合衆国の片隅で新館 2006~

5人と4頭プラスαと2羽と1匹とその他大勢だったアメリカ暮らしは2人と1頭と1匹になりました。

ゲームを使って条件形

2018-07-14 | 日本語教師の日々
日本語初級と中級の中間にいる超優秀生徒さんが、条件形の使い分けに悩んでいました。

~とき
~と
~たら
~なら
~ば


まあ、いろいろあって難しい。まあ英語だって、簡単なところでは「もし」つければいいとしても結局as long as、とかunlessとかまあ、いろいろ使い分けてはいるのですが、英語にはいちいち動詞を活用するようなややこしいルールがないのでまあ楽といえば楽…
ともかく。母語として育てば自然にたくさんの場面から吸収することになるはずの使い分けをルールや傾向だけで頭に入れるのには限界がある。どうしたらいいかなーってずっと悩んでいました。

で、最初に思いついたのがビリヤード。「的球をこのポケットに入れたいとき、手球はどこに当てればいいでしょう」「手球がここに当たると、的球はどの方向に進むでしょう」「こう当てれば、こう進みます」条件形の練習としてはいいのですが、まあ手球だの的球だの、ビリヤード以外では使わない用語が多すぎるし、説明するのにいちいち動かなくちゃいけないし、自分が下手だと見本がうまく見せられないという決定的な欠点がある。とりあえず一回やってみたけれど、撃沈。

でもこういうゲームでルールを教えるのはいい!と気づいたのでチェスでやってみることにしました。ところがこういうときに限ってチェスセットが見つからない。テーブルと一緒になった大仰なのはあるんだけど、もうちょっと図書館の机とかでもちょこっと見せられるのがあったはず…と息子の部屋を漁ってみたら出てきました。手のひらサイズのチェスセット!しかし!白のナイトが1個行方不明。。。。

長い前置きになりましたが、これが先日の労働。授業の前に必死で消しゴム削って作りました。ボールペンの先くらいのサイズです。



お昼ご飯もすっとばして何をやっているのか



とりあえず完成~!

消しゴムなので弾力がありすぎて削りにくかったですが、もういい。ディテールにはこだわりません。で、結局授業で使えたのはどうしても最後の局面だけ。どうチェックメイトに持っていくか、あるいは逃げるか、そこでしか条件形がうまく使えませんでした。「ここにポーンがいて、キングはここです。敵のクィーンがこう来たとき、キングはどこに逃げればいいですか?」「1手でチェックメイトされてしまうのはどう動いたときですか?」「こう逃げるどうなりますか?」「ステイルメイトでいいならこうしたらどうですか?」
…授業はそれなりに上手く行ったんですが、ナイト使う場面はありませんでした(泣)。でも、生徒さんに言われました。「すごいですね。でも(消しゴムじゃなくて)せっけんで作れば簡単かもしれません」・・・どこまでも優秀な生徒さんでした。




「かんけいないけど、おフロ入れられたよ!」



「さいきんは朝日といっしょにあさんぽだよ!」





日本語 私の今週の宿題

2017-10-26 | 日本語教師の日々
日本語の謎、なんて前フリしましたけど、ちょっと違うかな。大まかに言うと、英語ってなんでも名詞にしちゃうよね!ってことが言いたいのかもしれません、私。


初めての生徒さんが日本語を習い始める最初の時間は大抵自己紹介から入ります。名前、国籍(どこから来たか)、職種、好きなもの…etc. 

「私は日本人です」
「私はアメリカ人です」
「私はメキシコ人です」
「私はネパール人です」
「私は中国人です」
「私は韓国人です」
「私はコロンビア人です」
「私はエルサルバドル人です」
「私はアルンゼンチン人です」
「私はリヒテンシュタイン人です。」長くなってくるとと言いづらい。
「私はアメリカと日本のハーフです。」←突然「人」がつかなくなる。しかも「と」なんか入ってる。

まあ、それでも国籍に関しては日本語はまだ簡単な方なのかもしれません。とにかく「人」つけちゃえばとりあえずなんとかなるから。でもね、世界には国籍が一つじゃない人ってたっくさんいるんですよね。そうなると「◯◯人」という言い方そのものがすでに危ういです。「国籍」という考え方自体も「籍」というものが存在する日本ならではの概念のような気もする。日本という国は言語も日本語、国民も日本人、単一民族とは言えない、ってことになってるけれど、実情はかなり単一民族に近いメンタリティだと思います。あまり例外を考えていないというか、例外が多すぎるのに気付いていないというか、そもそも日本という国の方が世界的には例外なのだということが完全に抜けているというか。


職種は更にややこしい。

「私はresearcherです」→「私は研究者です」…学者みたいだな
「私はchemistです」→「私は化学者です」…さらにオタク度が増している
「私はproject managerです」→「私はぷろじぇくと まねえじゃあです」…こんなんでいいのか。

ええ、みんなまとめて会社員にしてしまえ!

…でももちろんいいんですけど、せっかくの少人数クラスですから、言いたいことを言えるようにするお手伝いがしたい!


