去年の夏、一時的に雑誌やフリーペーパーなどにパブリシティにちょくちょく出ていたので、ご存じの方も多いかもしれません。
「困っているひと」
作者の似顔絵か?!表紙もちょっとイモっぽくて、なんじゃ?!って思ったのが私の第一印象。
ちなみに、作者の大野さんは、顔写真が掲載されていますが、この写真を見る限り、かわいいチャーミングな方です。
昨年に5,6ページくらい読んで停滞していた本です。
停滞の理由は、図書館で借りた本があまりに多かったから。
手元にあると、つい後回しになってしまいます。
ということでGW明けから読み出して、読了。
ストーリーは、エライのしれない難病になった花の大学院生だった作者のノンフィクション・難病エッセイ。
難病ってなってみないとわからない。
生きるって、本当に大変だな、と思いながらも、本当の大変さはなってみないとだーれもわからないんだろうなぁ、だって自分が苦しかった時の思いって半分忘れてるし。
のど元過ぎれば熱さ忘れる・・・・
心のどこかで国は守ってくれるんじゃないか、そういう幻想をもってしまう健康体のワタシ。
だけど、テレビでやっている集団訴訟を見ると現実がわかるってもんです。
自分が税金治めている日本を悪く思いたくない気持ちもあるんだよね・・・
途中半端に生きられる今の医療も、ある意味で「悪」なのかもしれない、なんて思ってしまう。
生きてもオカネに苦労する・・・
死刑囚が刑務所で病気になって手術されるのに似ているような・・・
情熱に溢れた医者がこれを見たらガックシくるだろうなぁ。
ちょっと時間があったら、という一冊です。
■作者:大野更紗
■出版社:ポプラ社
■発売日2011年6月
http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80007420