風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

大山と鳥取砂丘を見る

2010-08-28 17:59:00 | 1996~97原付日本一周後半編
1997年6月4日
今日は曇りと雨のため、走るのは休み。
テントに入りっぱなしで、カメラのカタログを見たり、本を読んだり、絵を描いたり、また、木彫りをしたり。
狭いテントの中で、これだけ充実した時間を過ごせるようになったのも、長旅のせいか。

午後には晴れてきた。
ここ(新屋の砂浜のこと)は、米子空港が近くにあり、自衛隊のC-1が離着陸を繰り返している。


6月5日
朝7:00頃目が覚める。
モヤっているが、天気は良い。
フライシートに結露。
朝飯を食べようと、コッヘルを開けたら、蟻がわんさか。
蟻を取り除き、食べた。

8:35出発。
植田正治写真美術館前に来る。
入場料は800円。中には入らず。

高松伸設計のコンクリート打放しの建築もカッコ良いし、中にも面白そうな仕掛けがあって、今度来たら絶対入ろう。
(2010年8月現在まで、その目的は未だ果たせず)

この美術館はとてものどかな所にあって、気持ち良かった。
美術館の向かいの彼方には、中国地方の最高峰大山が堂々とそびえる。


11:00
大神山神社前。


大山は火山だったらしい。
地元の中学生らしき団体が、遠足だろうか、たくさんいた。
ジャージ姿が懐かしい。
大山という文字がとてもシンプルに感じ、自分の住む神奈川にも同じ名前の山があったので、妙に惹かれるものがあった。
神奈川の大山とは違い、かつて火山だったと言う事もあって、頂上付近は荒々しくそして威厳があった。
注※この当時、自分は大山を「ダイセン」と呼ぶとは知らず、「オオヤマ」だと勘違いしていた。恥ずかしい限りだが、日記そのままを載せておくことにした。

14:12
鳥取砂丘。
日本で最大級の砂丘。
中学生の時に、学習辞典や地理の本などで見て、いつかこの目で見たいと思っていたものが、今、ここにあるのだ。

自分のイメージは、もっとダダッ広いものと思っていたが、本で見た写真がそういう風に撮られていたからであろう。

砂漠、と言うよりは、シットリと潤った広い広い砂浜と言った方が合っていると思った。
海のある砂漠ってのは変だ。
しかし、観光屋はラクダを使って、2000円で乗せるサービスなどしていて、あくまで「砂漠」として売り込んでいるのかあ?と思った。

前に見える、巨大な砂の丘に行くことにした。
こうしてここに来れたのが嬉しくてしょうがない。

でも、今の僕は一人っていうのが寂しく感じてしまう。


写真を何枚か撮った。
丘は結構な勾配で、30メートル位はあったろうか。
少し息が上がる。
海からの風で、砂の波模様が出来ていて綺麗だったが、陽がまだ高いので、見え具合はあまり良くなかった。
斜陽になったらきっとメリハリがついて写真映えしそうだ。

風が吹くと、丘の稜線が砂でぼやけたように見える。
しゃがむのはカメラが砂まみれになりそうで無理だと思った。

風は海から吹いていたので、空気はべチャッとしていた。


「砂丘や・・・来たんや。」


これで、山陰で自分が見たいと思ったものは全て見れた事になる。
満足感もあるが、またいつか時間をかけて、今度は彼女と一緒に来たいな。

空いていたフィルムケース1個に砂を詰めた。

時間的にこれから移動するのは中途半端だ。
近くに無料のキャンプ場があるからそこに泊まろう。

鳥取砂丘に来た事で、僕の旅はほとんど完成したと言っていい。
旅は終わりに向かっている。

でも、家に帰ると言うと、気が進まない。

さて、街に買出しに行ったら、金ちゃんラーメンと好きやねんを久しぶりに見た。
思わず顔がニヤッとなった。
とりあえず金ちゃんラーメンの方を買うことにした。

16:30
柳茶屋キャンプ場着。
今夜は豚ばら肉丼だ。
粉末のガーリックコンソメを米に混ぜて、ばら肉と一緒に炊いたら美味かった。