しかし、一生懸命考えたのですが、どうも企業の中にいる研究職の人とか、その中で化学分野を扱っている人とか、そういうスペシャリストを日本でどう呼んでいるのか私はよく知らない。ちょこっと考えた限りでは、
日本では専門職・技術職とか間接職とか、化学系エンジニアとか、そんな言葉でその類のいわゆるホワイトカラー職種を表しているような気がします。一方、技術職をそのままtechnician と英語訳してしまうと、日本語とは正反対の直接職つまりfactory workerのようなブルーカラーになってしまう。
今回私が自分の宿題として持ち帰ったのは、生徒さんからの質問
「factory workerは日本語でなんですか」というものだったのですが、これが難問です。今どき「工員」なんて言葉は使いませんよね?ポリティカリー・インコレクトかな?


場合によっては「I'm retired. How do you say that?」(退職してるんだけど、何て言えばいい?)なんて聞かれるときもあります。「私は退職者です」「隠居です」うーむ。
そもそも
「私は教師です」
これでさえ、日本語ネイティブ同士の会話だとちょっとモヤモヤする。「教師」というコトバを教えるために「先生」というのは尊敬表現なので、自分に対しては使えないから、先生ではなく教師、と言います…なんてことを最初の授業で教えるのは酷な気がします(必須なので教えますけどね。)


で。上記のあれこれを普通に日本語ネイティブの会話だったらどういうかというと、

「私はアメリカから来ました」
「企業で研究をしています」
「化学系の仕事をしています」
「プロジェクトを管理しています」
「工場のラインで働いています」
「退職しています」
「日本語を教えています」

これですよ。そもそも名詞で会話してないな、と。


英語って何でも名詞にしちゃうイメージがあります。簡単便利。最初につまづいたのは[reminder」という言葉でした。ある生徒さんがメールに「思い出させるものをください」と書いてきたのでした。辞書を引いて出てきた、reminderの訳語が「思い出させるもの」 だったわけですね。英語はなんでもer付けちゃえば名詞になる! consumer(消費する人=消費者) tax payer(払う人(税金を払う人=納税者)あたりはなんとかしっくり日本語になってるけれど、claimer なんて、いちいち「文句を言う人」なんて言ってられないからそのまま日本語もクレイマーになっちゃった。userもそう、buyerもそう。いちいち「使う人(使用人、じゃ意味がぜんぜん違うけど使用者だととりあえず◯というのもトリッキーだ)」「買う人(購買者?それとももう一段階進んで消費者?)」なんて言ってたら不便だものね。そもそも日本語はすべてが「人」中心すぎるのだ。「人口」しかり「人生」しかり。シカの人口とか犬の人生とか、ああ、もやもやする。



そんなことを考え出すと時間がいくらあって足りなくなって、結局教案ハンパなまま授業に臨み、また生徒さんからの思いがけない質問に撃沈されることになるのでした。日本語と英語、違うなー、違いすぎるなー。





「あのね、ちなみにぼくは『licker』って言われてるんだよ。何でも舐めるから。日本語で何!?」


ホラ、困るでしょ?舐める人?犬だけどね。


久々にちょっとだけ真面目な記事を書いてみました。で、factory workerを(主にホワイトカラーの人たちが)何と呼ぶのか、についてはまだ解決してません(涙)クラスは明日。ああ。。。日本語教師とも日本語教授法とも関係なくてただの英語が苦手な日本人の愚痴になってる。。。




「は」なのか「が」なのか

2017-09-23 | 日本語教師の日々
なんちゃって日本語教師なんかしてますが、時々本当に正しい日本語がわからなくなります。
ある日、生徒さんとメッセージのやりとりをしていて、私が

 「(生徒さんの小さい娘の)ナタリーにノンタンの絵本を買いましたから、こんど もっていきますね」
と書いたらその返事が

 「ありがとう。ナタリーは よろこびます」

でした。「ナタリーは」 うーん? おかしい。じゃ、「ナタリーが」 では? いや、やっぱりおかしいか。あれ???

しばらく考えましたが、我々ネイティブの日本語だったらここは主語を抜くところです。いちいち「私の名前はTAMAです」って自己紹介しないのと同じことです。でも、この「主語を抜く」ことができるのはかなり熟達した生徒さんでないと無理。いつ抜いて、いつ入れるのか、判断が難しいみたいなのです。だから「ナタリー」が入っちゃうのは仕方ない。ならば助詞は何になる?

「が」と「は」の使い分けには生徒さんの身になっても、また教える立場としても泣かされっぱなしです。これを「a」と「the」の使い分けと同じ、というふうに教えるやり方もあるようですが、それもやっぱり似てるけど違うと思うし。

さて、この場合、「ナタリーは喜びます」「ナタリーが喜びます」 助詞はどっちでしょう?

ちなみに私は答えを知りません。あえて言うなら「は」かな。
あーあ。日本語はめんどくさい。



「そのクソめんどくさい日本語をちゃんと『でちよ』とか『でちのに』とか自在に活用してる犬のボクをもっと尊敬しやがれってんでちよ。」



「ボクなんか日本語がんばってるけど相変わらずコミュニケーション取れない子って言われてるよ!ひどいよ!」



お互い様!

