんとなく嬉しくなる。
深川と言ったら勝気な芸者だ。
だいたい主人公の侍と良い仲だったりするもんだ。
ひとり深川の徘徊も楽しいものだ。
