K巨匠のいかんともなるブログ

K巨匠:英国から帰国後、さらに扱いづらくなった者の総称。
また常に紳士的ぶりつつも、現実には必ずしもその限りではない。

地域活性化と問題の定義

2010-05-18 00:22:00 | 日本情勢
結構前になるけれども、GWに青森に行ってきた。
リンゴのイメージの強い青森だけれど、実は海鮮等の特産品が多く、しかもおいしくて驚いた。
けど逆にいえば、この「驚いた」ことが問題なのだと感じた。
例えば、北海道なら元々おいしいことが分かっているので、そんなに驚かないだろう。
青森県においしい特産品があると知らなかったからこそ「驚いた」のである。



まぁ前置はさておき、青森に行ってから地域活性化とは何だろうと考えるようになった。
実は地域活性化が成功した事例というのは、
全国自治体数が1700くらいあることを鑑みれば、そんなに多くない。
打ち手を適当に(思いつきで)打ったら成功した、って事例がほとんどだろう。



そもそも、この「地域活性化」という言葉は厄介である。
地域活性化から想起されるイメージは人それぞれであり、定義が難しいからだ。

より厳格に定義するには、まず目指すべき姿を特定することが必要である。
その上で現状を分析し、目指すべき姿とのギャップを把握する。
このギャップを「問題」という。
したがって、目指すべき姿が特定できないと、解決すべき「問題」が見えないということになる。
当然「問題」が見えなければ、有効な解決策(地域活性化の施策)が打てない。

多くの自治体の抱えている課題はここにある。
ビジョン(=目指すべき姿)がない。
だから地域活性化と言われても何をすべきか分からない。


世界の有名な地方都市には「カラー」がある。
少なくともある程度は、自分たちが目指すべき姿が分かっているからであろう。
そうした方向性があるのは、国の力もあるし、地域の仕組みも作用していると思う。
(綿密に調査していないので、はっきりとは言えませんが)



いずれにしても、地域が目指すべき姿を打ち出さずに、
その場しのぎの振興策を打っていくのは、何となく危なっかしく思えるのは気のせいだろうか?