2015-04-18 | 日本語教師の日々
生徒さんが言う。

「どうして【ここ】と【こうこう】が違う意味なんですか。同じ音じゃないですか。【ゆめ】と【ゆうめい】も【おじさん】と【おじいさん】も同じじゃないですか!」

教科書の第一課に入る前に練習したと思うけど、日本語はほとんど一つの文字ごとに一つの母音がついていて、だから【ここ】は2拍で【こうこう】は4拍。日本人にとっては全然違うの。こうやって手を打ちながら言ってみて。ほら……


「こう、こう」(2拍)


・・・・・・あれ?
いや、だから「こう」「こう」じゃなくて「こ」「う」「こ」「う」これで4拍になる。もう一度、ハイ!

「こう、こう」

いや、だから4拍だってば。こ、う、こ、う。あ、ほら手が先に行っちゃった、1文字1拍でよろしく。いや、頭は振らなくてもいいから。そんなに力入れなくていいからね。うわー、顔真っ赤だよ。


・・・・・・。
これを何度も繰り返すと生徒さんが時々ぶちきれて「なんで日本語ってこんなにややこしいんですか~!」と文句を言い出す。そしたらこの反撃。「writeとlight、trackとtruck、それにarrogantとelegant、さらにはuglyとagreeだってみんな私にとっては同じ音です!」

「そ、それは全然違う音ですよ。」「カタカナにすると同じなんです。みんな苦しんでるの。お互い様!」これで大抵黙ります。(本当は威張っている場合ではない在米13年の私)


母語によって、「聞こえない」もしくは「聞こえにくい音」や、「取りにくいリズム」がある。これは本当にやっかいですね。ちなみに英語圏の人々(に限らないかもしれない)鼻濁音が極端に苦手なことが多いみたいです。違う音に聞こえる、というのじゃなくて完全に「聞こえない」。西日本へ行く生徒さんには必要がない音といえば言えるのかもしれないけど、やっぱりテレビやら公共放送やらでは鼻濁音聞き取れないと困りますから、最初は普通に鼻濁音使って話すようにしていますが。



「おばーさんのやつ、ボクボクボクボク…」←これが全部鼻濁音じゃなかったらうるさくてしょーがない気がする。




「抱っこしやったでち~」



最近仕事とバレエ以外何もしてないのでたまには仕事の話題にも触れてみました。




気づいたら春が来てるぞー。





思い込みはキケン

2014-02-18 | 日本語教師の日々
久しぶりのブログ投稿…実はここしばらく、日本語の集中コースで、束の間とは言え、フルタイムの残業付きだったので、ブログはずっと書き溜めの予約投稿でした。家事はたまるわ、バレエにも行けないわ、ピアノなんてろくに触れてさえいないわ……。

手塩にかけてゼロから育てた生徒さんたちが、ちゃんと日本語でコミュニケーション取れるようになって日本へ旅立って行く。とても嬉しいことだけど、寂しさも半端じゃない。いつものことながら感傷的になってしまいます。

そうそう、今回、集中コースの最後の方になって、今までずーっと信じていた大間違いを知ってびっくりしたので書き留めておきます。

例えば、大きい←→小さい とか、 買います←→売ります とか、 生徒←→先生 とか、
いわゆる「反対言葉」のときに、この←→というマークを何の疑いもなく使ってきたのですが、それをアメリカ人の生徒さんが、←→ …どちらにでも入れ替え可能。つまり類語と理解していたことが判明!!

でも、そのわりには、ちゃんと会話が成立しているので、本人も「変だな」と思いつつ深く考えていなかったのかもしれませんが……。やはり各種ボディランゲージの意味が違うように、「マークの意味は同じだろう」という思い込みは危険ですね。しつこいくらいに確認していかなければ。



「でちからね、犬は毛皮着てるんだから寒くないだろ、とかいう思い込みはキケンだと思うでちよ。。。」



モラッテアゲテクレマスカ

2013-11-14 | 日本語教師の日々
大好きなコミックエッセイ「日本人の知らない日本語」(一人別名:日本語教師あるある本)の4巻が発売になりましたね。って、いまさらですが、こちらで身内・知人に頼んでgetできるのはちょっと遅くなっちゃうんです。 

毎度のことながら面白すぎる。


早速ネタを一つ使ってみました。日本語学習レベル上級者(JLPT N1を受験)との会話。

「このおりがみ、息子が作ったんですが、もらってあげてくれますか?」

もう、期待通り抱腹絶倒のリアクションをしてくれまして。ジェスチャー付きで大げさに

(両手のひらを上に向けて遠くから自分の方へ抱え込み)「もらって~」
(その両手を私の方へ戻しながら)「あげて~」
(その手を自信なさゲに自分の方へ戻しながら)「くれます~……か?」

「・・・・・・はいyellow20?」


だって。「ちょっとまって!私は、もらいますか?あげますか?誰がくれますか?何を?」

やりもらい(みんなの日本語L.7)自体が混乱しやすいのに、動作のやりもらい(L.24)がコンビネーションになっているんだから大変です。本来なら「もらってやってくださいますか?」って更に敬語まで入ってくるんだから、本当に日本語って大変です。活用とモダリティが多すぎ~。これを何の意識もせずに使えるのが母語というもの。第二言語が第一言語を越えることはないだろうなあ、と実感します。



「こんなボクなんでちけど、もらってやってくれまちか。ちなみに、この『まちか』の活用も非ネイティブには難しいでちよ。」



皮を剥くのはリンゴ?豚?

