右往左往の乳がんの日々

2012年7月乳がん告知。怒涛の術前化学療法・手術・放射線のフルコース治療終了。それでも、小さなことで揺らぎます~

市民のためのがんフォーラム

2014-10-04 21:04:50 | 公開講座
なかなかお会いできなかったパン作りの得意なおばあさん。
通院先でがんフォーラムがあるということで、
もう一人の方と出かけてきました。

講演の内容は、
ピロリ菌について、
外来化学療法(抗がん剤)、
そして乳がんの新しい治療。

外来での抗がん剤治療は、
この病院でも入院で治療を受ける割合が逆転。
すでに、ほかの病院では
8割方が外来であるとのこと。

国の政策であることや、
患者自身のQOLの維持のためとか、
仕事を続けていくためとか、
様々な理由はある。

あたしが外来化学療法をしていたころより、
より細かく副作用に対応しているのは歴然。
そのうえ、髪の毛や皮膚のケアなど、
より細かく指導しているようだし、
ネイルケアのコーナーも化学療法センターにあるとのこと。
演目の一つとして、
去年、今年と扱っているのだから、
力を入れてきてるのがよくわかる。

最後の演目は
乳がんの新しい治療・・・
サブタイトルは~情報の波にのまれないように~
去年までは、15人とか16人に一人に罹患するという話が、
今年は12人に一人という話。

気になった点のみ、記載。

*乳がんは一つの病気ではない。
つまり、ほかの人の乳がんの話はあてにできない。
*情報収集が今と昔では違い、医療情報があふれている。
何を信じればいいのか?
Mediaの切り口は事実の一部分を見ているのみで、
信頼性はかなり低い。センセーショナルな話題を扱う。
→患者自身でしっかり判断する。医療関係者の話を聞く。
*乳がん検診の限界を知る
→見つけられない乳がんもあるということを理解する。
→発見する必要のない乳がんまで見つかる可能性あり。

新しい治療として出してきたのは
*遺伝性乳がん・卵巣がん症候群に対する予防手術
この病院でこの手術が可能となった(道内で初めて)
*乳房再建手術
*新しい治療薬(PARP阻害剤オラぺリブ)
この病院でも治験中


質疑応答の際に、乳がん転移の方が、
全く違う検診で肺にがんがあるのが見つかった。
どうして早いうちに見つけられなかったのか?
→症状が出ない限り、積極的に検査はしない。

うむ~ん、主治医だけではなく、
この病院の方針なのだったのだなぁ



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患者の思いを知る

2014-09-07 11:32:42 | 公開講座

すっかり、初秋。
すすきの穂がびっしり・・・
大学のキャンパスを外から見ると、こんな感じ。


初めて行った病院で
乳がん患者会の主催で、
「再発転移」を考えた講演会。

東京から見えた会長さんの元気なことが印象的。
すでに患者会が発足してから35年だそう。
今までに主に行ってきた乳がん検診啓蒙から
再発・転移患者さんへのサポートへと、
少し活動の重点を移行しているようです。

講演の流れ:
会長さんのお話
乳腺外科医と放射線医の講演
再発患者さんを含めたパネルディスカッション



乳腺外科の医師からのお話で
初めて聞いたことをメモ。

*転移性乳がん治療の考え方
HortobagyiからPiccaartへ→個別治療(?)

*免疫能力の高いと、ハーセプチンが良く効くという報告
→今のところの免疫療法で薦めるものはない

*治験中の新薬
・ASCO2014 OlympiaA試験 遺伝子変異に対するオハラリブの効果治験
・FDA(USA厚労省にあたる)によるFACEII治験 パルボジクリブ
←腫瘍をおとなしくさせる

ハーセプチンが出てきてから、
乳がん治療が画期的に変わった。
この五-十年の間に、またこのような変化があるはずと
結ばれてました。

その後、患者さんを含めてのディスカッション。
それぞれに、つらさを持ちつつも、
正直に胸の内を語ってくださる勇気がすごい。
その中でひとり、感極まってか、
泣いた方もいたが、
思いを外に出すのが必要なんだよね。



