メルツのドネルケバブログ

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ケバブのスタイルについて語ってみた Part 1(ピタパンとトルティーヤ)

2017-05-21 23:07:05 | ケバブの話題

ケバブを注文する時。

 

絶対に「ケバブをどうやって食べるか」という決断を私たちはすることになります。私はお客さんサイド側の人間としては人一倍、ケバブを注文している方々を見ているのですが、ケバブ屋の店頭にあるメニューを見て自分のお腹や財布の空き具合を伺いながら、「サンド」なのか「ラップ」なのか、はたまた「丼」…そのチョイスには人生が垣間見えるなと勝手に思っています。

 

それはさておき、ケバブを食べるスタイルというのは列挙すると意外と多いもの。自分が思っているだけでもこれだけの種類があります。

 

▼今回

・ピタパン

・トルティーヤ(ラップ)

▼Part 2

・バケット

・バーガースタイル

▼Part 3

・丼 or ライス

・弁当

▼未定

・おつまみ or ボックス

・その他

 

それぞれについていくつかパートを分けながら、思いつくままに書いてみたいと思います。

 

●ピタパン

日本のケバブと言えば、まずはこのスタイル。よく「サンド」と呼ばれています。日本の無数のケバブ屋は、ピタパンにお肉や野菜を入れてケバブを提供しています。やはり見た目のインパクトは、トルティーヤで巻いたりバケットで挟んだりするよりも大いにあります。

 

ケバブの本場であるトルコ、ドイツなどの中欧では一般的ではないのですが、韓国や台湾など近隣のアジア諸国や南ヨーロッパ等、案外ピタパンスタイルは世界的に広く分布しているのではないかと思っています。

 

さてこのピタパンですが、まず温め方が個性豊か。ホットプレートや鉄板上で焼いたり、ケバブ焼き器の火元にかざして温めたり、変わり種だとケバブ焼き器の上に網を置いて温める人も。

 

ちなみにピタパンに挟める量ですが、平均は260g前後。体感では290gを超すとピタパンが内側から破ける可能性が跳ね上がってきます。おやつから1食レベルまで、幅広くカバーできるあたりが優れていますね。お店によってはピタパンのサイズが選択できるお店もあります。

 

実は仕入先は国内でも数えるぐらいしか無いようで、ほとんど同じパンを使っています。なので、近所にある他のケバブ屋に「ごめんパン貸して」と駆け込む光景を見たことが2度あります。

 

●トルティーヤ

よく「ラップ」と呼ばれるスタイル。日本国内では、関東よりも関西や札幌で普及が進んでいる印象です。

 

ピタパンが「挟む」のに対して、トルティーヤは「巻く」。なので、トルコ語でも巻くという意味のドゥルム(Dürüm)と呼ばれています。ただトルコの場合はユフカというトルコのパンで巻くのですが、日本を含む外国では手に入りにくいのでトルティーヤで代用しています。

 

本場のトルコやヨーロッパはこちらが主流。1990年代に開発された食べ方と言われていて、150年以上のドネルケバブの歴史の中でも、だいぶ新しいスタイル。トルコでは他にもシシケバブやアダナケバブ、ブルグルなどをファーストフードとして食べる場合には、このように巻いて食べています。

 

▼ラムのシシケバブを巻いたもの(ケバブファクトリー(浅草))

ピタパンよりも多くの量を入れられるため、多くのケバブ屋さんではラップの値段はサンドに比べて高く設定しています。ただケバブ屋さんごとに直径が異なるので、一概にピタパンよりも多いとは言えないということもご了承ください。

 

ケバブラップを包むものは紙の場合とアルミの場合があります。アルミの場合は、ソースが染み出て底にたまっていても外からではわからなかったり、湿気でトルティーヤに引っ付いたアルミを取るきれずにそのまま食べたりするなど危険もあるので、食べる際は慎重さが求められます。

 

ちなみにケバブとよく似ていると言われるメキシコのタコスは定義上、「トルティーヤで巻いたもの」がタコスになるらしく、トルティーヤで作られているケバブラップは、広い意味でタコスと言えます。さらに言うと、メキシコにはレバノン系移民がドネルケバブにヒントを得て発明して広めた「アル・パストール」というケバブラップそのままの食べ物が、1970年代に誕生しています。ただ「アル・パストール」の場合はお肉が豚肉になることがあります。

 

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