風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

大阪の中之島図書館にて

2018-11-23 20:54:00 | オルガン
紅葉も進み、丹波はとうとう零下に入る季節になりました。
大阪の中之島図書館で開催された、イタリア古楽の演奏会に立ち会いまして、その際にプロデューサーである、北夙川氏の計らいで、ポルタティフが特別に紹介されました。


チェンバロ奏者の澤さんが、搬入時とリハの合間に、ポルタティフの試奏をしてくださいました。
フイゴの操作や音の感じを即興をしながら、いろいろと試しておいででした。
中之島図書館の空間は程よい残響があり、ポルタティフの素朴な響きにとても合っていると感じました。
ここでポルタティフを含めた中世の音楽演奏ができたら良いなと夢が膨らむひと時でした。
ありがとうございます。


改造

2014-12-06 15:59:00 | オルガン
2003年に製作した、木管のポルタティフです。
今年になって、何かと活躍していて、その都度不具合や、調律の変更などをして当初よりも楽器らしく成長してきたと感じます。

楽器ではあるのですが、私にとっては実験的な木工作品でありました。
そのため手直しを繰り返す事になったわけですが・・・

今回は、これを使ってくださった方の要望で、あったら便利だろうという事で、「空気抜き装置」を付けることになりました。

演奏が終わり、フイゴに空気が残っていると、これが自然に縮むまでには結構時間がかかりますし、不用意に鍵盤を押せば音が出てしまいます。

これでは演奏する方も大変なので、素早く残った空気(と言うか風)を抜き取れる方法を考えていました。

装置、と言ってもごく簡単な弁を増設しただけなんですが・・・

まずはパイプを抜き取って本体だけにして


オルガンを横にしたり逆さに置くなんてことめったにないです。


目立たぬよう底に空気抜き穴を開けることにしました。


急ごしらえですが、弁を製作。
バネやらガイドピンなども作って・・・


テストの結果、空気抜きとしては機能したので、これで使い手さんに実際使ってもらう事にしましょう。
冬はちょっと指が寒いかも(^_^;)

オルガネット 3

2014-06-29 13:01:00 | オルガン
本体の組み立て。
クランプを使って歪みに注意しつつ固定です。
写真の奥に前回作った物が写っていますね・・・


パイプの製作。
基本的に箱組でイモ付けなので工作自体はシンプルですが、一音ごとにサイズが違いますから、木取りは面倒です。
まあ、言っても8音しかないので・・・




フイゴの蛇腹です。
スプルースの薄板を、三角や台形にカットして、革でつなぎます。


オルガネット2

2014-06-15 00:18:00 | オルガン
8音のささやかな楽器ですが、それなりに手間はかかります。
工作機械を持っていないので、手でできるところはすべてやります。
その代り、借りれる機械はどんどん使います。
だって、昔の人も手で作っていたのだから、こんな小さな物ならいけるでしょ?と言ったノリです。
風箱の側板下側は糸鋸盤で・・・


パイプの調律用栓のつまみは小型旋盤で。
盤ゲームの駒みたいだ・・・





鍵盤はボタン式で、風箱の上板が鍵盤ボードになります。
ドリルで予備穴をあけてから、鑿で角穴に仕上げます。