2013-09-27 | 日本語教師の日々
今年も来ます、JLPT(Japanese Proficiency Test = 日本語能力試験)の季節。これは、日本語を学習する人が受ける力試しみたいなテストで、アメリカでは1年に1度しか実施されません。その締め切りは今日。私の生徒さんたちは……


なんでそんなに揃いも揃って上のレベルを受けたがるのだ~!打ち合わせと違う…orz チャレンジ精神旺盛 すぎ です。

でも、本人たちが受けたい、がんばるという以上、全力で支援するのみですが。というわけで、これから12月までは気が抜けません。私の頭の中は、寝ても覚めてもJLPTになりそうです。


えー、そんな中、優秀な生徒さんから、とある練習問題について質問。

「こんなにうすく皮が剥けるなんて、[    ]ですね」

 空欄に入る言葉の選択肢は、正解の「すごい」の他、いくつかの形容詞。その中から選ぶのですが、疑問点はそこじゃなかった!

生徒さんの質問:「この『皮』は何の皮ですか。」

な、何の皮って…まあ、リンゴか梨か、そんなところじゃないでしょうか。そう答えても生徒さんは納得がいきません「どうしてわかるんですか。どうして豚や牛の皮じゃないんですか。」

そこかいっ!と驚きました。



「オマエ、なんてヤバンな質問を。」
※咥えているのはクキさん唯一のおもちゃ、ゾーキンです。



「何言ってんでちか?皮ごと食べればいいでちよね?」


これは、出題者が「リンゴの」とか何か目的語を入れておくべきだったんでしょうか。日本人の常識、世界の常識にあらず、とまた目からうろこが落ちた質問でした。(だからこそ、日本の文化背景まで理解しろ、という深~いお心?)

そもそもリンゴの皮をむく習慣がないアメリカ人には見当がつかない質問だったのかもしれません。そこから、日本人の包丁使いの話、そもそも、日本人はリンゴの皮をピーラーで剥いたりしないのだ、とかお刺身を食べるときに着いてくる白い糸のようなものは、包丁で薄くかつらむきにして細く切ったダイコンで、そういうテクニックを磨くことが料理人の大切な修行の一つなのだとか、だから「皮を薄く剥ける」というのはすでに褒め言葉なのだとか、カルチャーのバックグラウンドにまで話はどんどん広がっていくのが楽しいのですが、テスト前の今だけは、脱線してる場合じゃない。しちゃったけど。

しかし、後から考えた。動物の皮だったら、「剥く」じゃなくて「剥ぐ」だよね。そっちから攻めるべきだった?いや、でも塊肉から皮を取る時は「剥く」と言っても間違いじゃない気もするし。

ああ、日本語、深いです~。


日本人らしく。

2012-11-27 | 日本語教師の日々
アメリカで日本語を教えて、日本でその生徒さん達に再会するほど嬉しいことはありません。

東京で出世しちゃってる人もいたし、名古屋で働いている人達も、みなさん、立派に、本当にびっくりしちゃうくらい立派に日本で社会人活動をされてました。お店の予約も、私を連れ回してwくれたツアーも、待ち合わせも滞りなく。すごいなあ。遊びに行くときは私がお手伝いしてあげなくちゃいけないかと思っていたのに、お世話になるばかりでした。

みなさん、日本人よりも日本人らしく。

見てくださいよ。このピース率w


私、実はこの日本人のお約束「写真でピース」がどうもこっぱずかしくてできないのです、昔から。しかし、今回ここまでピースサインが浸透していることに気付いて愕然。じ、次回からは、私もがんばってみなさんと一緒にピースしますねっ!


すっかり日本の生活に馴染んでいるみなさん、ピースサインだけじゃありません、日本人らしく…

カレーだってちゃんと箸で食べてますよ!


・・・・・・日本の生活担当の教師、出てこーい。

そんな彼らが私に語った、日本で驚いたこと。

「動物園にリスがいたんですっ!!」

思わず写真撮っちゃったそうです。
トコロ変わればオドロキ変わる、というお話でした。




ウーの大学にて。


常に3~4匹のリスが視界に入っております。



日本の命はどうですか。

2012-06-08 | 日本語教師の日々
生徒さんからの質問。
…大抵の「突拍子もない日本語」には対応できる私にもこれは難問でした。

「日本のイノチはどうですか?」


NHKのポッドキャストで日本の自殺率の話なんか聞いたばかりだったし。混乱したなー。

原因は教科書の日本語訳

命…life

これだったわけで。

質問の意味は、

「日本の生活はどうですか?」 つまり「How is Japanese life?]


