「テンペラ」は、卵黄とテレピン油に、顔料を練り込んだ絵の具で、水性風に表現していく手法です。 フンデルトワッサー、絹谷幸二など現代作家にも見直されてきた手法です。
「フレスコ」は、漆喰の上に顔彩を乗せていく手法で、レオナルドダビンチをはじめ、建物内装の絵画はほとんどこの手法が使われています。
恥ずかしいことですが、私自身は、どちらも同じようなものと考えていました。
西脇市岡之山美術館で、6日に開かれた美術館講座で、石野講師に、テンペラ技法を使った作品作りの研修会を開いて頂きました。
2回に分けて、3時間づつ、同じメンバーで進めて頂き、この手法を会得を目指しました。
永年制作をしている私も知らない手法。 その技法が、深い詩情表現に適していることが良く解る講座になりました。 その上、各参加者に、SMキャンバスを1枚ずつ講師からプレゼントされたのです。 この手法を、家庭で続けてくださいとの思い入れの、嬉しいプレゼントに、参加者は、満足していました。
私も、そんな教室運営をしなくてはと、ささやかな経験に流されている日々を反省させて戴く機会になりました。
山のatelierもすっかり早春の雰囲気が漂う、温和な気候を覗かせ始めました。
20号の、ワットマン紙に、スケッチを描き始めましたが、この風景から物語を少しずつ、 時系列に従って、心の変化を描き加える手法で、何日かを懸けて描いて見ようと思いました。
「フレスコ」「テンペラ」の技法とは、まったく異なる表現形式ですね。
予測して描くのではないのですから、子供の表現に見られる「時間同存構成」の絵が、生まれるはずです。 ちょっとした、表現の冒険です。
その部分を併載してみます。 拡大してご覧戴けると嬉しいと思います。