芦原やすえの気まぐれ便り

原発のない町つくりなど、芦原やすえの日々の活動をご紹介します。

校長さんたち頑張った!臨時校長会

2013-08-29 00:40:55 | 日記
 8月28日 今日は、「はだしのゲン」閉架扱い撤回を教育委員会議が決定したことを受け、臨時の公聴会が開かれました。最初は、「自由に意見を述べるため」と称して、マスコミ以外には後悔しないということでしたが、傍聴希望が相次ぎ、公開で開かれました。校長たちが話しづらいのか?と思っていましたが、結果として、公開で良かったと思います。初めは押し黙っていた校長たちが、1人が口火を切った後は、次々と率直な意見を教育委員会に対して述べていました。

 冒頭、教育長は「手続き上の不備から混乱を招いたことをお詫びする」との謝罪があり、経緯について説明するとともに保護者へのお詫びの文書を学校を通して渡してほしい事と子どもたちへの説明をお願いしたいと発言がありました。また、図書館運営に関しては、各学校での自主的な管理をお願いするといった発言もありました。

 この後、校長からの質問タイムとなり、しばらくシーンとなっていた会場でしたが、やがてせきを切ったように校長たちからの質問や要望が相次ぎました。
 校長たちからは、保護者あての手紙の文言には、「閉架扱いを要請する」といった言葉がない。「「強い要請があったと書くべき」「要請というより指示と受け止めた」という意見が多数出されました。結局、校長たちの「率直に事実を語るべき」という強い意志に、教育長は「校長会と協議させていただきたい。」と答えざるを得なかったようです。また、教育委員会が校長会に二度にわたって指示を行ったことに関して説明を求められ、一度目の指示の後、学校図書館の司書から「学校によって対応がまちまちで現場は困っている」と言われ、対応がまちまちであるのは、新たな火種を生むことになると思い、二度目の指示となったと説明すると、「閉架扱いは学校の判断」と言われたが、「新たな火種」となることは理解できないと言った意見が出されました。
 そして、ある校長は大阪在住の方からの寄せられた『「校長会がはだしのゲン閉架を決めたことは情けない」といったメール内容を読み上げ、「当時、校長がそれぞれどうすればよかったのか反省するべきだ』という声もあるなか、「学校長の図書選定の権利が守られて良かった」「撤回は英断だ」と語気を強めて語っていました。

 本当に、今日の校長たちは率直に疑問の声を教育委員会にぶつけていたと思います。いつも、こんなふうに率直な意見を述べることができるよう祈らずには居られません。

松江市教育委員会議「はだしのゲン」閉架指示撤回

2013-08-27 00:42:28 | 日記
 本日、松江市教育委員会議が開催され、「はだしのゲン」を小中学校の図書館で閉架扱いにした問題について協議が行われ、「この指示が出された平成24年12月17日以前の状態に復すること」という結論が出されました。その理由は「手続きに不備があることから」というスッキリしないものでした。

 この結論を出すために、各委員から以下の6項目について意見が述べられました。
①はだしのゲンの内容及び表現について
②子どもの知る権利について
③著者の表現の自由について
④学校と教育委員会の関係について
⑤教育委員会議と教育長の関係について
⑥手続きについて

「意見」
①について
「平和学習に使われるものとして有効」「平和の尊さ、命の尊さを学ぶものとして価値がある」「歴史認識について、改めて問題にすることはない」「一部の過激な描写は全体に影響を与えるものではない」「過激な部分があるが、一律に見せないというのは問題」といった意見が出されました。教育長は、「過激な部分については、発達段階に応じて考慮すべきだ」と述べていました。

②について
「子どもの受け止め方は様々。子ども自主性を尊重しながら、発達段階を考慮しなければならない」「児童の多様な情報を知る権利は、有害図書など制限できないわけではないが、教育委員会の一部が検討して学校にお願いするのは問題」「一定のものを制限するのは、子どもの知識に偏りを生じる。我々がコントロールするのは問題」といった意見が出されていました。

③について
総じて「撤去していないので、表現の自由を侵していない」という意見でした。

④について
「お願いだったのに、ほとんど閉架となった。学校が指示と受け止めている。強制と受け止めても仕方ない」「学校の管理は、本来教育委員会の権限であり、違法性はない」「人事権や予算に関する権限を持つ教育委員会からのものは指示と受け止められる。」といった意見が出されました。教育長からは「事務局からの要請は軽率だった」と反省の言葉が聞かれました。

⑤について
「子ども知る権利、表現のお自由、歴史認識等含んでいた。全国的な問題となったが、ことの重大性を判断できなかったのか」と問われると、教育長は「大きな誤りはない。制限をかけたことは慎重に考慮すべきだった」とし、「教育委員会議に報告がなかったのが少し問題だった。」との認識を述べていました。

⑥について
学校図書館は学校が運営する。支持派問題。議会が不採択にしたのだからお願いする必要はなかった。」「不採択とした議会の議論をないがしろにしたのは問題」などの意見が出されました。

 こういった意見を基に、教育委員長が結論の素案を出し、決定されましたが、その理由は本質的な問題を避けた結論だと言えます。委員は「はだしのゲン」について、平和学習の図書として価値を認めながら、暴力シーンを見せるのに発達段階に応じた考慮が必要だと言います。戦争や原爆は事実として暴力的です。「怖い」と思うほど暴力的だからこそ「、はだしのゲン」を見て、二度と戦争を起こしてはならないと多くの方が学んだのではないでしょうか。その暴力シーンをつまみ出して閉架指示に直結するのか?教育委員会議は委員から意見を出したまま、その違いを放置するのでなく、もっと掘り下げて議論をすべきなのではないかと思います。子どもの知る権利についても同様です。そうすれば、結論に至った理由は、もっと違ったものとなったに違いありません。さらに言えば、市民も交えて議論してもよかったのではないでしょうか。大切な問題について、深く考えることのできる良い機会でもあったはずです。



明日、松江市教育委員会会議開催!

2013-08-25 23:24:16 | 日記
先日開かれた松江市教育委員会議は、「はだしのゲン」を閉架扱いにした経緯について説明を求めて時間が来てしまいました。続きが明日開かれます。
 午後2時30分~、場所は第二常任委員会室8市役所3階)です。ぜひ、傍聴に行ってください。
 先日の会議は聞いていて腹立たしくなりました。福教育長は、この会議で「校長にはお願いをした。しかし、これを指示と受け止めた校長がいたことも事実。」と説明をしましたが、前日には「いやぁ~。校長なんて市教委の話なんて右から左に聞き流していますよ。指示なんかしていません。お願いしただけですから」と言っていたのです。そもそも、福教育長は、閉架扱いを指示したことを、今でも間違っていたとは思っていません。全国からの抗議に、何とか言い逃れをしたいだけです。
 さらに言えば、唯々諾々と従った校長たちも情けない!市教委ともども、閉架扱いを撤回し、謝罪すべきです。