→(3)からの続き
それにしても、この画集に限らず、中共のプロパガンダに出てくるウイグル人等の少数民族は、基本的に笛とか太鼓を持って踊っているか、拳を振り上げて“敵”を糾弾しているかのいずれかですね。
何だか、とてつもなく頭が悪そうなのですよ。
それこそ、口を開いたら、
“ウイグル人、嘘ツカナイ”
とか言いかねない感じでw。
それはともかく、この本では、新疆の“民族団結”を脅かす要素として、二つのテーマに多くのページが割かれています。その内の一つは極端な宗教運動=イスラーム急進主義で、もう一つがこれまで何度も名前の出てきた“民族分裂主義”です。
前にも書きましたが、ここでの“民族”は中国の領域内に住む全ての民族を含むとされる“中華民族”のことです。“民族分裂主義”とはこの“中華民族”の中のある集団を分離独立させようと目論む思想全般ですから、一般的な言い方だと“分離主義”ということになるのでしょう。
「社会安定の維持」
1. 社会の安定を守ることは、少数民族政策における重要な任務です。
2.団結させることや教育、または関係の円滑化などの手段を通じて、民族間および少数民族地域における人民間の対立を、正しく解決しなければなりません。
3.新疆の安定に悪影響を与える危険の主なものは、民族分裂主義と非合法的な宗教活動から生じています。
4.民族分裂主義に対する闘争は長く、複雑で困難なものとなっています。だからこそ、“安定は全てを圧倒する”※という思想をしっかりと周知させねばならないのです。
※社会の安定を維持するためには、少々の社会的矛盾には目をつぶれ!といった意味のスローガン。この10年くらい頻繁に使われている。
例↓
5.経済発展を加速、人民の生活を向上させ、そして社会の安定を守るための確固とした物質的基盤を築く必要があります。
6. 社会主義的精神文明の建設を強い力を以て進め、少数民族のエリート(=幹部党員)らと民衆の思想、道徳、文明の水準を絶え間なく向上させつつ、安定を守るにあたっての思想的防壁を築かなければなりません。
7.各族エリートと民衆に己が役割※を十分に果たさせ、民族分裂主義に反対し、新疆の安定を守るにあたっての鉄の防壁を形作らねばならないのです。
※この絵にもある通り、“怪しい奴はチクれ!”ということなのだろう。
8. 社会の安定を全体化しながら体制を強化、また体制を中央集権化しながらも深く、広く開かれた形にし、社会の安定に害をもたらす様々な犯罪活動や犯罪者たちに確固とした打撃を加え、新疆に長きに渡る平和を保障しなければなりません。
“民族分裂主義”については、さらに一章が設けられて、その内容が詳しく語られています。
「民族分裂主義への反対」
1.祖国の統一を護持し、民族団結を強化するためには、旗幟を鮮明にして民族分裂主義に反対せねばなりません。
2.民族や宗教の問題を利用して中国を西側化し、分裂させようと試みるやり口は、西側敵対勢力の一貫した手管※なのです。
※一番後ろに米軍人っぽいのがいるw
3.民族分裂主義の要諦は、中国共産党の主導による社会主義に反対すること、祖国を分裂させること、各族人民の偉大なる団結に対し破壊工作を行うことからなります。
4.“汎イスラーム主義”と“汎テュルク主義”※は、民族分裂主義の反動的なプログラムなのです。
※前者は“全世界のムスリムは団結すべし”、後者は“全世界のテュルク計民族は団結すべし”という政治思想。ちなみに、スターリン時代の中央アジアでは、地元民族の指導者が単に地域の自治と自発的な近代化を訴えただけでも、中央(=モスクワ)から“汎イスラーム主義者”や“汎イスラーム主義者”(+ドイツor日本のスパイ)といったレッテルを貼られ、ことごとく粛清されていた。現在の中国でも事情は大して変わらない。これについての詳細は後述。
5.民族分裂主義者は団結と安定にとって極めて有害であり、各族人民の共通の敵です。
6.我らが民族分裂主義との戦いは、長きに渡る政治的責務なのです。
7.分裂主義とそれに対する戦いは、民族問題でも、宗教問題でもありません。恐らくは、この百年来、列強の侵略者たち※による中国分割の陰謀を防ぐため、中国人民がこれまで行ってきた戦いの続きなのです。
※左側に小さく描かれている連中がそうらしいw
8.我々は、民族分裂主義に対し旗幟を鮮明にして反対し、各民族のエリート(=幹部党員)層と大衆を最大限に団結させる必要があります。そして、その協力を得て極めて少数の民族分裂主義者を排除しつつ、これに打撃を与えるのです。また、外国の敵対勢力の浸透と破壊工作を防ぎ、対抗していかねばなりません。
9.民族分裂主義者の破壊工作に対しては、法の力を以て、強力で徹底した打撃を与えねばならないのです。
10.イデオロギー面における分裂主義との闘争に大いに重点を置き、民族分裂主義者と狂信的宗教勢力の幹部や大衆が思想を汚し、有害化するのに断固反対しなければなりません。
