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芦原やすえの気まぐれ便り

原発のない町つくりなど、芦原やすえの日々の活動をご紹介します。

今考えたい 日本の平和 後藤健二さんが伝えたかったことは?

2015-02-21 22:08:44 | 原発
 ISISによる後藤健二さんと湯川陽奈さんの殺害は日本国民に大きなショックを与えましたが、安部政権の一連の対応を見ると、どうしても本気で国民を守ろうとしなかったのではないかという気がします。それどころか、国連の決議がなくても自衛隊を海外へ派遣させることを可能にしようとしたり、「周辺事態」という縛りを外して世界中に派遣させようなどと、様々な法整備を表明しています。そして、来年の参議院選挙後にはいよいよ憲法改悪に向かって具体的に手を付けようとさえしています。2人が人質に取られていることを承知しながら、ISISと対峙する有志国に「人道支援」という名目で財政的援助を表明する言動を見ても、安部という人には国民の命などはほとんど見えていないのではないかと思えます。むしろ、彼のやろうとしていることにとって後押しする出来事とみていたのかもしれません。自分の言動が国際社会の中でどんな結果を招くのか、予測することもできなかったのだとしたら、一国のトップとして資質を疑います。
 この事件を通して、様々な問題が見えていたと思います。残虐なISISによる人質殺害に対する大々的な報道の一方で、アメリカの意をくむヨルダンによる空爆で6000人が殺害されたと言われる行為は、本当に小さい那扱いなのです。国際社会での問題はたいていアメリカのフィルタを通して紹介されるため、なぜ、アラブ諸国で紛争が起きてしまうのか、あまり知る機会もないのが日本の実情ではないでしょうか。そして、この国の行方?ピースウオーク松江主催で、久しぶりにこういった問題について話し合い、後藤さんが伝えたかったことを探る企画をしました。
 ほとんど内輪で企画し、周りの人に呼び掛けただけでしたから、10人も来てくれればいいんじゃないかと思っていました。でも、予想を超えて30人もの人たちが参加してくださいました。改めて、皆さんの関心が高いのだと思いました。ただし、参加された方がおっしゃったように、それぞれの周囲では”話が合わない?”ようでもあり、話せる場を求めていらっしゃったようです。
 横田のキリスト教会の牧師さんも来てくださり、フリージャーナリストの後藤さんが常に弱い者の立場に立って報道を続けてくれたこと、そしてイスラエルがパレスチナ占領を行ったときに、日本が警告を発したことから、中東(本当は西アジア)では日本に対して共感を持たれていたが、安部首相の支援表明で今後はそんな関係が困難になってゆくだろうといった話しをしてくださり、参加された皆さんの理解も進みました。意見交換では報道の裏にあるものを想像していく力が必要だろうといった意見や日本の中で少しでも暴力で解決していこうとする流れにブレーキをかけるにはどうすればいいのかなどといった意見がたくさん出ました。2時間という時間はあっという間に過ぎ、物足りなさを感じて帰られた方もあったかと思います。またの機会に企画してみたいと思います。

外堀は埋まった!島根原発1号機を即刻廃炉に!

2015-01-09 20:42:08 | 原発
 2013年に施行された改正原子炉等規制法によって、原発の運転期間は40年とされていますが、特別点検を行って規制委員会の認可を得れば最長20年の延長ができることになっています。この法律改正には猶予期間が設けられており、3年後の2016年つまり来年の7月がその期限となります。
 該当する原発は全国で7基あり、運転を延長したければ今年の7月までに特別点検を行って規制委に申請する必要があります。これらの原発を実際に運転延長を行おうとすると、シビアアクシデント対策にも多額の費用が掛かり、電力会社にとっても採算性はないだろうとみられているのですが、各社はなかなか決断しませんでした。島根原発1号機も40年が経過しますから決断しなければならないのですが、中国電力は「両にらみ」の姿勢を取り続けてきました。その原因は、各電力会社とも廃炉費用の積立額が不足しているのが現状で、そのまま廃炉を決断すると不足額を決算時に一括で損失に計上しなければならないという経営上の問題でした。経済産業省は、廃炉にした場合の損失について10年かけて損失計上ができるよう会計制度を定めた省令の改正を行う方向で検討するなど、各社の廃炉決断を促しています。
 その結果、延長を決断したのは関西電力の高浜原発1号機、2号機の2基だけで、残りの原発は規模も小さく、廃炉に向けて動き出すだろうとマスコミ各社は伝えています。中国電力苅田社長もこの動きを受けて、1月5日に記者会見を行い、「年度内には結論を出し、関係自治体へ説明する」と述べています。
 一方で、これまで松江市長もたびたび「40年が原則」と発言しています。また、議会の中でも自民党議員たちの中からも「1号機は、もういいだろう!(廃炉だ)」という声が聞こえてきます。マスコミが全国の立地自治体と周辺30㎞内自治体合わせて160の自治体に原発再稼働問題や防災対策、使用済み核燃料問題などについてアンケートを行ったものが、1月5日付で掲載されています。その中でも、40年超運転について「運転しても構わない」と答えた自治体がわずか1割強の23自治体のみだったことが明らかとなっています。雲南市、境港市は「好ましくない」と答え、安来市、鳥取県が「どちらかというと好ましくない」と答えたそうです。同じ問いを住民に聞いても、ほとんど賛成する人はいないのではないでしょうか。

