犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

クレアチニンと尿素窒素(BUN)の検査3回目。

2015年11月21日 | 健康・フード・病気・治療・腎不全



そんなこんなで寝たんだか寝てないんだかはっきりしない状態ではあったが検査なのだった。



洗濯ものを手早く干し、7時過ぎにオレコの散歩、戻ってきてごはんを食べさせて、こんちゃんと出かける。

マナーベルト、ごほうびチーズ、お水(カップも)、は、前の晩に準備済み。

すでに不信感を持っているオレコが「こんちゃんだけピクニック?」って誤解しないよう、できるだけ小さい荷物にまとめておいた。

ささーっと出かける。




外に出て、大小の用事を済ませると、言って聞かせたわけではないけど、こんちゃんは自動的に車に向かう。

なんだろうね。この以心伝心ぶりは。心なしか、大小の用事を済ませるのも、いつもより素早かった。

こんちゃんたら、自分ひとりのお出かけの時は絶対そうなのに、病院だと気付いていないのが、私としてはラッキー。

風邪の具合がいまひとつで薬を飲みたかったのであるが、今日は運転が多いし、ここのところ極端に睡眠不足だから、

薬を飲んだら事故になるかもしれない。そんな状況で飲めなかった。咳がつらい。マスクの下の鼻水も。




いつものように5分前に病院につくと、もう、第一駐車場はいっぱいで、停めやすい第二駐車場へ。

無人受付機にカードを挿入、これで受け付けが済んだので、誰もいない1Fの待合室(診察室と待合室は2F)で、こんちゃんにマナーベルトを装着。

彼もここへきていろいろを思い出してきたのか、もそもそあばれるので、つけづらい。なんとか装着できて、抱っこして2Fへ。

モニターを見て順番を確認するとやっぱり10番目。ひとけた台にはなかなか届かないねー。

いつもは8番なんだけど、吠える子がいたので、反対側の2番の診察室の前にふたりで座る。

こんちゃんはガクブル。キャリーの中でひんひん悲痛な悲鳴をあげながら、逃げようとしてるのかひっきりなしに穴掘り業務をする子がいて、

その子のたてる音に恐れおののいているのである。もちろんこれから先生に血をとられることも怖いに違いないのだが。




その日は30分ほど待ったら検査で呼ばれた。

先週2度目のときはなぜか10キロ超えていたのだが、今週は9キロ台に戻っていて、先生に「痩せましたか?」と聞かれたんだが、

普段9キロ台で、こないだのがおかしかったように思うし、この期間に太って痩せたとは考えにくいので、しかしそれを説明するのも難しく、

端的に「いいえ」と答えた。先生は納得いかなかったのか、もう一度「痩せましたか?」と聞くのだが「いいえ」と答えるしかなかった。

一度目に来て総合検査したときは9キロ台だったのであとで手術するときにでも見返してもらえば、異常があるわけでないことはわかってもらえるだろう、と、同じやり取りを繰り返した。

素早く採血してもらい、また待合室へ。また30分して呼ばれた。結果。


尿素窒素(BUN)
1度目:60オーバー
2度目:35.3
3度目:32.3

尿素窒素とは、体内でエネルギーとして使われたタンパク質の老廃物(タンパク質の最終代謝産物)です。
食事で摂ったタンパク質量に左右されるため、腎臓が悪くなくても過剰なタンパク質摂取によって上がります。
また、カロリー不足など体のタンパク質(筋肉など)が使われた場合や、脱水、消化管出血などがあるときにも増えます。
腎機能が低下すると腎臓から排出されず、血液中にたまり、尿素窒素の値は上がります。


血清クレアチニン濃度
1度目:1.8 ※ステージ2
2度目:2.2 ※ステージ3
3度目:2.1 ※ステージ3

クレアチニンとは、筋肉内にあるクレアチン(アミノ酸の一種)が筋肉を動かすエネルギーとして使われた後にできる老廃物のひとつです。
クレアチニンは食事の影響を受けないで、常に一定量生産され、ほとんど体内に再吸収されることなく、腎臓からのみ排泄されます。
なので、クレアチニンが腎機能をみる指標となっています。
腎機能が低下すると腎臓から排出されず、血液中にたまり、クレアチニンの値は上がります。
ただし、筋肉量に比例するため、筋肉が多い人ほど濃度が高く、筋肉の少ない人は低くなります。

