まだウォーキングは再開していないので、相方から詳しい話は聞いていないんだけれど、
先日、相方が実家の片付けをしつつ「キウイが一杯採れたんだけれど食べる?」と
持って来てくれたので、ちょこっと立ち話をした―って、結構詳しく聞いたかも。
お父さんは、亡くなる前日まで畑仕事をしていたらしい。
もう米は作っていないけれど、トラクターのバッテリーがあがらないように
しょっちゅう田んぼに出掛けてトラクターで耕うんしていた。
ついでに近所のうちの田んぼも頼まれて耕うんしていた。
その日も、何軒かの田んぼを耕うんしたらしい。
多少疲れが出たのだろう。
持病のメニエール病もあって、その晩、目まいがして具合いが悪くなったそうだ。
翌朝、お母さんから相方に「病院に連れて行って欲しい。」と連絡があった。
ーが、立ち上がる事も出来ないお父さんを車で連れて行くことは無理だと、
相方は救急車を呼んだそうだ。
お父さんは心臓も悪かったそうで、数ヵ月おきに病院に検査に行っていて
その日、たまたま主治医が当直だったので、そのまま入院する事になった。
でも、お父さんは元気で「このまま入院するともう家族に会えなくなるから」と
(多分、コロナのせいで面会が制限されると思ったのか)
「今日は家に帰る、また検査に来るから。」と踏ん張ったそうだが、
主治医に「今は酸素マスクをしているから楽だけれど、取ったら苦しいですよ。」
「取りあえず、今日は泊まって行って下さい。」と促されて入院する事に。
お父さんは口が達者で、主治医にも看護師にも軽口を叩いて元気だったそうだ。
朝から夕方まで付き添っていた相方と後から来たお母さんと娘のYちゃんも
夕方には「もう夕飯食べに帰るよ。また明日来るからね。」と言って帰ったそうだ。
ただお父さんが「田んぼを耕うんしたお礼を多く貰い過ぎたから、今日中に返してくれ。」と
相方に頼んだそうだ。
「今日中にだぞ。絶対今日中に返して来い。」と念を押したそうだ。
それから帰り際に、お母さんに何やらコソコソと耳打ちしたそうだ。
相方がお母さんに訊いたら、お父さん曰く
「家の何処どこと、何処どこにオレのヘソクリがあるからな。
帰ってすぐに捜すんじゃねぇぞ。オレに何かあったらだぞ。今じゃねぇぞ。」
相方は帰ってすぐに言われた通り、近所の家に貰い過ぎたお金を返しに行ったそうだ。
そして夕飯を食べ終わった頃、病院から呼び出しの電話があったそうだ。
お父さんは最後まで元気で、看護師さんとも普通に会話していたらしい。
看護師さんが何かの拍子にふと見たら、心拍数がスーっと下がって
お父さんは亡くなったそうだ。
ねぇ、こんな事ってある?他人のお父さんなのに、何だか泣けて泣けて・・・
お父さん、カッコよ過ぎるよ。(´;ω;`)