池上彰『ニッポン、ほんとに格差社会』（小学館）★★★★★

以前書いたが、池上彰さんは私と同年の生まれ。大学学部まで同じである。池上さ
んのニュース解説は大変分かりやすい。同世代のせいかどうか？問題意識も似てい
るのではないかしらん。

池上さんはニュースのときに時々ダジャレを織り込むところがＮＨＫらしくなくて
おもしろかった。私の世代はダジャレをいう人がわりと多いのではないだろうか。
少年期に無意識的にダジャレが刷り込まれたのだろうか。下手な洒落（シャレ）は
関心シャレないが・・・・・・。

「最新データから見えてくる『日本の常識』ウソ、ホント30問」というサブタイト
ルが付いた本書はおもしろく、分かりやすい。

日頃から「日本は本当に格差社会なのだろうか」という問題意識を持っている私に
とって、本書は回答へのガイドとなっている。さらっと読めるものではなく、中身
は想像以上に濃い。


30問の例は次のとおり。
○日本の政府は巨大である
○日本の「国民負担率」は重い
○国会議員の数は多すぎる
○日本の投票率は低すぎる
○ドイツほど戦争責任を謝罪していない
○日本の年金は少ない
○日本の生徒の学力は低下している
等々　どこからでも読めるところがいい。