10年近くにわたって月刊『音楽の友』に1回の休みもなく連載された畑中良輔先生
の自伝的エッセー「繰り返せない旅だから」が今年の4月号で終了した。(--現
在は、それに替わって「ブル先生の日々是好日~荻窪ラプソディー」を連載中であ
る。)
その連載は、『音楽少年誕生物語』から『オペラ歌手誕生物語』として単行本にま
とめられている(→こちら)が、このたび2007年2月号から2009年4月号に連載され
たものが『オペラ歌手奮闘物語』(シリーズ完結篇)として発売になり、書店に並
んでいる。(10月5日付初版)
第3巻『オペラ歌手誕生物語』は日本エッセイスト・クラブ賞を受賞している。
○昭和22年9月--今から62年前(!)の第一回「畑中良輔独唱会」の感動
○福永陽一郎先生との出会い
○長門美保の話--抱腹絶倒
○二期会誕生の話
○オペラの失敗談
等々、息もつかせず読んでしまった。
それにしても、今から50年前、60年前は熱狂的なオペラブームだったことが分か
る、ユーモアの中にも「貴重な証言」ともなっている。畑中先生は無論のこと、M.
グルリット、木下保先生はじめ、昭和20年代から30年代にかけて活躍した、錚錚
(そうそう)たるメンバーが登場する。
平成11年11月に、門司中学O(オー)先生の嘲笑で始まった物語は、「私を駆り立
てた、あのO先生の『は、ははは』も、もう聞くことはないであろう」で終わっている。

の自伝的エッセー「繰り返せない旅だから」が今年の4月号で終了した。(--現
在は、それに替わって「ブル先生の日々是好日~荻窪ラプソディー」を連載中であ
る。)
その連載は、『音楽少年誕生物語』から『オペラ歌手誕生物語』として単行本にま
とめられている(→こちら)が、このたび2007年2月号から2009年4月号に連載され
たものが『オペラ歌手奮闘物語』(シリーズ完結篇)として発売になり、書店に並
んでいる。(10月5日付初版)
第3巻『オペラ歌手誕生物語』は日本エッセイスト・クラブ賞を受賞している。
○昭和22年9月--今から62年前(!)の第一回「畑中良輔独唱会」の感動
○福永陽一郎先生との出会い
○長門美保の話--抱腹絶倒
○二期会誕生の話
○オペラの失敗談
等々、息もつかせず読んでしまった。
それにしても、今から50年前、60年前は熱狂的なオペラブームだったことが分か
る、ユーモアの中にも「貴重な証言」ともなっている。畑中先生は無論のこと、M.
グルリット、木下保先生はじめ、昭和20年代から30年代にかけて活躍した、錚錚
(そうそう)たるメンバーが登場する。
平成11年11月に、門司中学O(オー)先生の嘲笑で始まった物語は、「私を駆り立
てた、あのO先生の『は、ははは』も、もう聞くことはないであろう」で終わっている。

畑中先生は、9月11日に東京でスタートし、16日仙台、17日札幌、19日長崎、昨22日岡山と日本演奏連盟主催の公開レッスン「日本歌曲公開マスタークラス」を開催されました。
長崎のみならず他の会場でも熱気にあふれたレッスンだったと伺っています。4人の作曲者は既に故人になられましたが、畑中先生はその方々を知る「証人」でもあり、さぞ楽しいお話が聴けたことと存じます。
今後とも気軽にお立ち寄りくださいますよう。