わたしは六百山

サイゴンでの365日を書き直す 

3000mの陥没

2005年10月01日 | 背伸び
こちらK-603。3000mも地面が陥没したら、どうなると思う?
およそ176万年前、一周すると40km以上になるだろうか、地面にすき間ができて、そこから1000℃以上のマグマが吹き出た。そして、あたりに1500mもの高さの噴出物の堆積を積み上げながら、地下が空っぽになったため、東西6km、南北16kmの周囲がどすんと3000mも陥没した。その時の堆積物の名残が槍ヶ岳や穂高だ。このときの火山灰は、北アルプスから淡路島までも運ばれた。250km離れた房総半島では、そこでおよそ1mも積もった。
                             (c.f:原山智、山本明 共著 「超火山 槍・穂高」)
ちょうど東京の山手線で囲んだぐらいの大きさと形の地面が、ドドドどーんと、3000mの陥没だ。マグニチュード7とか8で驚いちゃいけない。5mや10mの断層で顔を青くしてはいけない。3000mだ。
世界ランキングにその名をきざめるほどの巨大噴火だったそうだ。
六百山も、その巨大陥没(カルデラ)のなかにある。「あのときはえらかったぜ」と言いながら、平穏な今、秋風に吹かれながらまどろんでいる。今から100万年たったら、東京は1000m位の高原になっていて、房総半島の東100km位のところに、8000mの、海に向かって落ちこむ断崖絶壁ができているかも知れない。
100万年先。いいねえ。

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