10月26日(日)サントリー大ホールでワグネル特別演奏会を聴く。(18:30開演)
指揮;藤岡幸夫
演奏;慶応義塾ワグネル・ソサイェティー・オーケストラ
慶応義塾ワグネル・ソサイェティー男声合唱団
慶応義塾ワグネル・ソサイェティー女声合唱団
ソロ;(ソプラノ)佐藤美枝子
(アルト) 小川 明子
Ⅰ.吉松隆 「大学祝典序曲EX」 (世界初演)
Ⅱ.G.マーラー 交響曲第2番「復活」
Ⅰはこのたびの委嘱作品。作曲の吉松隆は塾高から工学部中退。また渡邉暁雄最後
の愛弟子といわれる、指揮の藤岡幸夫(関西フィル首席指揮者、46歳)も塾高から
文学部卒、英国王立ノーザン音大卒である。
期待の新作品。f のファンファーレで始まる3拍子。いろいろなものが詰まった10
分余りの明るい曲だった。吉松作品に興味を覚えた。
終わって休憩に入る前に、藤岡氏と吉松氏の10分間トークがあった。こんな趣向も
おもしろい。藤岡氏はヴァイオリスト千住真理子と慶應で同期だそうだ。またピア
ニストの舘野泉氏も塾高出身だという。(優秀な方が多いものだ。)
休憩時間にうろうろしていたら理論経済学者の福岡正夫先生をお見かけした。先生
は84歳になられる。お元気そうだった。
Ⅱの「復活」。マーラー独特の、「世紀末とユダヤ的終末論」に影響された作品で
ある。「暗い」から「明るい」へ進行する。
7:03、約200人の合唱団がステージ後のP席に入場。7:07オケがそろそろと入場。
藤岡氏が入場し、7:10弦の強奏で始まった。低弦が大健闘、管楽器も意外と(失
礼!)いい。マーラーだけにpppからfffまでまことにダイナミックレンジが
大きく、またかすかなトライアングルも出現。サントリーホールならではの「生の
美しさ」だった。
20分の第1楽章が終わって、二人のソリストがP席に入場した。(物の本によると
マーラーの楽譜では、ここで5分ほど休みを取り、汗を拭くなどと指定されている
らしい。5分も休まなかったが、藤岡氏は指揮台を降り、汗を拭っていた。)2楽
章、3楽章とも大きな破綻がなく(無論小さなミスは必ずあろうが。)、順調であ
る。3楽章ではところどころ「屋根の上のヴァイオリン弾き」のようなメロディー
も現れる。3楽章が10分ほど進み、4楽章冒頭アルトソロが入る。ドイツ語がよく聴
こえる。背中が離れた。藤岡氏も適度な粘りを見せた(聴かせた)。
始まってからすでに50分にして5楽章へ。5楽章に入って15分、ソプラノと合唱が一
斉に立ち上がる。20分アカペラの合唱がppを演奏する。何度聴いても感動すると
ころだ。(このppはとても録音に入りきらない。)続くソプラノソロ。再びアカ
ペラ部分で男声合唱から混声へ。「人間の声」ってなんてすばらしいのだろう。涙
を抑えることができない。座席から前へ乗り出しっぱなしである。
最後の10分間はアルト、ソプラノ、合唱とオーケストラの競演である。合唱のfで
またしても涙を流す。最後はffで盛り上がり、80分にわたる演奏はフィーネとな
った。
それからは興奮してよく覚えていない。藤岡氏、ホルン、ティンパニ、ソリスト、
合唱・・・・・・何回(たしか6回)ブラボーを叫んだことだろう。(お隣の家族連れが
驚いていた。)
ソリストについて、佐藤美枝子は無論よかったが、小川明子に感心した。
合唱(とくに男声)は、無論プロの東京オペラシンガーズとは較べられないが、東
響コーラス(これもうまい!)に勝るとも劣らないのではないかしらん。大変よか
った。合唱指揮者の吉川貴洋さんにも拍手を送ろう。藤岡氏の指揮はまた聴きに行
きたい。
本当にすばらしい(ブンダバー!)な演奏会だった。う~ん、ビールと「復活」
(の演奏)は生に限る。
(ビールもせっかくならサントリーか。ちょっと分かりにくい?)