会長さん曰く、
『手術を受けて、それ以前より輝いて
生きていって欲しい』





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講座~乳がんの理解を深めるために

2014-04-26 20:25:55 | 公開講座
やっと、春らしく・・・というよりすっかり初夏の装い。
世の中、絶好の行楽シーズン到来と言うところですが、
乳がん患者の方のご遺志とご寄付によって、始まった
『乳がんの理解を深めるために』という講演聴講。

今回は、
【乳がんの治療の考え方】と【質問コーナー】の流れ。

前者はすでに周知のことがほとんど。
忘れていたこともあったけど。

乳がんになる割合が、現在は14人に一人。
確か、アタシが罹患した2012年は16人に一人だったような・・・
30年前は、50人に一人だったのが、
いまや「8人に一人が乳がんにかかるアメリカ人女性」に迫っていると。
これは、何度か聞き及んでいる「欧米化したライフスタイル」により、
エストロゲンにさらされている期間が長くなる傾向で、
乳がんが増えている。

閉経後の乳がん罹患の理由は、肥満であると。
ふと思い出せば、確かに乳がん発覚前は、
今より5kg、体脂肪も10%弱多かったもんなぁ~
肥満⇒脂肪増加⇒アロマターゼが増える
⇒男性ホルモンがエストロゲンに変換

質問コーナーは、事前にファックスで質問を集めて、それに答えるもの。
11の質問に答えてくださって、
それぞれに質問の内容に絡めて細かく説明。
興味深かったのは4つ。

1.乳がん手術後のヨガ
 (乳房全摘+リンパ節郭清で、リンパ浮腫が気がかり)
  大きな負担がかからないような動作であれば、OK。
  画像を表示してくれて、ヨガ行者(?)のような形でなければいい。
  患側の腕を使った場合は、次のようにするといい。
  *肩を上げたり、さげたりする。
  *両手を広げたり、閉じたりする。
  *ボールを握りしめる。

2.術後フォロー中の画像検査
 (アタシの質問でもあったけど、複数の方が質問)
  無症状の患者には、定期的なCT・骨シンチ・PETなどの検査を勧めていない。
  ランダムな臨床検査の結果がでていて、定期検査の有無によって、
  死亡率には変わりはないと・・・いうことで。
  ただし、再発を疑う症状の場合は、検査で再発の有無を確認する。
  もちろん、患者側からの要望で行う場合もある。
  定期的な問診・視触診やマンモは有用。

  この先生は、患者さんが入ってくるときの
  表情や態度をよ~く見るようにと、
  後進の先生に言っているそうです。
  いつもと違う状況で判断しているとのこと。

3.ホルモン剤の内服の期間
  タモキシフェンは5~10年。一昨年までは5年だったが、10年内服へ。
  ただし、早期の場合は、5年。
  アロマターゼ阻害剤は5年+α。
  現在、臨床試験を行っており、10年になるだろうとのこと。

4.pCR(病理学的完全奏効)
  術前薬物療法で、化学療法単独で25%、
  化学療法+ハーセプチンで30-50%の患者に
  がん細胞が、画像検査などで見えなくなる。そうだったとしても、
  手術を行って病理検査を行なわなければならない。
  そこで、乳房にがんの遺残無しとなったとき、pCRとなる。


本やネット上でこれらのことは書かれていて、
何となく読み知っていたものの、
こうして実際に聞いてみると、すぅ~っと、腹に落ちていくね。
しばしの間、もやもや解消。

次回、11月1日(土)と半年も先だけど、
忘れないようにしなくちゃな


花木園・・・水芭蕉とクロッカス




春です。



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いろんな医師がいる

2014-03-11 15:49:23 | 公開講座
仕事を辞めちゃうと時間をもてあますのかなぁ~と
かなり前に退職された知り合いの男性に
聞いたことがあったが、
『何かしていても、していなくっても
 あっという間に時間は過ぎていくなぁ』と
つぶやいていた。

歳を重ねていけばいくほど、
月日の流れは加速していく。

確かにそうで、
90日分の薬をもらったときは
3カ月って長いとか感じるんだけど、
すでに3分の一服用。
月日の過ぎるのを、
残りの量で実感しているのもどうなんでしょうか

つい最近、講演会聴講。
"フコダイン"を取り入れた統合医療というものだった。

ちょっと、どうかなぁと思ったが・・
(化学療法中、サプリメント服用を疑った主治医に
 ひどく注意されたからな)

