わたしは六百山

サイゴンでの365日を書き直す 

履歴書・汗 ベトナム便り 41

2006年03月28日 | 雑想
こちらK-603.(写真は、履歴書の父親欄)
ベトナム人が就職時に履歴書を書くときには、本人の学歴・職歴とは別に、父親の軍歴を書かなければならないことになっているそうです。
この写真のように、市販の履歴書の用紙には、父親が1975年4月30日以前に南の兵士であったか、北の兵士であったかを記入する欄があるのです。
これを問題にする職種が、公務員以外にどんな種類なのか、私にはちょっとわかりかねます。
サイゴンが陥落した4月30日以前に南の兵士だったこの就職希望者の父親は、今は故郷で農民として暮らしているということが履歴書からわかるそうです。
そして、南の兵士だった場合は、この欄は「軍に参加させられた」という表現になり、北の兵士だった場合は、「革命に参加し、力をつくした」という胸を張った表現になるんだそうです。
この差別は今後どのような社会を形成していくのでしょう。
私はいま、こういう差別がある、という事実を見ているだけなのですが・・・。

さて、ここホーチミンはついに現地人も嫌がる暑さの季節に突入したようです。
日陰にいようと、風があろうと、とにかくシャツの下にじっとりとぬれた下着を一枚着ているような、そんな不快な気候になりました。肩やら胸やら、いつもぬんめりと汗をかいています。室内気温32℃、湿度75%。
10分毎にシャワーを浴びたい状況です。これが2ヶ月続くということです。
こればかりは好奇心もわきません。

桜の日本が恋しくなる、ホーチミンです。 

(昨日の記事の写真が真っ黒だったようで、添付しなおしました。)


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1 コメント

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反戦平和主義者は非国民? ()
2006-06-01 01:22:55
◆ 「独立と自由」のスローガン以上にショッキングな、ホーチミンシュギの現在を見せていただいた気がします。南北を問わず「徴兵」自体を拒否した平和主義的な人々が今もなお「非国民」扱いを受けているという風評を耳にしたことがあり、半信半疑だったのですが、この様子では、事実のようですね。
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