 中国五県の反原発市民団体の連絡会議では、これらの動きを受け、1月8日に中国電力に対して①1号機の廃炉をただちに表明し、具体的な手続きに入ることを主要な内容とし、②2号機の再稼働申請を取り下げると共に、3号機についても運転開始をしないこと ③上関原子力発電所の建設計画を白紙撤回することを申し入れました。
 しかし、中国電力は「安全性、対策費、需給動向を検討し、年度内に判断したい」と述べ、決めたわけではないと、あくまで
もこれまでの表明内容を繰り返すのみでした。そして、安全確保を前提に、これからも原子力を活用していくのだと言い張ります。中国電力が言う「安全性、対策費、需給動向」については、そのどれを取ってみても運転延長を決断する要素にはなりえないのが現状ではないでしょうか。規制委員会が行う適合審査も田中委員長が何度も表明するように「安全性を審査するわけではなく、原発は事故を起こす」のです。この現状のどこが安全だというのでしょうか。いったん事故が起きれば、私たち住民は被曝を強要され、避難というより移住を強いられることになります。そして町はゴーストタウンと化すことに!そんな福島のような事故を二度と繰り返してほしくない!それが、住民の願いなのです。費用対効果も、電力会社自ら答えを出しています。そして、電力需要は福島原発事故以前から最大電力需要が頭打ちの傾向が続き、事故後は減少が続いています。このことは、中国電力の株主総会案内資料にも明確に示されており、どんなに猛暑でも最大電力が伸びないことがはっきりとしていました。むしろ、人口減少が深刻な問題としてクローズアップされており、需要は減少が続くのは確実と見るべきです。もはや、外堀は埋められているのです。1号機は廃炉しかありえない。一刻も早い決断を求めたい!
 このように言うと、中国電力は「高齢化によってオール電化で電力消費は増える」と言い、供給も火力を使っているが老朽化している。安定供給と一つの電源に頼ることなくバランスを考えて各種電源を使う必要がある」などと言います。オール電化を勧めまくっておいて何を言うのか!とあきれてしまいます。私たちは火力を使うことは問題だと考えており、「再生可能江ネルギ-に一刻も早く切り替えるべきだ」と求めました。
 また、上関について、スラップ訴訟は取り下げるよう求めましたが、あろうことか、「裁判になってしまったので争わなければならない。損失も生じているので続ける」などと言いました。何の見込みもない上関原発建設にずるずるとしがみつくのは本当に異常です。どこまで住民を苦しめるのでしょうか!
 中国電力の言うことはおおよそ推測できるのですが、このような現状に至りながら改めて聞くと怒りがこみ上げてきます。
ですが、私たちは、何度でも訴えます。”島根原発を廃炉に!上関原発建設の撤回を!”

 
 

棚田の風景に溶け込む中電とさよならした家

2014-11-02 20:15:32 | 原発
 今日は、女性たち10人で雲南市大東町の棚田で有名な山王寺に行ってきました。天気予報は雨!心配しながらでしたが、雨の中を歩くことはなく、曇り空ながらも楽しい1日でした。
 ちょうどこの日は棚田祭りが行われていて、行ったときには展望台ではお米や様々な野菜が売られ、たくさんの来場者でにぎわっていました。餅投げも行われ、皆歓声を挙げて拾っていました。お米のすくい取りをしてカブを買いましたが、我が家には先日も買ってきた有機栽培のお野菜があって、”また買ってきたの?”としかられそう!
             
