右往左往の乳がんの日々

2012年7月乳がん告知。怒涛の術前化学療法・手術・放射線のフルコース治療終了。それでも、小さなことで揺らぎます~

講演「放射線治療のこれまで・これから」

2013-02-10 16:34:59 | 公開講座
昨日に書いた市民公開講座「がんについて学ぶ」。
講演が4回あって、そのうちの一つが「放射線治療のこれまで・これから」
講師は、国立大学大学院の放射線治療医学分野の特任准教授。
一講演の時間が25分だから、駆け足講演。

漏れや聞き間違いがあるかもということで、ご留意あれ!

以下が講演内容:

歴史
1895年11月 レントゲン博士、X線発見
1896年2月 Emil Gnebbeが再発乳がん患者に対して治療を行う
1951年   コバルト遠隔照射装置の完成
1966年  島津製作所 国内 リモート・アフター・ローディング腔内照射装置ラストロン制作
1967年  ガンマナイフ Lars Leksellが頭部専用の定位放射線手術装置開発
1970年代  医療用直線加速装置(リニアック)普及
1999年   強度変調放射線治療(IMRT)開発 先進医療として承認
2008年  IMRT保険適用
2011年  ディスポーザブル・ゴールドマーカー開発

放射線治療適応率
米国:66% ドイツ:60% 英国:56% 日本:27.6%
日本にて放射線治療の普及が他の国と比べて低いのは
*日本は唯一の被爆国
*がん患者の放射線の誤解
*高額な設備投資が必要
 CT 数千万
 MRI 1億
 リニアック 国産機で2億、ただしもう生産はないため(?)、外国製を使用、一台4-5億
*放射線腫瘍医・医学物理士の不足 
 →放射線腫瘍医が多い地域ほど、治療適応率が高い
 
リニアック
*リニア・アクセラレータ(linear accelerator:直線加速器)の略称
*1970年代から現在の代表的治療装置
*照射口部のマルチリーフコリメータ(MLC)による腫瘍の形に合わせた原体照射法
 →10年ほど前まで、健常組織への照射を鉛で遮断していたものを、
  MLCの金属板(リーフ)によって、がん組織あわせた照射野を形成する。

強度変調放射線治療(IMRT)
*IMRTではマルチリーフコリメータを照射中に移動させる→放射線の強弱
*放射線の強度を変化させて、複数の方向から計画された放射線量を患部に照射可能に。
*副作用を最小限に抑えることができる
*アメリカではIMRT治療75%、国内2%以下

動態追跡照射
*金の球(マーカー)を挿入し、マーカーの位置から定位照射を行う
*患者の体が微妙に動く、呼吸の止め方でがんが狙った位置からずれる恐れを克服する
⇒2011年「新動体追跡システム」を開発

陽子線治療
*がん組織が深部にあってもその後ろ側には照射されず、ぴたっと止まる
*身体への負担が少ない
*子供に対して使用すべき
*6cmを超える大型腫瘍に効果
*高額治療であり、保険適用外
*施設の建設に莫大な費用がかかる
⇒2014年3月に講師の大学に小型化された陽子線治療施設オープン
「動体追跡照射技術」と「スポットスキャニング照射技術」を融合したもののよう。



何だか、聞いていても何のこちゃって感じで、書き留めるのが精一杯
かなり、休んでいた脳を使わせていただきましたワ
ただ、他の先進国に比べて、国内では放射線治療が少なくって、
遅れている感がよく分かる。

放射線治療といっても、十把一絡げにはできないこと、よ~く分かりました。
帰ってから、ネットで調べてみるも
情報としてはてんこ盛りあって、
講師の方の言っていた歴史以外にも、もちろんもっと細かくあったし、
「強度変調放射線治療(IMRT)」もどこまで保険適用なのか、
前立腺や頭頸部などの領域で臨床利用されているが
乳がんの場合は、最新治療になるとかならないとか・・・

医療関係者の方々が、可能な最高の治療を施してくださっていると信じて
横になって、静かに照射うけるっきゃないんだね

それとネットで分かったことなんだけど、
第二次大戦中にドイツのUボート阻止のレーダー技術開発のために、
リニアックに使われているマグネトロン(?)やクライストロン(?)の開発が始まった・・・らしい。

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