指揮;藤岡幸夫
演奏;慶応義塾ワグネル・ソサイェティー・オーケストラ
慶応義塾ワグネル・ソサイェティー男声合唱団
慶応義塾ワグネル・ソサイェティー女声合唱団
ソロ;(ソプラノ)佐藤美枝子
(アルト) 小川 明子
Ⅰ.吉松隆 「大学祝典序曲EX」 (世界初演)
Ⅱ.G.マーラー 交響曲第2番「復活」
Ⅰはこのたびの委嘱作品。作曲の吉松隆は塾高から工学部中退。また渡邉暁雄最後
の愛弟子といわれる、指揮の藤岡幸夫(関西フィル首席指揮者、46歳)も塾高から
文学部卒、英国王立ノーザン音大卒である。
期待の新作品。f のファンファーレで始まる3拍子。いろいろなものが詰まった10
分余りの明るい曲だった。吉松作品に興味を覚えた。
終わって休憩に入る前に、藤岡氏と吉松氏の10分間トークがあった。こんな趣向も
おもしろい。藤岡氏はヴァイオリスト千住真理子と慶應で同期だそうだ。またピア
ニストの舘野泉氏も塾高出身だという。(優秀な方が多いものだ。)
休憩時間にうろうろしていたら理論経済学者の福岡正夫先生をお見かけした。先生
は84歳になられる。お元気そうだった。
Ⅱの「復活」。マーラー独特の、「世紀末とユダヤ的終末論」に影響された作品で
ある。「暗い」から「明るい」へ進行する。
7:03、約200人の合唱団がステージ後のP席に入場。7:07オケがそろそろと入場。
藤岡氏が入場し、7:10弦の強奏で始まった。低弦が大健闘、管楽器も意外と(失
礼!)いい。マーラーだけにpppからfffまでまことにダイナミックレンジが
大きく、またかすかなトライアングルも出現。サントリーホールならではの「生の
美しさ」だった。
20分の第1楽章が終わって、二人のソリストがP席に入場した。(物の本によると
マーラーの楽譜では、ここで5分ほど休みを取り、汗を拭くなどと指定されている
らしい。5分も休まなかったが、藤岡氏は指揮台を降り、汗を拭っていた。)2楽
章、3楽章とも大きな破綻がなく(無論小さなミスは必ずあろうが。)、順調であ
る。3楽章ではところどころ「屋根の上のヴァイオリン弾き」のようなメロディー
も現れる。3楽章が10分ほど進み、4楽章冒頭アルトソロが入る。ドイツ語がよく聴
こえる。背中が離れた。藤岡氏も適度な粘りを見せた(聴かせた)。
始まってからすでに50分にして5楽章へ。5楽章に入って15分、ソプラノと合唱が一
斉に立ち上がる。20分アカペラの合唱がppを演奏する。何度聴いても感動すると
ころだ。(このppはとても録音に入りきらない。)続くソプラノソロ。再びアカ
ペラ部分で男声合唱から混声へ。「人間の声」ってなんてすばらしいのだろう。涙
を抑えることができない。座席から前へ乗り出しっぱなしである。
最後の10分間はアルト、ソプラノ、合唱とオーケストラの競演である。合唱のfで
またしても涙を流す。最後はffで盛り上がり、80分にわたる演奏はフィーネとな
った。
それからは興奮してよく覚えていない。藤岡氏、ホルン、ティンパニ、ソリスト、
合唱・・・・・・何回(たしか6回)ブラボーを叫んだことだろう。(お隣の家族連れが
驚いていた。)
ソリストについて、佐藤美枝子は無論よかったが、小川明子に感心した。
合唱(とくに男声)は、無論プロの東京オペラシンガーズとは較べられないが、東
響コーラス(これもうまい!)に勝るとも劣らないのではないかしらん。大変よか
った。合唱指揮者の吉川貴洋さんにも拍手を送ろう。藤岡氏の指揮はまた聴きに行
きたい。
本当にすばらしい(ブンダバー!)な演奏会だった。う~ん、ビールと「復活」
(の演奏)は生に限る。
(ビールもせっかくならサントリーか。ちょっと分かりにくい?)
素晴らしい演奏会だったことが伝わってきます。
合唱もオケもOBと現役の合同だったのかしら。
慶應は音楽関係にも随分と人材を輩出しているのですね。
マーラー「復活」は以前に一度だけ生で聴いたことがありますが
あのときは、若手で話題のダニエル・ハーディングが指揮で、でも東フィルの演奏が全然納得できず、指揮者も腕が長いばっかりで、あまり良いとは思えず、曲は複雑だし、で、「復活」はちょっと敬遠気味です。
東京オペラシンガーズの合唱が、とても素晴らしかったことを記憶しています。
「のだめ」で千秋先輩がヴィエラ先生指揮の「復活」を興奮気味に語ってたことがあって、それを読んだとき、もう一度「復活」きいてみようかな、何て思ったことはあるんですが(笑)あ、多分「のだめカンタービレ」はハイドンIIさんの範囲には入ってませんね。
失礼しました。
すみません。
どなたかと思いきや?(笑)
ワグネル現役のオケは第一ヴァイオリンだけで
30人以上いる大所帯。各パートにプロのトレー
ナー(計10人)が付いていました。いやスゴ
イ。全員現役でした。
一方、合唱は名前では分かりませんが、OBと
OG主体。8割方OB、OGでした。
(「復活」は今シーズン東響かどこかでやって
ますね。)