 今日の目的は、この山王寺で風力発電と太陽光発電で電気を賄い、中国電力とさよならする家をつくられた多久和さん宅を訪問することと、一緒に出掛けた女性たちと昼食を食べながら交流することでした。多久和さんの家は、廃屋となり、竹に覆われ、傾きかけた家を改築してつくられたとのことです。今年の8月は天気のいい日が少なく、洗濯機のスイッチを入れるとすぐに止まってしまうなどちょっと苦労されたようですが、現在は、ご夫婦二人の生活は、すべて風と太陽の作る電気で足りていて、余るくらいだとおっしゃっていました。他にも暖房はまきストーブ、お風呂と給湯は竹ボイラー、トイレは山小屋などで使われているもので、竹チップによる分解を行い、肥料に使われていました。水は地域で使っている井戸があり、そこから引いているので使用料は月1000円程度なのだそうです。三瓶山でも水は豊富で、同様につき1000円と聞いています。うらやましい限りです。ただ、調理にはガスを使っているとのことでした。ついでにメタンガスをつくることもされませんか?と尋ねると、「1軒だけでするのは困難で地域でやらないと無理だ」とのことでした。
                  
「地域で自立していけるやり方が大切なんだ」と言われ、木質バイオマスの活用についても、「風力や太陽光も大規模でなく、個別の家で使えるような方法が良い」「薪はわざわざチップに加工しなくても、そのまま使えば良い」「それだけ余計なエネルギーを使うことになる」などといった多久和さんのお話はとても示唆に富んでいて、皆納得でした。ただ、多久和さんの家のようなやり方ができるのは、やはり山間部という地域だからこそで、松江などの街中ではどんな方法がいいのか、また別に考えなけれなならないかもしれません。多久和さんとは、本当に楽しい時間を過ごさせていただきました。感謝です。
                        
 お昼もまわり、多久和さんとの記念写真を撮ると少し山を下り、渡辺農園さんでおいしいお昼を食べながら交流会でした。お野菜だけのお昼でしたが、有り余るほどの料理に皆大満足でした。もちろん残った料理は、残さず持ち帰りです。全員、今夜のおかずはこれで作らなくていい!と大喜びでした。交流会での皆さんのお話は内緒!ということで。「ここだけ!」のお話が多かったので!今回は島根の東部でおこないまいしたが、次回は西部でやりましょうね!と言って解散しました。

これが「毎時30μ㏜計測」を想定した防災訓練?

2014-10-19 21:56:16 | 原発
 昨日は、島根原発における事故発生に対応するための原子力防災訓練が行われ、チェックに行ってきました。
訓練は、「2号機運転中、送電線事故の影響で外部電源喪失。原子炉は自動停止したが、原子炉給水ポンプ全台停止し、警戒事態に該当する事象発生。その後、残留熱除去系ポンプや非常用ディ―ゼル発電機故障(交流電源)。原子炉隔離時冷却系制御電源枯渇(直流電源)などの警戒事態。施設敷地緊急事態(10条)、全面緊急事態(15条)該当事象発生。これらによって圧力容器内水位低下、炉心露出、崩壊熱により炉心溶融、格納容器内圧力が最高圧力を超え、破損。原子炉内部の放射性物質が外部へ漏洩。」という事故を想定したものでした。
 今回、見学に行ったのは、避難先の江津までバス移動する城西地区の現地災害対策本部会議と、その移動中に行われるスクリーニング会場である出雲市大社町の宍道湖西部浄化槽センターの2か所です。
 8時30分から開催された現地災害対策本部会議の会場である城西地区公民館に行くと、防護服に身を包んだ市職員や地域の消防団の人が玄関先で談笑していました。開催された会議を傍聴すると、市職員から現状について説明があり、広報などの指示が行われていました。その現状は「城西地区で1週間以内に移動の必要があるとされている20μ㏜を超え、毎時30μシーベルトを計測」と説明が行われ、避難誘導の指示が出されていました。ところで、会場入り口は開けっ放しだったのですが!消防団の皆さん、外で談笑!でしたし。そもそも、会議自体がとってものんびりしてました。(いつものことですが)
 次に、城西地区の住民の皆さんの一時集結所に行ってみることにしました。一中、内中原小学校の2か所ですが、いずれも地域の方は普通の格好で歩いてこられ、受付をする側も普通の格好の人もいれば、防護服を着ている人もいるという、本当に奇妙な風景でした。おまけに外で受付です。繰り返しますが、想定は毎時30μ㏜です。誰も意識していないようです。(全員、被曝ですけど)
 