そうですよねえ。難しいなあ。だから直訳はダメなんだけど、他に言葉を知らなければとりあえず言ってみる、これも大事。

それにしても

lifeというのはトリッキーな単語です。

命であり、生活であり、人生、でもある。

一方で、日本語の「人生」という言葉もまた微妙で、「じゃあ、犬のlifeはなんて言うの?」って日本人の私でさえも悩んだりします。「人生」という言葉は、単に「人間が」生まれてから死ぬまでの期間を指すのか、それとも便宜的に「人」という字を使っているけれど、動物のlifeにも「人生」という言葉を当てはめていいのか。いけないと言われても「犬生」とか言い始めると「猫生」に始まって、「熊生」とか「鯨生」とか、果ては植物の一生は「米生」とか「胡瓜生」とかどこまでも行ってしまいそうでもうわけがわからない。


対応する訳語がない単語って実はものすごく多くて、日々悩んでおります~。



「抜け毛の一生は「毛生」でちか。」
「てか、それ全部オレの毛な。」



「お子様たちの野球生活は英語で何てゆーの。」



「このケージはこれから第二の”けーじ生”を生きるんだな。」




「そんなことより兄さん、記念撮影でちよ。協力しないと噛みまちよ。」


「兄さん邪魔でち。」



バラ最盛期、つかの間の華やかさ。短い薔薇生でございました。



 

気になる発音

2012-03-31 | 日本語教師の日々
最近気になっているもの……それは鼻濁音

ここ1年ほどは、ポッドキャストでNHKのラジオニュースを聞いているのですが、最近特に、よく鼻濁音が使われているような気がするんです。私が日本語教師の勉強をしていた頃(今もだけど)鼻濁音はだんだん少なくなっている、と聞いたような気がする。でもNHKでは違う?

助詞の「が」 これは気になりません、というよりも鼻濁音じゃない方が気になる。でも、十五カ所の「五」とか、圧力ゲージの「ゲ」とか、一番びっくりしたのは、東京ガスの「ガ」までが鼻濁音。私が神経質過ぎるのか、でもやっぱり気になります。

というのも。この鼻濁音、アメリカ人が一番聞き取れない音なんです。アメリカで日本語を教えていると、やはりほとんどの生徒さんは英語話者。英語は、母音も子音も日本語よりも種類が多いので、英語人たちは、日本語の音を聞き取るのにさほど苦労はしません。逆に日本人には、英語のTHの音とか、Lとか、聞き取りにくい音が山ほどあります。でも、そんな英語母語の人たちが一様に「は?」と聞き返すのが鼻濁音です。



だいくせい
べん

初級の一番初めの方に出てくるこんな語彙にいちいちつっかかってしまう。書かせてみると

かぎ→かに 
かぐ→かぬ
だいがくせい→だいなくせい
べんごし→べんのし

みたいにNの音を聞き取ってしまうようです。

発音で言えば、「です」「ます」の「す」の音も、ローマ字では「desu」[masu」と綴るのに、発音は「des」[mas」と、最後のUがない、と指摘されることもよくあります。日本人には聞き取れない最後の[u]に、彼らはとても敏感です。言語の基本は、読みじゃなくて聞くこと、なんだけど、その言語の中で育っていないと、その音を聞き取るための聴覚が発達しないらしいですね。だから私はLとRの音が聞き取れないし、THの音が発音できないわけです。最近ではtruckの話をしているのに、発音のせいでtrackの話だと思われていて、しばらく話がかみ合わなかった事件がありました。日本語では、どっちも「トラック」なんだよぉ(涙)。

聞き取れないというのが言語の進歩で一番の問題だなあ、と近頃つくづく感じています。生徒さんの日本語も私の英語も。


幸いなのは、私の受け持ち生徒さんのほとんどは中部地方に赴任予定だということ。中部地方のみなさんは、鼻濁音を使わないとのこと。外国人には優しい言葉なのかもしれませんね。いや、しかし名古屋地方には「~てみえます」とか「えびふりゃー」とか、いろいろ手強い言葉もありましたっけね。


庭の八重桜、咲きました。でも肝心の塩漬け用葉っぱが大きくならないんだなー。



「これ、サクラじゃなくてナシ吹雪なー。」




日本語教師のう丼な会話

2012-02-18 | 日本語教師の日々
初級の生徒さんに、「写真を撮る」という表現を導入したときのこと。彼はもちろん「とる」が英語の「take」にあたる言葉だとは知りません。(私は英語の訳語を教える前にイラストやパントマイム(!?)で導入を試みます)

生徒さんは、英語ってヘンだと言いました。英語では写真を撮ることを「take」って言う。一体何を「取る」んだ、と。日本語では「とります」が写真を撮る動詞なんですね、と。

