蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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「しんがり:殿」

2009年08月03日 | 「語句」「言葉」~名詞編(あ行~な行)
【「しんがり:殿」】

≪常用字解≫
472-1
殿

会意。トン と シュウ(殳)とを組み合わせた形。
 [尸兀几]~P.472参照。

トン[殿-殳]は、丌(キ、腰掛)に腰を掛けている形。
殿の部分を強調した字であり、臀の元の字。
殳は、杖のように長い杖を持つ形である。

臀たたきの俗を示す字 ⇒ 殿


≪漢語林≫
デン[殿-殳]は、台に座った人のしりの象形。
尻のように安定感のある“たかどの=殿”の意味。


≪しんがり≫
〔「しりがり(後駆)」の転〕
軍隊が退却するとき、最後尾にあって、追ってくる敵を防ぐ役。列・順番などの一番あと。また、最後の人。

「最後の守りの要・押さえ」の意味から「領地を守る要・押さえ・重鎮」の意味の「との=殿」の意味なのか!?

または、との(殿)が戦に出向く時、最後尾から攻め手行くので、「しんがり」=「との」となるのか!?


≪その他「殿」に関する漢字≫

殿
テン/デン dian4
との <政務を執る所><寺><貴人の尊称> しんがり <しずめる> どの
0722/05918

<解字>
上記参照



テン/デン dian4
<澱:おり、かす><土台>
0293/02115

<解字(蜻蛉)>
腰掛けに座るように、一番下の所(地面)に届くもの。


臋 臀
トン/ドン 慣用:デン tun2
しり <いしき><そこ>
1078/09464-0641/05025

<解字(蜻蛉)>
腰掛ける身体(肉・肉月)の部分。
●臀・臋は同字



テン/デン dian4
おり よどむ よど よどみ
0805/06591
水中で腰をかけるように下の方に下りて来るもの。



テン/* 慣用:デン dian4
なまず ∴皮膚病
0900/07667

<解字(蜻蛉)>
細菌の寄生によって、皮膚に白または褐色の斑紋が生じ、よどむ(澱)状態になる病。「なまず」


≪総評≫
言葉の方向性は、上から下へ、後方向、留まる。



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