 そして、大社町で行われるスクリーニング会場に出かけてみました。このスクリーニングに関しては、規制委は車両検査について「OIL4超の汚染があった場合に乗員の代表者に対して汚染検査を行い、その乗員にOIL4超の汚染が検出されない場合は、ほかの乗員も同じとみなす。」としており、OIL4を超過した場合に除染を行うとしています。この基準値は、表面の汚染密度で120Bq/㎠で、小児の甲状腺等価線量300mSvに相当し、IAEAの安定ヨウ素剤服用基準の6倍という高い値です。はたして島根県はどうするつもりなのか気になりますが、聞くと、大社町で行うスクリーニングは代表車両の検査を行い、大山町(鳥取)では全車両検査を行うとのことでした。規制委がこんなことを言うには理由があり、実際の事故時には、大量の車両が避難のために押し寄せることになり、丁寧なスクリーニングを行えば大渋滞を引き起こすことが目に見えています。それを避けようと、高い基準を設定し、代表車両のみを検査しようとしているのですが、これは汚染された住民の健康に大きな影響を及ぼすことになります。特に子どもたちにとって、除染されないということはとても大きな問題だと思います。また、放射性物質をくっつけたまま避難先に向かうのですから、汚染の拡大になります。こんな実態を知った避難先の自治体は、はたして住民を受け入れてくれるでしょうか?
 実際にスクリーニング会場に行くと、ゲート式のスクリーニングが行われていました。基準値を超えるとブザーが鳴り、汚染箇所を再度特定するパフォーマンスが行われていました。このゲートも、けっこうゆっくりと通過する必要があるようです。やはり大渋滞は免れようがないようでした。
 
 ここで、とても目についたことがありました。ちょうど出雲市民が到着しているところでしたが、マスクに手袋着用やさらにその上にビニールカッパを羽織っている方など地区ごとに工夫をしているようでした。松江市民と大違いです。これは、完全に行政が市民にきちんと説明したかどうかによって違いが生じているようでした。ちょうど市長が到着しましたので、そのことを言い、よく見るように!と言いました。市長は、反論したくなるのか、「こんなことをしなくてもいいのかもしれない」などと
良くわからないことを言い始めたので、「いえ、毎時30μ㏜を計測したことを想定するなら、それに対応した訓練をしなければならないのです」といったのですが、やはり理解していないようでした。そばにいた部長は理解していたようですが、「マスクなどのことは言ったんですが…」と言い訳をしていました。

 本当に、こんなことでいいのか?やはりセレモニーの域を出ない訓練でした。

中国地方反原発反火電等住民運動市民運動連絡会議交流総会へのお誘い

2014-10-04 22:33:03 | 原発
前・社民党党首 福島みずほさん来たる!

 中国五県には、原発はもちろん火力発電、そしてウラン残土問題、核燃料施設があるために核廃棄物処分地として疑念がもたれている人形峠など、様々な問題があります。それぞれ、地域の市民グループによって長年にわたって反対運動が繰り返されてきました。その市民グループによって[連絡会議]がもたれ、お互いに情報交換や連携しながら活動を行っています。その年に1回の交流総会が松江市で開催されます。
 各地からの報告、そして、今回は参議院議員の福島みずほさんをお招きし「原発再稼働と大飯判決」と題してお話を聞きます。どなたでも参加いただけますので、ふるってご参加いただきますようお願いします。


日時:2014年10月18日(土曜日)
         ~ 19日(日曜日)
場所:県民会館307

18日(土):
13時30分 受付開始 
14時00分 特別講演
前・社民党党首 福島みずほさん15時15分 各地からの報告
16時15分 「島根原発の再稼動をストップするために」意見交換
主催:中国地方反原発反火電等住民運動市民運動連絡会議
*連絡先:TEL 090‐1336-0629(芦原)