風箱の徒然ブログ

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ジャンクカメラの修理に挑戦

2017-06-10 23:57:00 | 写真とカメラ
一般的には、フィルムカ写真は日増しに忘れ去られていきますが、一部ではまだまだ写真表現の手段の一つとして使われているようです。

しかし、それらのカメラは新品であるはずはなく、ほとんどが中古機。
それだけに私のような機械カメラ好きにとっては、彼らの存在は嬉しいのです。
どうかメーカーと写真屋さん、フィルムの製造と現像を止めないで存続し続けてください、と願うばかり。

今回は、以前取り上げたオリンパスペンSと同じ、ハーフ判と呼ばれるフォーマットで、リコーが製作したコンパクトカメラになります。
作られたのも、ペンとほぼ同世代の1961年。

その名は「リコーCADDY(キャディー)」


リコーで有名なカメラですと、GRとかオートハーフなどがあります。
このCADDYは非常に地味な存在で、タマ数もオリンパスペンなどに比べてとても少ないです。
こカメラのデザインはパっとしませんが、これに搭載されているレンズが良いらしい。

25㎜f2.8と、ちょっと広角よりの焦点距離なのです。しかも目測ながらピント調整も出来る。
オートハーフは固定焦点なので、コンパクトハーフ判カメラでピント合わせが可能なワイドレンズ搭載機は、CADDYとオリンパスペンWだけだと思いますので、実は貴重なんですよ。

格安で入手したジャンク品をバラして修理してみようと思いました。
この個体は、シャッターが固着しており、巻き上げも出来ませんでした。
シャッターが半開きのままになっています。


ぶつけた跡があります。


ファインダーもだいぶ劣化しています。


そこで、以前に入した、これまたジャンクの使えそうな部品と合わせて、2個1作戦で復活させてみようと思います。
どちらもまず鏡胴から外します。
左がドナーで、右が復活させる個体。


鏡胴からシャッターユニットを外しました。やはり半開きのままです。
2枚の羽根が露出しました。
シャッターのメカはセイコー製。


ピンセットを使ってシャッター羽根をユニットから慎重に外します。油脂が付着していて、へばり付いている感触でした。これがシャッター不動の原因だったようです。
ベンジン漬けにして、洗浄しました。


こんな豆粒みたいなレンズです。
状態はまあまあでしたので、エタノールで洗浄です。拭き取りにはシルボン紙を使っています。


あくまで素人の手作業ですから、これを見て同じ機種を修理される方は、あくまで自己責任で挑戦して下さいね。責任は一切持てません。

取り合えずシャッターユニットの移植はうまくいき、シャッターチャージも巻上も出来るようになりました。音を聴いた限りではそれなりの秒時で作動しているようですが、テスターなんて持っていないので正確かは分かりませんが・・・

今度テスト用のフィルムを詰めて実写してみようと思います。
この時代、フィルムも貴重になってきました・・・
ハーフ判は倍の枚数が撮れますので、とにかくいろんな場面を撮ってみて、このカメラのレンズの描写や、動作状態を見極めたいと思います。


バルナック型ライカⅢf

2016-09-07 23:47:00 | 写真とカメラ
残暑が続きます。
秋のイベントや依頼品の製作を続けています。

さて、最近はフィルムカメラでの撮影の機会はすっかり減ってしまったのですが、機械としての存在感はいつ見ても飽きません。
動作確認を兼ねて、時々カシャカシャと空シャッターを切って遊んでいる状態です。
本当はフィルムを詰めて撮りたいんですが・・・最近はフィルムも高くなりまして・・・

バルナック型ライカのⅢfです。




レンジファインダでのピント合わせは実に楽しい。
ハーフミラーは交換したばかりなので、二重像もはっきり見えます。
シャッタースピードも調整してもらっているので、今のところ快調です。

他のカメラと並べて。


ニコンD200 Ai Nikkor 50mmF1.4s ISO800

コンタックス137MA

2016-06-19 20:47:00 | 写真とカメラ
世の中、もうデジタルで当たり前になってしまいました。
私も、ブログに載せたりするのにデジカメを頻繁に使っています。