二講演のうちの一つが、
西洋医学的な治療だけでなく、
東洋医学的アプローチ、
料理指導(ゲルソン療法)、などを取り入れ、
心と体を癒しながらの「がん統合医療」を
実施する地元の医師の話。

「私の担当医は『私』を見ていない、
 『がん』ばかり見ている」と
聞いたことがきっかけとなり、
西洋医学だけに頼らないクリニックを創設。
西洋医学を否定しているのではなく、
がん三大治療に行き詰ったときにも
まだ選択肢はあるのだと。

「がんから自由になること」
体に無理がない治療を使って、
今、体内にあるがんをこれ以上増やさず、
悪さをさせず、眠っている状態にすること。

人間(患者)を数値やデータに
置き換えることのできない「心」を
持った生きものであるととらえる。

そんな考えを持った先生の病院があることを、
知ることができたことだけでも、
なんだか、ほっとできる。

ここでも、近藤先生の話がでて、
「先生は一部正しいことを書いてあるけど、
 抗がん剤は否定には
 賛成できないね」

この先生の「いいとこどり」を
自分で信じてやっていくのが
大事なんだよね
 




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よその先生はやさしそ~

2013-11-18 22:48:00 | 公開講座
3カ月に一度、お会いするおばあさんから
電話連絡があって、
乳がん市民公開講座があるということで
ランチがてら、(こっちがメインか
出かけてきました。

去年、4回シリーズで講演していた先生が
今年も継続しており、
実は、今年2回目、
つまりは去年から6回目。

今回の内容は、
講演初めは、少し「乳がん」の話をされたが、
ホルモン療法、分子標的療法、化学療法、
それに伴う副作用、
具体的な薬の話、そして新薬も。
去年の講演の内容は、大まかな流れだったのだが、
もう少し細かく、掘り下げた内容だったので、
興味深かった。
自分で気になっているところも
語ってくれたし・・・

特に、自分に関係あるところで、
ホルモン療法
アロマターゼ阻害剤〈AI剤〉⇒アロマターゼを攻撃
(アリミデックス、アロマシン、フェマーラなど)
 閉経後もアロマターゼ酵素の働きで
 男性ホルモンがエストロゲンに変化。
 アロマターゼは皮下脂肪にあり、
 肥満の人は、閉経後もエストロゲンが多い。

副作用
(1)更年期様症状
 *ほてり・熱感・肩こりなど。
 *漢方薬が有効なこともある。
(2)関節痛、こわばり
 関節にもホルモンレセプターがあり、
 そこにエストロゲンが結合すると、関節がスムーズに動く。
 ⇒AI剤によりエストロゲン減少のため、関節痛・こわばりが起こる。
 *特に朝の手のこわばり(日課のよう・・)
 ⇒朝が一番ひどいが、時間にたつにつれて良くなる。
  先生の話だと、ぬるま湯の中でグーパーするといいらしい。
(3)骨粗鬆症
 エストロゲンが破骨細胞の働き過ぎを止める
 ⇒AI剤によりエストロゲン減少のため、破骨細胞が働き続け、
  骨がもろくなる。
 *骨密度を測定し、骨粗鬆症傾向の場合には、
  骨粗鬆症薬を内服する。

ハーセプチンの話で、
心臓にも少しだけHER2があり、
心臓のHER2は傷ついた心臓の筋肉(心筋)を修復するため、
この治療を受けた人は心臓エコーでチェックする。
ということも、
ハーセプチン投与が終わった今頃ですが、
やっと、理由がわかった次第でお恥ずかしい

新しい分子標的治療薬
再発乳がん適応のパージェタ、アバスチン、T-DM1(サドサイラ)のことも。


次回は、2014年4月26日とすでに決まっていて、
事前に受けた質問に答えるコーナーを設けてくれるそう。

その上、アンケートで今後知りたいことを集計して、
それに基づいて、講座のテーマを決めるようです。
連れの二人とも
『優しそうな先生だね。話もわかりやすいし、いいねぇ~』
と目がハートになっとりましたワ

先生、なんだか若くなったような・・・
乳腺外科が新設された病院に赴任されたようで
慣れてきて、余裕ができてきたのかな?


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