→(5)に続く
それにしても、この画集に限らず、中共のプロパガンダに出てくるウイグル人等の少数民族は、基本的に笛とか太鼓を持って踊っているか、拳を振り上げて“敵”を糾弾しているかのいずれかですね。
何だか、とてつもなく頭が悪そうなのですよ。
それこそ、口を開いたら、
“ウイグル人、嘘ツカナイ”
とか言いかねない感じでw。
それはともかく、この本では、新疆の“民族団結”を脅かす要素として、二つのテーマに多くのページが割かれています。その内の一つは極端な宗教運動=イスラーム急進主義で、もう一つがこれまで何度も名前の出てきた“民族分裂主義”です。
前にも書きましたが、ここでの“民族”は中国の領域内に住む全ての民族を含むとされる“中華民族”のことです。“民族分裂主義”とはこの“中華民族”の中のある集団を分離独立させようと目論む思想全般ですから、一般的な言い方だと“分離主義”ということになるのでしょう。
「社会安定の維持」
1. 社会の安定を守ることは、少数民族政策における重要な任務です。
2.団結させることや教育、または関係の円滑化などの手段を通じて、民族間および少数民族地域における人民間の対立を、正しく解決しなければなりません。
3.新疆の安定に悪影響を与える危険の主なものは、民族分裂主義と非合法的な宗教活動から生じています。
4.民族分裂主義に対する闘争は長く、複雑で困難なものとなっています。だからこそ、“安定は全てを圧倒する”※という思想をしっかりと周知させねばならないのです。
※社会の安定を維持するためには、少々の社会的矛盾には目をつぶれ!といった意味のスローガン。この10年くらい頻繁に使われている。
例↓
5.経済発展を加速、人民の生活を向上させ、そして社会の安定を守るための確固とした物質的基盤を築く必要があります。
6. 社会主義的精神文明の建設を強い力を以て進め、少数民族のエリート(=幹部党員)らと民衆の思想、道徳、文明の水準を絶え間なく向上させつつ、安定を守るにあたっての思想的防壁を築かなければなりません。
7.各族エリートと民衆に己が役割※を十分に果たさせ、民族分裂主義に反対し、新疆の安定を守るにあたっての鉄の防壁を形作らねばならないのです。
※この絵にもある通り、“怪しい奴はチクれ!”ということなのだろう。
8. 社会の安定を全体化しながら体制を強化、また体制を中央集権化しながらも深く、広く開かれた形にし、社会の安定に害をもたらす様々な犯罪活動や犯罪者たちに確固とした打撃を加え、新疆に長きに渡る平和を保障しなければなりません。
“民族分裂主義”については、さらに一章が設けられて、その内容が詳しく語られています。
「民族分裂主義への反対」
1.祖国の統一を護持し、民族団結を強化するためには、旗幟を鮮明にして民族分裂主義に反対せねばなりません。
2.民族や宗教の問題を利用して中国を西側化し、分裂させようと試みるやり口は、西側敵対勢力の一貫した手管※なのです。
※一番後ろに米軍人っぽいのがいるw
3.民族分裂主義の要諦は、中国共産党の主導による社会主義に反対すること、祖国を分裂させること、各族人民の偉大なる団結に対し破壊工作を行うことからなります。
4.“汎イスラーム主義”と“汎テュルク主義”※は、民族分裂主義の反動的なプログラムなのです。
※前者は“全世界のムスリムは団結すべし”、後者は“全世界のテュルク計民族は団結すべし”という政治思想。ちなみに、スターリン時代の中央アジアでは、地元民族の指導者が単に地域の自治と自発的な近代化を訴えただけでも、中央(=モスクワ)から“汎イスラーム主義者”や“汎イスラーム主義者”(+ドイツor日本のスパイ)といったレッテルを貼られ、ことごとく粛清されていた。現在の中国でも事情は大して変わらない。これについての詳細は後述。
5.民族分裂主義者は団結と安定にとって極めて有害であり、各族人民の共通の敵です。
6.我らが民族分裂主義との戦いは、長きに渡る政治的責務なのです。
7.分裂主義とそれに対する戦いは、民族問題でも、宗教問題でもありません。恐らくは、この百年来、列強の侵略者たち※による中国分割の陰謀を防ぐため、中国人民がこれまで行ってきた戦いの続きなのです。
※左側に小さく描かれている連中がそうらしいw
8.我々は、民族分裂主義に対し旗幟を鮮明にして反対し、各民族のエリート(=幹部党員)層と大衆を最大限に団結させる必要があります。そして、その協力を得て極めて少数の民族分裂主義者を排除しつつ、これに打撃を与えるのです。また、外国の敵対勢力の浸透と破壊工作を防ぎ、対抗していかねばなりません。
9.民族分裂主義者の破壊工作に対しては、法の力を以て、強力で徹底した打撃を与えねばならないのです。
10.イデオロギー面における分裂主義との闘争に大いに重点を置き、民族分裂主義者と狂信的宗教勢力の幹部や大衆が思想を汚し、有害化するのに断固反対しなければなりません。
→(5)に続く