しかし!日本語でも、「ものを取る」とか「塩を取る」とかの「取る」と同じ音で写真を「撮る」って言うんですよね。同じ考え方なんですね。

…なんて会話を(もちろん英語で)サラッとしたんですが、家に帰って考えるともなく考えていてふと気付いた。どうして英語の「take」が、日本語の写真を「撮る」と同じ使い方なのか。もしかして、写真という技術が日本に輸入されたとき、当然ながら「take」という用語も輸入されて、もともとの英語の「take」は既に日本語で「取る」と訳されていたから、同じ音に「した」のかもしれないな、と。

こういう、生徒さんとの何気ないスモールトークから「今まで気付かなかった!」という発見がよくあって、これもこの仕事の面白さだと思います。

こういう、日本語教師の小ネタ、いつも「ブログに書こう!」と思いつつ忘れちゃうんですが、思い出したら書いてみようと改めて思いました。


ついでに、どうでもいい小ネタも一つ

生徒さん:「うどんは どんなごはんですか。」←日本語で
私:「うどんはごはんじゃありません。noodleです。そばをしっていますか。そばみたいです。スープに入っています。」
生徒さん:「『~どん』はごはんじゃないですか」
私:「え?」
生徒さん:「カツどーん、ぎゅうどーん、ね?」
私:!!!!!!!!(気付かなかった!うか!)


毎日が楽しいです。


「カウンターの上からちょっと美味しいもの盗んだら死ぬほど怒られたでち。」


生徒さんにいただいたチョコレートケーキでした。。。。。お腹壊したりはしなかったものの、なんか1日シュガーハイになっていたような…ついでに隣にあったタマネギ入りハンバーグも食してしまった模様。

小型犬じゃなくて、よかった、ホントに(涙)。


日本語を勉強しよう!「~る時」「~た時」

2011-01-18 | 日本語教師の日々
ブーちゃんの彼氏「け」君が日本語レベル3のクラスに合格しました!思えば一昨年の夏、日本人の彼女ができたばかりに、その母親(私)から、「私の利便のために、是非とも日本語を学んでくれ!」と懇願され断る隙もなく始め(させられ)た日本語。今まで私が教えた個人レッスンが18回(36時間)の他、車の中や何かの待ち時間でのレッスンを数回、後はほぼ自力で勉強して、ここまでたどり着きました。もちろん、日本での経験は彼の日本語能力を飛躍的に伸ばしましたが、それにしてもえらい!


日本語教師になる勉強をしていたとき、それまで無意識に使っていた日本語を見つめ直す機会がたくさんありました。…と過去形で書いていますが、今でも日々、日本語を見つめ直しています。時々考えすぎて何が正しいのかわからなくなったりもしますが……。


そのひとつが「~る時」と「~た時」 (みんなの日本語Ⅰ 23課/Japanese for Busy People (ver.3)Ⅱ Lesson8 )

「日本へ行ったとき、空港でコーラを買いました。」←言うまでもなく過去の話です。

「日本へ行くとき、空港でお土産を買いました。」 ←過去の話です…でも「行く」とき?どうして現在形に?


逆に

「日本へ行くとき、いつも空のスーツケースを持っていきます。」←これは習慣的な話なので、現在形です。

「日本へ行ったとき、いつもスーツケースがいっぱいになります。」←これも習慣的な話なのに、「行った」の部分は過去形です。


日本語教育の訓練でこの使い分けの勉強をしたとき、先生から

「部屋に入るとき電気を付けました」

「部屋に入ったときスリッパをはきました」

というような状況を導入されました。そのとき、私はその二つの文章の、どこがポイントでどう意味が変わるのか、混乱してしまったものです。私だけでなく、同時にそのトレーニングに参加していた日本語教師予備軍のみんながぽか~~~んとしたのを覚えています。そして「どう違うの~???」という大騒ぎ。

この「~とき」の前の時制は、その行動を起こしたのが、入る前だったのか入った後だったのか、によって決まるんですね。つまり、「部屋に入るとき電気を付けた」のなら、部屋の外側からスイッチに手を伸ばして電気を付けたことになる。日本人はそういうことを特に意識せずに使い分けているんです。


「部屋のドアを開けとき、イヤな予感がしました。」
「部屋のドアを開けとき、犬が静かでした。」
「部屋の隅に大きいウ○チがありました。」(お食事中の方、失礼しました)

というふうに、日本人は普通に使い分けていますが、これをいちいち、「嫌な予感がしたのは、ドアを開ける前だから現在形」と考えなくてはいけないので、日本語を学ぶ人は大変です。

…って、似たようなことを我々も英語でがんばってるんですけどね。(ナンテエライノ、ワタシタチ…なんてことはきちんと言えるようになってから言え

ちなみに、このルールを定着させるとき、私が愛用しているのは、Japanese for Busy People ver.2 Ⅱのworkbookで、こういった状況がマンガで実にわかりやすく表現されています。(ver.3でもほぼ同じですが、個人的に古い版のイラストの方が好きなんです)

