芦原やすえの気まぐれ便り

原発のない町つくりなど、芦原やすえの日々の活動をご紹介します。

鳥取の情報公開

2013-10-29 22:45:58 | 日記
 今日は、島根原発の再稼働問題で鳥取県に鳥取の皆さんと申し入れに行ってきました。鳥取県庁の県民室に行ってみると、目についたのは、様々な鳥取県の情報一杯のパンフレットなどでした。特に、私がヘ~!と思ったのは、議会情報(予算、決算、各常任委員会資料など)が置いてあり、壁にはグラフを使った予算の解説などのパネルが貼ってあったことです。
 持ちろん、松江市にも議会情報は議会図書室が設けてあって、誰でも見ることができます。ですが、3階に上がらなければ見ることはできません。鳥取県のように1階の県民室にあれば、情報へのアクセスが容易にできます。情報公開への姿勢の違いを見せられたように思いました。

島根原発再稼働問題を申し入れ

2013-10-29 22:22:10 | 日記
 島根原発の再稼働のための規制基準適合審査申請が年内にも行われることが推測されることから、松江市、島根県他周辺の自治体へ申し入に行ってきました。
 ほとんどの自治体は、松江市と島根県への事前了解願が出され、「中国電力が説明に来るまでは詳細が分からない。来てからどうするか考える」というスタンスでした。中国電力と鳥取県内の周辺自治体とは、事前了解に関しては立地自治体同様の対応をするとの文書を交わしているので、強く意見を言える立場にあるとの認識でした。しかし、雲南市と安来市は協定自体を結んではいません。両市とも立地自治体並みの協定を求めているのですが、中国電力は無視したままです。出雲と合わせ、3市は11月に国に事前了解権限を持つ協定を法的義務の生じる制度とするよう申し入れに行くとのことでした。周辺自治体が立地自治体並みの安全協定を求めることに松江市長が反対していることも、進まない原因の一つで、米子市に行ったときに松江市議会議員として市長の対応を「申し訳ないと思っている」と話すと、対応した米子市の職員は苦笑いをしていました。これら自治体には、ぜひ、頑張っていただきたいと話してきました。
 ただし、核のゴミの処分方法の未画定など、3つの問題を挙げ、最低限これらをクリアしなければ再稼働は認められないと伝えたのですが、各自治体とも、明確な判断基準すら持っていない状態でした。この状態では、規制庁や中国電力の説明を鵜呑みにしかねないと思いました。

島根原発再稼働を認めないで

2013-10-23 23:12:58 | 日記
   

中国電力は、島根原発2号機の再稼働のために規制庁に「規制基準適合性審査」申請を行うつもりでいます。申請を行う前には、松江市と島根県に対して安全協定上の事前了解願を出すことになっています。松江市は、この審査申請に関しては、議会と安全対策協議会に説明を行えば容認するつもりでいます。これは、再稼働自体を認めることではなく、審査が終了し、規制庁と中電からの審査の説明を受け、さらに広域避難計画の問題も含めて検討した上で判断するとしています。
 しかし、これまでのやりかたを見ていると、規制庁から一通りの説明を受けると、容認してしまうのが通例です。たとえ、住民の間に反対の声が多くとも、いつも「総合的に判断する」と言って、住民の意見に沿う判断などしたためしがありません。今回もとても危惧しています。
 そこで、30km県内自治体と島根県に対して、再稼働を容認するには3つの条件をクリアしなければならないとし、慎重な判断を求めるとともに、市民説明会を行い、市民の意見を反映した判断を行うよう申し入れを行いました。議会には、同様の陳情を出してきました。昨日は、松江市と島根県、今日は出雲市と雲南市に行ってきました。28日は米子市、境港市へ行きます。また、29日は鳥取県に行ってきます。
 各市町村とも、事前了解願の段階で市民への説明は考えていませんでしたが、私たちは、市民に重大な影響を与えるものであり、情報開示と意見反映は欠かせないことを強く求めました。また、松江市と島根県以外の自治体には事前了解を必要とする権限がない連絡協定か、もしくは協定すらないのが実態です。この状態で、被害だけは甚大なものを受けることになります。先日は、3市長は県に対して安全協定締結の支援を求め、中電に安全協定を締結するよう申し入れを行っています。私たちは、出雲と雲南に対して「応援している」と伝えてきました。雲南市では、副市長が対応してくださいましたが、中国電力に何度求めてもらちが明かない状態にいらだっているように見えました。安全協定という紳士協定でなく、国で義務化する必要があるのではないかと話していました。原発が抱えている問題についてもよく理解していらっしゃるようでした。
 島根県と話した際に、仮に1市が再稼働に反対した場合、その意見を尊重するのかと尋ねると、「いろいろ意見があるかと思うが、総合的に判断する」と答えました。この県の答えを聞いていると、結局、「そういう自治体の意見は聞かない」と言っているように思えます。
 皆様にお願いです。ぜひ、島根県と松江市、出雲市、雲南市、安来市に対して、島根原発の再稼働を認めるなと伝えてください!
 以下、申し入れ文

島根原発の再稼働に関する申し入れ

1 2011年3月11日に起きた東京電力福島第一原発事故は、原発立地自治体はもちろんのこと、福島県、近隣県、そして全国に甚大な影響を及ぼしました。福島第一原発では、いまだ汚染水漏出を止めることもできず、高線量の放射線を浴びながら、約3000人の作業員による収束作業が続けられています。そして、福島県内外において約14万の方々が困難な避難生活を続けられ、故郷に戻る見通しさえ立たない方、戻ることをあきらめざるを得ない方々がたくさんいらっしゃいます。
福島が直面しているこのような現実は、ひとたび原発が重大事故を起こせば、原発立地自治体は居住困難となり、一切の生活・経済活動が不能となることを突き付けています。
また、周辺30㎞圏内の自治体はおろか、50㎞離れていても、気象条件次第で高濃度の放射性物質による汚染が避けられないことも明らかとなりました。
原子力規制委員会は新しい規制基準を策定し、各原発における安全対策を求めていますが、この基準は原発の安全を担保するものではありません。また、島根県が策定する「地域防災計画」(原子力災害)、広域避難計画における30㎞圏内の約46万人の住民の避難(移住)計画など、あまりにも無謀で絵に描いた餅にすぎません。
  さらに、使用済み燃料の安全な処分方法は、未だに確立されていません。
2 中国電力(株)は、このような状況の中、年内にも島根原発子力発電所2号機)の再稼働を目的として、「規制基準適合性審査」申請を行おうとしています。
私たちは、少なくとも以下の3点が満たされない限り、島根原発2号機の再稼働を容認してはならないと考えます。
① 使用済み核燃料の安全な処分方法が確立すること 。
② 福島第一原発事故の全容解明がなされた上での対策が取られること。
③ 万が一の事故時において、住民が被曝することのない安全な広域避難実施が担保されること。
3 雲南市におかれましては、市民の安全を守る立場から以上の3点に関して慎重かつ十二分に検討され、中国電力による島根原発2号機の再稼働について判断されることを要請します。
また、島根県及び松江市に対する「規制基準適合性審査」申請の事前了解願いの内容に関しては、市民に対する説明会を開催することを併せて要請します。