しかし、縮小の一途をたどっているフィルム写真も、かつてのような頻度では撮れなくなったとしても、撮る環境は大事にしたいのです。

私はカラーネガが主で、ポジやモノクロはあまり撮らず、現像もほとんどしませんでしたけれども。

ここ数年、フィルムカメラや旧機種のデジタルカメラはまるでおもちゃのような信じられない値段でネットオークションや、ジャンクコーナーに出されています。
かつては10万円を超えていたような高級カメラも、今ではわずか数千円です。

物の価値観が崩壊してしまいます。
しかし、貧乏の立場として買うには逆にありがたかったりして、非常に複雑な気持ちです。

そんな(見放されつつある)かつての高級ブランドの、コンタックスカメラを入手して数年が経ちました。
コンタックスと言えば、カールツァイスレンズを付けたい!

先にボロボロだった137MAカメラを入手。


137MAは139という手巻きタイプの機種に、モータードライブを搭載した物、と言えるようです。
MAの前に、絞り優先オート専用のMDがありました。
MAはMDにマニュアル露出モードを搭載し、巻き上げ速度を秒3コマにアップさせた進化版になります。
この頃のカメラは、モータードライブは外付けが標準で、大きくてとても電力食いでした。
ニコンNewFM2のモータードライブなんて8本の単三電池を使いましたからね。
137MAは単三電池4本で済みますし、モーター内蔵としてはコンパクトにまとめられていたのです。

シャッターはクウォーツ制御の布幕横走りで、B,1~1/1000秒まで。
ファインダー内には、左にフィルムカウンター、上に絞り値が、シャッタースピ―ドに対して露出値を赤いLEDで右側に点滅表示するものでした。
マット面は明るくピントも合わせやすい。

私が高校生の頃には現行機種で、憧れのカメラの一つでしたが、当時は高価で入手はあきらめ、ニコンNewFM2にしたのでした。

さて・・・ストロボまで付いていましたが、今ではセットでわずか数千円・・・まあ、ボディはボロボロでしたのでこんなもんかと。
ミラーがズレてしまっていたので、(これも京セラコンタックスの持病として有名)手直しして使えるようにしました。

レンズは国内社外メーカーのレンズしか持っていませんでした。
決して悪いレンズではないのですが、ズームレンズはあまり好みではないのです。
なんかデカかったし(^_^;)


純正ストラップも見つけて装着しました。
昨年になってようやく念願のカールツァイスを入手!
プラナー50mmF1.7です。
標準レンズの廉価版ですが、レンズ構成はこのクラスとしては1枚多い贅沢な物。
T*コーティングも美しいです。
ボディとのデザインの統一性が素晴らしい・・・(*^_^*)


カールツァイスの持ち味と言われているのは、ボケ味の美しさと色ノリの良さ。
基本的な物は揃ったので、いずれフィルムを詰めて楽しみたいと思います。


オリンパス ペンSでテスト撮影

2015-04-02 20:58:00 | 写真とカメラ
オリンパスペンSにフィルムを詰めて、テスト撮影しました。


ハーフ判での撮影は生まれて初めて。

昔はけっこう当たり前にあったようですけど、我が家は普通の24×36㎜のカメラで撮っていたので。

ピントは目測ですが、このために距離計を買いました。
こだわりのズイコーレンズの描写を知りたいからです。

とはいえフィルム事情はどんどん寒くなる現状。
ストックのISO感度200のフィルムではちょっと荒いかも知れません。

24枚撮りフィルムで倍の48枚も撮れてしまいます。
逆に言うと、なかなか取り終えられない(^_^;)

さて、結果は・・・




私の作業場。


すいません、散らかったところを撮ってしまいました・・・
お目汚し失礼・・・


うん、悪くない。
ピント調節もうまくいったようです。
写りますね。当たり前ですが(笑)

オリンパス ペンS、けっこう楽しいカメラです。