北海道札幌市、剣淵町、下川町の取り組み見聞
札幌市では、平成21年に「子どもの最善の利益を実現する権利条例」が施行されました。
中でも、いじめや体罰、虐待など子どもの権利侵害に対する救済センター(子どもアシストセンター)の常設は、札幌の本気度が窺えます。また、市政に子どもの意見を反映させる取り組みとして「子ども議会」が開かれ、児童館の運営も子ども運営委員会が開かれるなど、実際に子供たちの意見が反映されていました。市の職員によれば、これは「町づくりです」とのことでした。ぜひ、松江市でも実現させたいと思います。
剣淵町は人口3,381人の小さな町ですが、「心のふる里を創りたい」と世界中から絵本や原画を集め、「絵本の図書館」を作っています。一般図書も含めると4万5千冊もの図書が収蔵され、周辺の町からも親子連れがやって来るようでした。学校帰りの子どもたちが楽しいひと時を過ごしている様子に、子どもたちが大切にされていることが伝わってきました。
下川町も人口3,507人、町面積の88%が森林という小さな町です。この町では、森林を活用した「バイオマス産業都市構想」の選定や「環境未来都市」の指定を受けた取り組みを行っています。循環型の森林経営を行い、全公共施設の熱エネルギーの約60%を木質バイオマスに切り替えていました。町の説明では、「2030年には、再生可能エネルギーの活用で完全に町内でのエネルギー自立を目指す」とのことでした。松江市とは環境が違い、全てこの通りにはできませんが、下川町の考えとその熱意には、大いに学ぶべきだと思いました。