ステージ分類 血清クレアチニン濃度
(mg/dl) 残存している腎機能 病
1 1.4未満 100-33% 尿濃縮能の低下、タンパク尿 臨床症状なし
2 1.4-2.0 33-25% 軽度の高窒素血症、臨床症状なし~軽度(多飲多尿)
3 2.1-5.0 25-10% 中程度の高窒素血症、全身性の臨床症状(胃腸障害・貧血など)
4 5.0以上 10%以下 重度の高窒素血症、全身性の臨床症状 尿毒症

もっとくわしくこちら「Let's Study! 犬の病気」



1度目の劇的な降下ぶりからすると地味な展開。

減ってはいるが、目標の20台にはまだ届かない。

また2週間続けてみましょう、とのことで、お薬をもらってきた。

心臓の薬もなくなるので、申し出て処方してもらう。

まったく同じ薬で同じ量なのに前の病院より1620円高かった。

致し方ない。設備力。スタッフ数。それが価格に反映されるのだ。

その分、安全かつ精密な医療及びサービスを受けられるというものだ。

でもかかりつけの先生(魁皇)が好きなので、ここのところじくじくと悩んでいたのだった。

難しいことが起きたらこっち、お注射と持病はあっち、なんていうのはいけないことじゃないだろうか。

でもまだ悩んでいる。あっちの先生だって優秀でよそから運び込まれてくる子が結構いるのだから。




薬とこれまでの食生活で下がらないのなら、食べるものをさらになんとかしなくては。

一日にとっていいタンパク質やリンの量にあわせてできるだけそこに近づけた食事を与える。

犬だとそこまで詳しい資料がすぐには見当たらないのだが、人間の腎臓病の食事療法なら、web上にたくさん資料があった。

まったく同じというわけではないだろうけども、応用はできるだろう。

朝は心臓のお薬と、これまでどおり、キドニアを与える。

夜はクレメジンを飲むので、有害物質が腸内で吸収されるから、タンパク質とりんが少ない食べ物と白米のおかゆ。

今のところ、とり軟骨(ヤゲン)、牛タン、が、よさそうなので、それを与えている。

ミネラルとビタミンも腎臓を酷使するので、あまり含まれない方が良い。

気になるのは体に必要な栄養なんだが、たまに与えるおやつなどからとれるように工夫。

待合室であたふたするこんちゃん

食事を変えてから、いいことがあった。

腎臓のせいだったとはつゆにも思っていなかったのだが、朝方よく吐いていたのだけれど、それがなくなった。

数値的に見ると、こんちゃんはステージ3なのだが、こういうことが腎臓のせいで起こっていたらしい。


<ステージ3>まで進行すると、より深刻な症状が現れてきます。
糸球体で血液をろ過できる量が減るため、老廃物が尿として排出されずに体内に溜まり、
元気や食欲がなくなったり、下痢や嘔吐、貧血など見られるように。
ここではじめて異変に気づき、動物病院へ行ったときには既に進行していた、なんてケースが多いのです。



下痢はなかったけど、嘔吐はあったし、貧血もあった。

そのときは違う原因からだと思っていたのだが、今はもっと早く知っていれば、と悔やむ。

腎臓に負担の多いサプリを与えたり、栄養のある食べものを与えたりと、逆のことをしてしまっていた。



ツイッターのTLに流れてくる、愛犬に手作りごはんを与えている人々に、

その子のことを飼い主さんほどわかっているわけではないのに、つい自分と重ねてしまい、

ああそれだと体に毒かもしれないですよ、と言いたくなってしまう。

犬も猫も年を取ると腎臓の病気が多い。不全になったらいのちとりだ。

若いからといって好きにしてはいけないのだなあ、長生きするには腎臓が健康であることが必須だ、と、しみじみ思う。






おくすり受け渡しも清算もすべて終わり、さあ、帰ろう、とマナーベルトを外すと、今日もまたたっぷりおしっこをしていた。

何回したのかわからないけど、横漏れもせず、しっかり吸収してくれてるなあ~。すばらしいな。

これは30分ほどかけて自宅にもどったときのこんちゃんの足取りである。



うれしさが伝わってくる。