1.ビジーさんは、よく新幹線で大阪に行きます。(JBPでは、「~(place)へ」ではなく「~に」で導入される)
2.新幹線に乗るとき、いつもビールを買います。

------ここまでは習慣的な「いつも」の話------


----ここからは具体的に昨日起きた「過去」の話----

3.昨日も新幹線に乗るとき、売店でビールを買いました。(ホームの売店でビールを買うイラスト)

4.新幹線に乗ったとき、ビールを落としました。(ドアの内側でビールを落としているイラスト)

5.ビールをひろって、席に座りました。(イラスト)

6.すぐビールを飲みたくなりました。

7.ビールを開けるとき、少し心配でした。(ビールの缶を見つめて悩んでいるイラスト)

8.ビールを開けたとき・・・・・・(勢いよく飛び出したビールがビジーさんの顔面にヒット)

9.ビジーさんは大阪までとても寒かったです。(イラスト)

10.大阪に着いたとき、風邪を引いていました。(イラスト)

これでも1度目で理解できる人は稀で、またそういった飲み込みの早い人でも、実際に使いこなせるようになるまでには何度も練習が必要です。旅行の話をしている時に、「行くときの天気はどうでしたか?」と聞いて、旅行に出る前、あるいは目的地へ行く途中の天気を答えられたら完璧、旅行先での天気を答えてしまったら、もうちょっと練習続行、としています。


「オレが天国に行った時はよろしくな、ほぷさん。」 
未来のことでも過去形になりますよー。



「こっちにくるときは、いっぱいおみやげもってきなさいなのよ~。」


スパイシーな洋ナシ

2010-10-29 | 日本語教師の日々
 最近たまにしか行けないESLクラスで、よくSensory wordsというのを習うのですが、いくら教わってもやっぱりよくわからないものがたくさんあります。日本語のオノマトペを、いくら説明しても「納得いかない~」という顔をしている生徒さんたちの気持ちがよくわかる。だいたい、[spicyなリンゴ]ってどんな味?少なくとも、カタカナ語のスパイシーとは全然違うのは確かだけど。


ちなみに私のお気に入りは手前にまるごと転がってる、[アンジュー・ペア style="text-decoration:underline"><a style="text-decoration:underline">wikiさん</span></a></span>をどうぞ)なめらかで柔らかく、思わず深呼吸しちゃうような良い香り。ほぷちゃんの”マンション”もこのアンジュー・ペアの香りになってます。

日本語の生徒さんたち、もれなく全員が苦しむ日本語がオノマトペですが、日本人には、それが「わからない」ということがよく「わからない」。英語を使わず、雷を説明しようとした私が「ぴかっ!ゴロゴロゴロ」と言ったときの生徒さんの顔は一生忘れられないでしょう。

私が日本語教師の研修を受けていたとき、先輩に教わった「おなかがすきました」の導入は「朝から何も食べていません。お腹がぺこぺこです。」これ、日本を離れたら絶対通じませんから。喉がカラカラも疲れてクタクタもまったくイメージが湧かないようです。

今まで教えた中で一番優秀な生徒さん(普通に会話ができる)に、5歳児用の問題集でオノマトペを選ばせたとき

・肉をじゃぶじゃぶ焼く
・ぱしゃぱしゃ食べる
・もぐもぐ飲む
・ぐつぐつ切る
・ぱくぱく寝る
・わくわく歩く

…って思いっきりやってくれたものですが、自分も英語で同じことをやってるに1000ガリオン。

<div align="center"><img src="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/06/89939cf1b1c8979a98df25f867367658.jpg" border="0">
ハロウィンたけなわ




日本語検定試験迫る!

2009-11-23 | 日本語教師の日々
ブログの更新、とことん不規則になってます。確かに忙しいのは忙しいのだけど…。

よその掲示板とかコメントとかを書く時間はあるのに、ブログ更新ができないってことは、どうも「まとまった時間が取れない」というところに理由があるようです。小刻みの時間だと、ちょこちょこした作業やmixiのアプリで遊んだりなんかは気軽にできるんだけど、こんなブログでもやはり「考える時間」っていうのが必要なんですよね。

しかし忙しいな。日本語のクラスで、「忙しいっていう字は、『心が死ぬ』って書く(意味)のよ~」と教えたら、生徒さんびびってました。英語でbusyっていうと、どっちかというとポジティブに使うけど(Keep myself busy!とかね)日本語の「忙しい」は、よっぽど「儲かってます~」って言いたい場合でもなければネガティブかも。

日本語のクラスと言えば、今は、日本語検定試験(JLPT…Japanese Language Proficiency Test)追い込み時期です。アメリカでも受けられるこのテストは年に1回(毎年12月初旬)だけ。日本とアジアの一部では年2回開催になったみたいだけど(1,2級のみ)こちらでは、とにかく年に1度のチャンス!というわけで、今かなり気合い入ってます。教える方も、教わる方も、ね。

