犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

あまえんぼうになったこんちゃん。

2015年11月25日 | 健康・フード・病気・治療・腎不全


(もうすっかりよくなったのですが)

私、風邪ひいてよかったな、と思うたったひとつのことは、こんちゃんが、甘えん坊になったことだ。

それまではなかなか自分のなわばりから出られない子だったのだが、私の咳が怖くて、お父さんの部屋に行って寝ることができるようになった。


オレコのお父さんは真夜中~夜明けに帰ってくることが多い。

帰ってきたときにいきなり「パっ!」と電気をつけられたり、

夜が明けるまで隣で本を読(資料とか読まないといけないのじゃよね)んでいても、

しばらくは同室でがんばっていたんだけれど、あるときからそれが耐えられなくなってしまった。

その時は自分も、仕事が今よりずっと忙しく、お休みも滅多にないし、寝るのは遅いし、

家事雑事は朝やっていたので、早く起きないといけないし、で、ちょっとした睡眠障害に陥った。

一度起きてしまうと、早く寝なくては、早く寝なくては、とプレッシャーになり、余計寝られなくなってしまった。

オレコのお父さんの腰痛がどんどん悪化したことも一因だ。ベッドより畳で布団に寝たほうが腰が楽という。

私も限界に達していたので「これさいわーい!」と円満に寝室を別にした(おかげさまで今は安眠生活)。

こんちゃんの巣は私の寝室にあるのだが、そのせいか、うちにきてから長いこと、

リビングやお父さんの寝室(和室)でくつろぐことができなかった。




ところが今回私が長いこと風邪を患い、うるさい咳をしていたもので、

はじめのうちは毎回「うるさいんじゃよね」と抗議していたものの、それも面倒になり、

こんちゃんは別の部屋に行くようになってしまった。

最初は彼の縄張りだった御風呂場や脱衣所へ行って丸まって寝ていたのだが、

冷えてしまって、そこで大小お出しになることもあったので、夜は閉めるようにした。

そしたら和室のお父さんの部屋で寝るようになったそうなのである。


ある夜(といっても多分もう明け方だろうけど)おとうさんが帰ってくると、

ふとんの上に茶色い丸いものがあって、なんだろうと目を凝らしたら、こんちゃんだったというわけだ。

それから、お父さんのお布団の近くに、こんちゃんが寝られるように敷物を敷いて、

自由に行き来ができるようにしておいたら、どちらかが咳をすると、もう一方に移動する、

という、こんちゃんにとっては少々迷惑な、私たちにとっては安心な展開となった。

お父さんは今までこんちゃんが自分と一緒に寝ることはなかったので喜んでいる。

ちょっとくしゃみをしただけでもお布団に乗っかって「ちょっと」ともんくをいうので、

そのたびに「ごめんね、もうしないから」と謝ると「もう~困るんじゃよね」と文句を言いながら寝るんだよ、

などと、お父さんはじつに嬉しそうに話すのだった。

オレコはここのところずっと私の布団にもぐりこんで寝ているので、ちょうどいい。




このことがあってから、こんちゃんはこれまでよりやや、感情表現が豊かになった。

何かしてほしい時、わかってほしいときには、お鼻でツンツン、つついてきたり、

体をくっつけてきたりするようになった。

いや、私にはそれらはたまにしていたのだが、お父さんにもできるようになってきたのだった。

お父さんはどちらかというとオレコびいきを徹底していたというか、あえてオレコを優先してきたし、

それについては変わらないのだが、これまでに増して、こんちゃんが可愛くて仕方ないらしい。

今日はこんちゃんはこんなことをしたよ、こんなふうにするんだよ、といって、目を細めている。

そんなん知ってるよ、わたしにはもっと前からしているよ、と思いながら、にこにこ相槌を打つ。



私の具合が段々よくなってきたので、咳もあまり出なくなってきたのだが、

こんちゃんはここのところそれ(咳)とは関係なく、好きなところで寝るようにしているようだ。

「きょうはお父さんと寝るのじゃ」

と決めたのかどうか知らないが、朝起きると、せっかく敷物にホッカイロを貼っているのに、

こんちゃんの巣がもぬけの空になっていたりして、それを見ると、お母さんは若干さみしいです。



まあでも、よかったな、と思っている。