ちなみに問題はこんな感じ。

聞き取り(聴解)例題(3級)
・お母さんと子どもの会話です。問題:子どもが初めに行くところはどこですか。

母「まことくん、おつかいに行ってきてくれる?」
子「いいよ。どこへ行く?」
母「肉屋で鶏肉を買ってきてちょうだい。」
子「わかった。」
母「あ、その前に八百屋でキャベツもね。」
子「うん。行く途中に、ケーキ屋でアイスクリームを買ってもいい?」
母「アイスクリームなら家にあるでしょう。」
子「はあい。じゃ、行ってきまーす。」

問題:子どもが初めに行くところはどこですか。(この部分は最初と最後に繰り返される)
選択肢:1ケーキ屋 2アイスクリーム屋 3八百屋 4肉屋


日本語ネイティブにとっては、どこが難しいのかよくわからないかもしれないですが、まず「行きます」という動詞には親しんでいても、その「てフォーム」である「行って」に「きて」が付いて、しかもそれが「~てくれる(~てあげる、~てもらう)」という難関動詞になっているところでつまずく人はつまずきます。

そしてせっかく「肉屋で鶏肉!」と覚えたら「その前に」と言われて頭の中で順番が狂う。さらに今度は子どもの方から「行く途中」に「ケーキ屋」で、「アイスクリーム」なんて言われちゃうんだから必死で内容に付いていくしかありません。さらに、お母さんは子どもからの問いかけに対して「いい」とも「ダメだ」とも答えず、「アイスクリーム【なら】家にある」という、これまた難関の条件形を使ってやんわりと断る。

これが一つずつゆっくり考える間もなく次々と襲ってくるんだから…(>_<)

・・・・・・・かわいそうです・・・・・・

もっとも、我々がTOEICやら何やら英語の試験を受けるときもたぶん似たような目に遭っているのだし、ムスメはフランス語で、ムスコは中国語やドイツ語で、やっぱり似たようなテストに四苦八苦しているらしい。ということは、語学の勉強なんて、ある程度同じようなメソッドでコツコツと勉強して、触れて、慣れていくしかないってことなんだろうなあ。

私も日々実感しているけど、言葉って「わかっている」ことと、それを「使える」ことの間にはかなりの開きがあります。日本を旅行してきた生徒さん、通りがかりの日本人と日本語で会話して、思っていたよりもちゃんと通じて嬉しかった!と。でもね。

私「写真もいっぱい撮ってもらったみたいですね。人に写真を頼むとき、なんと言ったんですか?」
生徒さん「『ワタシノ シャシンヲ トリマセンカ?』ト イイマシタ」
私「・・・・・・それはね、『私の写真が欲しいですか?』っていう意味ですよ。」
生徒さん・・・・・ひたすら赤面


このように、「~ってくれる」「~てもらう」の文法は知っているはずでも、いざとなると使えないものなのですよねえ。ああ、耳が痛い。

ともかく。
最後の追い込み、がんばれ~!JLPT 受験生たち!


「オレの写真を『撮りませんか』 何がいけないのか、オレ全然納得いかなーい。(てか、撮らないでくれる?)」



それにしても、autopage反応遅し。このブログサイト、いつまでもつのかしらん。。。

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ハジメマシテってどういう意味?

2009-09-22 | 日本語教師の日々

「花よりオレっていうファンのみなさんのために(妄想)。」



「オマエこの写真ちょっとロシュツカタだ。」
素人がわかりもしないのにホワイトバランスとかisoとかいじるとねぇ。。。


日本語勉強中のアメリカ人と話していて発見。というか、彼女が発見したことを教えてもらいました。

「英語では、パーティで誰かと会って"Nice to meet you!"と挨拶して、その日、『楽しかった。じゃあバイバイ』のときにも"It was nice meeting you all!"と挨拶する。でも日本語は違うのよね。」

え?どうして?日本でも初めて会った人と別れるときは「お会いできてよかったです」って言う表現あるけど。

ところが!彼女の経験はこうでした。


日本人のパーティへ出てたくさんの人と会った。彼女は先に帰らなければならなかったので、会場にいたみんなに大きな声で別れの挨拶をしたんだそうです。手を振りながら

”はじめまして~!”

(みんな、会えて嬉しかったわ~)


場が固まった、と。

な~るほど……そういえば、私が日本語を教えるときも、最初の挨拶「はじめまして」は[Nice to meet you]と同じ機能だ、と説明してしまいます。でも違うんですね~。「はじめまして」は、意味合いとしては「お会いできて嬉しいです」なんだけど、文字通りの意味だと単に「会うのは初めてです」ということになります。それだけでは英語のような意味にはならないんですね。

日本語にはそういう決まり文句の挨拶がたくさんあります。「遅れて済みません」の意味で「遅れまして」なんかも、ニュアンス抜きに言葉通りでは意味が全然通じません。こういうニュアンスを、いくつかの例を並べてすぐに感じ取ってくれる生徒さんもたまにはいますが、ほとんどの場合は「何故?????」という反応になります。


つくづく、通り一遍の言葉の機能だけではなく、文字通りの意味や使う場面もよく気を付けて指導しないといけないんだなぁと思いました。
むずかしいよね~!

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